49 / 217
僕の居場所
異世界の罠
しおりを挟む
僕は髪を切るために裸になって庭に出ると、テラスの窓に映る自分の姿を見ながらハサミを動かしていた。側には切った長い髪が束になって置いてある。短く切るのは難しかったので、腰までの髪を前に引っ張り出して適当に胸の辺りで切った。
これくらいなら、まぁ邪魔すぎることもないだろう。切った髪は集めて大きな金物のタライに並べて入れた。僕の髪には魔力が纏っているらしく、素材になるかもしれないと昨日パーカスが言ってたからね。
髪を編んで御守り袋に入れたら、もしかしてご利益があるのかな。なんてね。
さっぱりした僕は服を着ると、やっぱりあの柵の外へ行ってみたいと思った。光る魔物は感知出来るし、そこまで怖いことにならないと思ったんだ。だから普段お散歩の時につけている魔物避けの魔石をズボンのポケットへ押し込むと、柵の門を軋ませて外へ出た。
しかし本当にここはひと気がない。寂しいくらいだ。僕は柵に掛けてあった蔦で編んだ籠を掴むと、パーカスの好物の薬草が生えている野原へ向かって歩き出した。
そう言えば、僕がパーカスに出会ったのはそこだったっけ。何度もパーカスと一緒にお散歩で薬草採りに来ていたけれど、特に何があった訳じゃなかった。僕は普段はすっかり忘れているのに、身体が元に戻ると本来の自分の事を考えてしまう。
今もぼんやりと、何かを思い出せそうな気がしていた。僕の本当の名前とか?でも今更知ったところでどうなる訳でもない。長老も人間が元の世界に戻ったとは言わなかった。この世界で生きたとしか。
僕は幼いままの姿の方が、クヨクヨせずに生活できるなと苦笑した。
薬草を二、三日分摘むと、僕は屈んだ腰を伸ばした。ちっさなテディの時は感じなかった大きな身体のデメリットだ。そうは言っても歩くのは早いし、何なら走れる。僕は籠を地面に置くと、遠くに見える森の入り口から少し外れた場所に目立っている、大きな木を目指して走ってみた。
大きく腕を振って走る。ジェシーのお兄ちゃんみたいな、そこそこ大きな獣人の子供にも足の速さは敵わないかもしれないけれど、それでも自分の身体を最大限に使うのは気持ち良かった。
実際この大きな木までは来たことがなかった。森の道へ行く時はダダ鳥に乗ってしまうし、歩いてくるには少し距離があった。僕はマダラ模様のつるりとした木に近づいた。下から見上げると何かぶら下がっている。
雫型の大小様々な木の実の様なものが、いくつも葉っぱの間から垂れ下がっていた。ジャンプすれば手に届きそうな場所にもぶら下がっている。僕は木の棒を拾うと、その木の実を叩いてみた。見かけよりも重くて、何か入っているみたいだ。
足元を見回すとひとつだけ割れたその木の実が転がっていた。しゃがみ込んでその卵サイズの乾いた木の実の殻を棒で突いてひっくり返すと、中身は空っぽだった。けれど、何かべったりとしたものが内側にへばりついていた。
生きてるものが入っていたのかな。これってもしかして卵なのかな。僕はもう一度上を見上げた。光ってはいないから魔物ではなさそうだ。とは言えこの異世界は僕の想像もつかないものが存在する。僕はこれ以上詮索して何かあっても困ると、よっこらせと立ち上がった。
その時、僕は違和感に気がついた。さっきまで首を傾げて見上げないと目に入らなかった木の実が幾つか、なぜか目線の先に見える。…降りてきている?僕はゆっくり後ずさった。もうすぐ木の枝の外へ出ようとした瞬間、その木の実がひとつ揺れて割れ目から何かが飛び出して来た。
虫?コロンとした黒い何かが僕めがけて何匹か降ってきた。羽は無い様だったけど、落ちながら足についた一匹を手で払うと、手足に小さな爪があるのか、引っ掻き傷から血が垂れた。
僕は慌ててぴょんぴょん跳ねながら飛びすさると、薬草の籠まで走った。何だあれ。丸くて黒い甲虫の様なものが3、4匹出て来たぞ。僕はあの虫が後からついて来ている気がして、ゾッとしながら籠を掴むと慌てて柵の中に戻った。
息を切らして立ち止まると、僕は改めて身体を見回した。さっき引っ掻かれたふくらはぎからはまだ血が流れていた。案外深いのかもしれない。ふと目の端に何かが動いた気がして、僕はハッとして左肩を見た。肩の背中側に2センチくらいの黒い何かがくっついていた。
あの虫?慌てて手で払おうとしたけれど、へばり付いていて取れない。僕は慌てて家に入ると、鏡越しに肩を見た。そこにはやっぱりあの黒いものがシャツの上からくっついている。
僕は恐る恐るボタンを外してシャツを脱いだけれど、なぜかその黒い虫とシャツと僕の身体はくっついたままだった。よく見るとシャツに血が滲んでいる。痛くは無いけれど、もしかしてシャツを食い破って僕の身体に直接くっついているの?
僕はどうして良いか分からずに、服を着たまま湯浴みに飛び込んだ。けれど、どんなにお湯をかけても、石鹸で洗っても、ボタンの様に肌の上にくっついたままだった。シャツは黒い虫?を肩に残して脱げた。よく見るとシャツの穴は破れているというより、溶けている感じだった。
僕は急に怖くなった。シャツを溶かす様な変な生き物?虫?が僕の身体にくっついて離れない。それってどう言う事?念の為他の場所も見たけれど、他には付いてなかった。これで何匹もくっついてたら泣く。今も泣きたい。
とりあえずどうしようも無いので、僕は濡れた服を脱いで、新しい下履きとズボンを履いた。長いズボンで外に出れば良かった。さっきの引っ掻き傷からはまだ少しだけど血が垂れている。
まだ昼にもなっていないし、パーカスが帰ってくるとしても夜だろう。僕が大丈夫だと言ったから明日かもしれない。僕はハギレを手にすると、布越しにもう一度つるりとした黒い虫を掴んで引っ張ってみた。
皮膚が引っ張られる感覚があるものの、全然引き剥がれない。これ以上やったら肩に穴が開きそうな気がする。しかも何だか力が抜けて来た。やばい…。せっかく唐揚げ作ろうと思ってたのに…。
僕はテラスの見えるソファにドサリと横になって、ぼんやりと外を眺めた。身体が重くて動けない。もしかしてこのまま死んでしまうのかな。よく知らない世界なのに、勝手に柵の外に出たばかりにこんな事になってしまった。
自業自得だとは言え、パーカスは僕が死んでしまったら泣いちゃうだろうな。そう考えると申し訳なくて、怖くて、悲しくて、僕は視界を揺らして泣いていた。そして僕はそのまま、沈み込む様に意識を手放した。
…パーカス、助けて。おとーたん、ごめんね…。
これくらいなら、まぁ邪魔すぎることもないだろう。切った髪は集めて大きな金物のタライに並べて入れた。僕の髪には魔力が纏っているらしく、素材になるかもしれないと昨日パーカスが言ってたからね。
髪を編んで御守り袋に入れたら、もしかしてご利益があるのかな。なんてね。
さっぱりした僕は服を着ると、やっぱりあの柵の外へ行ってみたいと思った。光る魔物は感知出来るし、そこまで怖いことにならないと思ったんだ。だから普段お散歩の時につけている魔物避けの魔石をズボンのポケットへ押し込むと、柵の門を軋ませて外へ出た。
しかし本当にここはひと気がない。寂しいくらいだ。僕は柵に掛けてあった蔦で編んだ籠を掴むと、パーカスの好物の薬草が生えている野原へ向かって歩き出した。
そう言えば、僕がパーカスに出会ったのはそこだったっけ。何度もパーカスと一緒にお散歩で薬草採りに来ていたけれど、特に何があった訳じゃなかった。僕は普段はすっかり忘れているのに、身体が元に戻ると本来の自分の事を考えてしまう。
今もぼんやりと、何かを思い出せそうな気がしていた。僕の本当の名前とか?でも今更知ったところでどうなる訳でもない。長老も人間が元の世界に戻ったとは言わなかった。この世界で生きたとしか。
僕は幼いままの姿の方が、クヨクヨせずに生活できるなと苦笑した。
薬草を二、三日分摘むと、僕は屈んだ腰を伸ばした。ちっさなテディの時は感じなかった大きな身体のデメリットだ。そうは言っても歩くのは早いし、何なら走れる。僕は籠を地面に置くと、遠くに見える森の入り口から少し外れた場所に目立っている、大きな木を目指して走ってみた。
大きく腕を振って走る。ジェシーのお兄ちゃんみたいな、そこそこ大きな獣人の子供にも足の速さは敵わないかもしれないけれど、それでも自分の身体を最大限に使うのは気持ち良かった。
実際この大きな木までは来たことがなかった。森の道へ行く時はダダ鳥に乗ってしまうし、歩いてくるには少し距離があった。僕はマダラ模様のつるりとした木に近づいた。下から見上げると何かぶら下がっている。
雫型の大小様々な木の実の様なものが、いくつも葉っぱの間から垂れ下がっていた。ジャンプすれば手に届きそうな場所にもぶら下がっている。僕は木の棒を拾うと、その木の実を叩いてみた。見かけよりも重くて、何か入っているみたいだ。
足元を見回すとひとつだけ割れたその木の実が転がっていた。しゃがみ込んでその卵サイズの乾いた木の実の殻を棒で突いてひっくり返すと、中身は空っぽだった。けれど、何かべったりとしたものが内側にへばりついていた。
生きてるものが入っていたのかな。これってもしかして卵なのかな。僕はもう一度上を見上げた。光ってはいないから魔物ではなさそうだ。とは言えこの異世界は僕の想像もつかないものが存在する。僕はこれ以上詮索して何かあっても困ると、よっこらせと立ち上がった。
その時、僕は違和感に気がついた。さっきまで首を傾げて見上げないと目に入らなかった木の実が幾つか、なぜか目線の先に見える。…降りてきている?僕はゆっくり後ずさった。もうすぐ木の枝の外へ出ようとした瞬間、その木の実がひとつ揺れて割れ目から何かが飛び出して来た。
虫?コロンとした黒い何かが僕めがけて何匹か降ってきた。羽は無い様だったけど、落ちながら足についた一匹を手で払うと、手足に小さな爪があるのか、引っ掻き傷から血が垂れた。
僕は慌ててぴょんぴょん跳ねながら飛びすさると、薬草の籠まで走った。何だあれ。丸くて黒い甲虫の様なものが3、4匹出て来たぞ。僕はあの虫が後からついて来ている気がして、ゾッとしながら籠を掴むと慌てて柵の中に戻った。
息を切らして立ち止まると、僕は改めて身体を見回した。さっき引っ掻かれたふくらはぎからはまだ血が流れていた。案外深いのかもしれない。ふと目の端に何かが動いた気がして、僕はハッとして左肩を見た。肩の背中側に2センチくらいの黒い何かがくっついていた。
あの虫?慌てて手で払おうとしたけれど、へばり付いていて取れない。僕は慌てて家に入ると、鏡越しに肩を見た。そこにはやっぱりあの黒いものがシャツの上からくっついている。
僕は恐る恐るボタンを外してシャツを脱いだけれど、なぜかその黒い虫とシャツと僕の身体はくっついたままだった。よく見るとシャツに血が滲んでいる。痛くは無いけれど、もしかしてシャツを食い破って僕の身体に直接くっついているの?
僕はどうして良いか分からずに、服を着たまま湯浴みに飛び込んだ。けれど、どんなにお湯をかけても、石鹸で洗っても、ボタンの様に肌の上にくっついたままだった。シャツは黒い虫?を肩に残して脱げた。よく見るとシャツの穴は破れているというより、溶けている感じだった。
僕は急に怖くなった。シャツを溶かす様な変な生き物?虫?が僕の身体にくっついて離れない。それってどう言う事?念の為他の場所も見たけれど、他には付いてなかった。これで何匹もくっついてたら泣く。今も泣きたい。
とりあえずどうしようも無いので、僕は濡れた服を脱いで、新しい下履きとズボンを履いた。長いズボンで外に出れば良かった。さっきの引っ掻き傷からはまだ少しだけど血が垂れている。
まだ昼にもなっていないし、パーカスが帰ってくるとしても夜だろう。僕が大丈夫だと言ったから明日かもしれない。僕はハギレを手にすると、布越しにもう一度つるりとした黒い虫を掴んで引っ張ってみた。
皮膚が引っ張られる感覚があるものの、全然引き剥がれない。これ以上やったら肩に穴が開きそうな気がする。しかも何だか力が抜けて来た。やばい…。せっかく唐揚げ作ろうと思ってたのに…。
僕はテラスの見えるソファにドサリと横になって、ぼんやりと外を眺めた。身体が重くて動けない。もしかしてこのまま死んでしまうのかな。よく知らない世界なのに、勝手に柵の外に出たばかりにこんな事になってしまった。
自業自得だとは言え、パーカスは僕が死んでしまったら泣いちゃうだろうな。そう考えると申し訳なくて、怖くて、悲しくて、僕は視界を揺らして泣いていた。そして僕はそのまま、沈み込む様に意識を手放した。
…パーカス、助けて。おとーたん、ごめんね…。
347
あなたにおすすめの小説
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件
表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。
病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。
この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。
しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。
ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。
強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。
これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。
甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。
本編完結しました。
続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください
僕だけの番
五珠 izumi
BL
人族、魔人族、獣人族が住む世界。
その中の獣人族にだけ存在する番。
でも、番には滅多に出会うことはないと言われていた。
僕は鳥の獣人で、いつの日か番に出会うことを夢見ていた。だから、これまで誰も好きにならず恋もしてこなかった。
それほどまでに求めていた番に、バイト中めぐり逢えたんだけれど。
出会った番は同性で『番』を認知できない人族だった。
そのうえ、彼には恋人もいて……。
後半、少し百合要素も含みます。苦手な方はお気をつけ下さい。
愛を知らない少年たちの番物語。
あゆみん
BL
親から愛されることなく育った不憫な三兄弟が異世界で番に待ち焦がれた獣たちから愛を注がれ、一途な愛に戸惑いながらも幸せになる物語。
*触れ合いシーンは★マークをつけます。
ざこてん〜初期雑魚モンスターに転生した俺は、勇者にテイムしてもらう〜
キノア9g
BL
「俺の血を啜るとは……それほど俺を愛しているのか?」
(いえ、ただの生存戦略です!!)
【元社畜の雑魚モンスター(うさぎ)】×【勘違い独占欲勇者】
生き残るために媚びを売ったら、最強の勇者に溺愛されました。
ブラック企業で過労死した俺が転生したのは、RPGの最弱モンスター『ダーク・ラビット(黒うさぎ)』だった。
のんびり草を食んでいたある日、目の前に現れたのはゲーム最強の勇者・アレクセイ。
「経験値」として狩られる!と焦った俺は、生き残るために咄嗟の機転で彼と『従魔契約』を結ぶことに成功する。
「殺さないでくれ!」という一心で、傷口を舐めて契約しただけなのに……。
「魔物の分際で、俺にこれほど情熱的な求愛をするとは」
なぜか勇者様、俺のことを「自分に惚れ込んでいる健気な相棒」だと盛大に勘違い!?
勘違いされたまま、勇者の膝の上で可愛がられる日々。
捨てられないために必死で「有能なペット」を演じていたら、勇者の魔力を受けすぎて、なんと人間の姿に進化してしまい――!?
「もう使い魔の枠には収まらない。俺のすべてはお前のものだ」
ま、待ってください勇者様、愛が重すぎます!
元社畜の生存本能が生んだ、すれ違いと溺愛の異世界BLファンタジー!
小学生のゲーム攻略相談にのっていたつもりだったのに、小学生じゃなく異世界の王子さま(イケメン)でした(涙)
九重
BL
大学院修了の年になったが就職できない今どきの学生 坂上 由(ゆう) 男 24歳。
半引きこもり状態となりネットに逃げた彼が見つけたのは【よろず相談サイト】という相談サイトだった。
そこで出会ったアディという小学生? の相談に乗っている間に、由はとんでもない状態に引きずり込まれていく。
これは、知らない間に異世界の国家育成にかかわり、あげく異世界に召喚され、そこで様々な国家の問題に突っ込みたくない足を突っ込み、思いもよらぬ『好意』を得てしまった男の奮闘記である。
注:主人公は女の子が大好きです。それが苦手な方はバックしてください。
*ずいぶん前に、他サイトで公開していた作品の再掲載です。(当時のタイトル「よろず相談サイト」)
大好きな獅子様の番になりたい
あまさき
BL
獣人騎士×魔術学院生
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
カナリエ=リュードリアには夢があった。
それは〝王家の獅子〟レオス=シェルリオンの番になること。しかし臆病なカナリエは、自身がレオスの番でないことを知るのが怖くて距離を置いてきた。
そして特別な血を持つリュードリア家の人間であるカナリエは、レオスに番が見つからなかった場合彼の婚約者になることが決まっている。
望まれない婚姻への苦しみ、捨てきれない運命への期待。
「____僕は、貴方の番になれますか?」
臆病な魔術師と番を手に入れたい騎士の、すれ違いラブコメディ
※第1章完結しました
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
長編です。お付き合いくださると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる