115 / 140
休息:2
しおりを挟む
「最初に、販売エリアに寄りたいんだけど。」
「新しい武装でも?」
「ん、ちょっとね。」
そう言って、2人して販売エリアに向かう。
宝探し、と言う看板の掛けられている店の中に入る。
「やぁ、いらっしゃい。」
店に入ると、シズルが声をかけてくる。
「シズルさん。 お願いできますか?」
「準備はできているよ。 さぁ、セットしたまえ。」
そう言って、カウンターで操作をして、メニューウィンドウを開く。
シズルの言葉に従い。 悠夜がステータスウィンドウを開き、メニューウィンドウの中に、竜騎兵と、数々の素材を放り込んでいく。
ここに来て、悠夜の意図に、香織が気付く。
竜騎兵を進化させに来たのだと。
「竜騎兵を進化させるのね?」
「うん。 やっと進化素材が揃ったんでね。」
香織の言葉に、笑顔で答える悠夜。
「進化させるだけなら。 態々、私なんて呼ぶ必要がなかったのじゃない?」
「ん~。 ちょっと待ってね。」
そう言いながら、次々に素材を放り込んでいく¥悠夜《ゆうや》。
最後の素材を入れ終えて、後は進化の所を押すだけ。
「香織さんに、押して欲しくて来てもらったんだ。」
「え?」
一瞬。 何を言われたのか理解できずに固まる香織。
「香織さんに、進化ボタンを押して貰いたくて、一緒に来てもらったんです。」
「私に?」
「そっ。
健太に押されて素材とクレジットを全部ブッコンで。
アイザックに押されて、ダブルアップをキャンセルしそこなって。
竜騎兵が誕生した。
だから、今度は、香織さんに押してもらいたいんです。」
軽く頭を下げながら言う悠夜。
「それなら、別に私じゃなくても……。」
「香織さんに、押して欲しいんです。」
物凄く真剣な目で、香織を見詰める悠夜。
訳が分からず、シズルの方に視線を向ける香織。
シズルは2人の様子を見ながら、ニコニコと笑顔で見ている。
「私が押して、変なのが出来たら嫌じゃない。」
困り顔で、悠夜に言う。
「あぁ、大丈夫です。 進化する機体は決まっているので。」
「なら、なおさら私が……。」
押す必要など無いじゃない。 と、言おうとしたが。
「2人で押せば?」
ニコニコ笑顔で、香織の言葉を遮ってシズルが言う。
シズルの提案で、2人で押す事になり、どっちの手を上にするか下にするかで少し揉めたが。
最終的には、悠夜の機体なので、悠夜の手の上に香織が手を添得る形で収まりがついた。
シズルからすれば、(どんだけ初心なんだよっ!)。 っと、叫びたくなるのを堪えて。
「ほらほら、押した押した。 私だって暇じゃなんだからね。」
2人を急かす。
シズルに急かされ、2人で進化の項目と押す。
モニターに、進化表示が流れて行く。
3人の目が、モニターに釘付けになる。
ピィーーーー。 っと音が響き、進化完了の文字が浮かぶ。
機体コード:SR-20A
機体名:魔皇帝
機体ランク:20 鯖級
人型
サイズ:M
全高:10メートル
全幅:4メートル80センチ
そこには、竜騎兵を一回り大きくした機体が表示されていた。
全体的な機体フォルムは、竜騎兵と変わり映えはしないが。
大きく違う点は、竜騎兵の頭部のメインカメラの部分が、横一文字のライン状だったのに対して。
魔皇帝の顔の部分は真っ黒で、まるバイザーで覆われているかのような様相だった。
また、竜騎兵の見た目がホッソリとした感じに対して。
魔皇帝の見た目は、少しだけゴツく感じる。
そして、機体カラーは、メタルブラック。
まるで、漆塗りしたかの様に、見事なまでに艶が押し出されている。
3人とも、機体ランク20と言う表示に、瞳を輝かせて見入っている。
「機体ランク20。 鯖級……。」
シズルが最初に言葉を漏らした。
「聞いてはいたけど。 やっぱり、こうして見ると感慨深いわね。」
香織も、モニターから目を離せずに言葉を漏らす。
悠夜は無言のままだが。
その表情は、規制が掛かって流せないと言われても良い程に緩み切っていた。
「まさか、このままで終わりじゃないだろうね?」
表情が、緩み切った悠夜に向かって言うシズル。
「はい。 仮ミッションルームを、お願いできますか。」
「勿論だとも。」
そう言って、カウンターの中から操作して、仮のミッションルームを起動させる。
「新しい武装でも?」
「ん、ちょっとね。」
そう言って、2人して販売エリアに向かう。
宝探し、と言う看板の掛けられている店の中に入る。
「やぁ、いらっしゃい。」
店に入ると、シズルが声をかけてくる。
「シズルさん。 お願いできますか?」
「準備はできているよ。 さぁ、セットしたまえ。」
そう言って、カウンターで操作をして、メニューウィンドウを開く。
シズルの言葉に従い。 悠夜がステータスウィンドウを開き、メニューウィンドウの中に、竜騎兵と、数々の素材を放り込んでいく。
ここに来て、悠夜の意図に、香織が気付く。
竜騎兵を進化させに来たのだと。
「竜騎兵を進化させるのね?」
「うん。 やっと進化素材が揃ったんでね。」
香織の言葉に、笑顔で答える悠夜。
「進化させるだけなら。 態々、私なんて呼ぶ必要がなかったのじゃない?」
「ん~。 ちょっと待ってね。」
そう言いながら、次々に素材を放り込んでいく¥悠夜《ゆうや》。
最後の素材を入れ終えて、後は進化の所を押すだけ。
「香織さんに、押して欲しくて来てもらったんだ。」
「え?」
一瞬。 何を言われたのか理解できずに固まる香織。
「香織さんに、進化ボタンを押して貰いたくて、一緒に来てもらったんです。」
「私に?」
「そっ。
健太に押されて素材とクレジットを全部ブッコンで。
アイザックに押されて、ダブルアップをキャンセルしそこなって。
竜騎兵が誕生した。
だから、今度は、香織さんに押してもらいたいんです。」
軽く頭を下げながら言う悠夜。
「それなら、別に私じゃなくても……。」
「香織さんに、押して欲しいんです。」
物凄く真剣な目で、香織を見詰める悠夜。
訳が分からず、シズルの方に視線を向ける香織。
シズルは2人の様子を見ながら、ニコニコと笑顔で見ている。
「私が押して、変なのが出来たら嫌じゃない。」
困り顔で、悠夜に言う。
「あぁ、大丈夫です。 進化する機体は決まっているので。」
「なら、なおさら私が……。」
押す必要など無いじゃない。 と、言おうとしたが。
「2人で押せば?」
ニコニコ笑顔で、香織の言葉を遮ってシズルが言う。
シズルの提案で、2人で押す事になり、どっちの手を上にするか下にするかで少し揉めたが。
最終的には、悠夜の機体なので、悠夜の手の上に香織が手を添得る形で収まりがついた。
シズルからすれば、(どんだけ初心なんだよっ!)。 っと、叫びたくなるのを堪えて。
「ほらほら、押した押した。 私だって暇じゃなんだからね。」
2人を急かす。
シズルに急かされ、2人で進化の項目と押す。
モニターに、進化表示が流れて行く。
3人の目が、モニターに釘付けになる。
ピィーーーー。 っと音が響き、進化完了の文字が浮かぶ。
機体コード:SR-20A
機体名:魔皇帝
機体ランク:20 鯖級
人型
サイズ:M
全高:10メートル
全幅:4メートル80センチ
そこには、竜騎兵を一回り大きくした機体が表示されていた。
全体的な機体フォルムは、竜騎兵と変わり映えはしないが。
大きく違う点は、竜騎兵の頭部のメインカメラの部分が、横一文字のライン状だったのに対して。
魔皇帝の顔の部分は真っ黒で、まるバイザーで覆われているかのような様相だった。
また、竜騎兵の見た目がホッソリとした感じに対して。
魔皇帝の見た目は、少しだけゴツく感じる。
そして、機体カラーは、メタルブラック。
まるで、漆塗りしたかの様に、見事なまでに艶が押し出されている。
3人とも、機体ランク20と言う表示に、瞳を輝かせて見入っている。
「機体ランク20。 鯖級……。」
シズルが最初に言葉を漏らした。
「聞いてはいたけど。 やっぱり、こうして見ると感慨深いわね。」
香織も、モニターから目を離せずに言葉を漏らす。
悠夜は無言のままだが。
その表情は、規制が掛かって流せないと言われても良い程に緩み切っていた。
「まさか、このままで終わりじゃないだろうね?」
表情が、緩み切った悠夜に向かって言うシズル。
「はい。 仮ミッションルームを、お願いできますか。」
「勿論だとも。」
そう言って、カウンターの中から操作して、仮のミッションルームを起動させる。
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
64
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる