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衝撃
ピリつく空気
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目の前に座った二人が、明らかに苛立った様子で僕らの方を見ている。だからと言って実力行使してこないのは、状況を把握しようとしているせいだろうか。
僕はこの場の空気に居た堪れなくて、体調も良くなったこともあって、いっその事学校へ逃げ出してしまいたかった。
「…今日は二人ともお仕事は大丈夫なの?」
恐る恐る僕がそう聞くと、空気を緩めた二人が僕には柔らかな表情で頷いた。
「ああ。仕事など放り出して駆けつける必要があったからね。それよりテディ、すっかり体調が良くなったみたいだ。随分顔色が良いな。3日前に湯浴みさせに来た時は、つわりが始まっていただろう?」
そうロバートに問われて、僕はこの空気を宥める言い訳を手に入れた。
「ああ!そうなんだ。一昨日来てくれたバルトさんも知ってるように日に日に調子が悪化して、それこそ昨日なんて寝たきりで酷いものだったんだけど…。
…あまりに辛くて神頼みする程だったんだよね、僕。」
「愛し子の願いは無視できんからな。」
僕が説明し終わる前に、絡みついた腕でぐっと僕を引き寄せて、まるで二人に見せつけるようにしてメダは僕を覗き込んで言った。二人の前で口づけされないだけマシだったかもしれない。
それでも二人の機嫌は下がる一方だ。空気はますますヒリついてきたし、僕にはお手上げだ。
僕はメダの手を振り解く事なんて出来なかった。そうしたところで状況は悪くなるだけだと知っていたし、困り顔で皆の顔を見回して、最終的には傍観しているパーカスに縋るような眼差しを投げることしか出来なかった。
やれやれと言った風情でパーカスが身じろぎすると、二人に向かって口を開いた。
「お前達の気持ちは分かるがの、元々テディは神憑きの者じゃから、遅かれ早かれこうなる事は決まっておったんじゃ。まぁ私の想像でも相当早いがのう。
龍神様、この二人を揶揄うのはそこら辺までにして、テディの事について色々話し合った方が良いのではないですかの?体調が許せば、テディは学業再開を願っておるのですじゃよ。」
隣に座っているメダは僕の腰に回していた手を背中に緩めて、それでも気難しい顔をして言った。
「パーカスめ、我は別にこ奴らを揶揄っておるのではないぞ。私の愛し子がいつの間にかこ奴らに孕ませられていたので、少々面白くないだけだ。」
僕はそれを聞いて首を傾げた。僕が妊娠する状況を作ったのはメダのせいだと思ってたけど、違うのだろうか。
「メダ、僕を妊娠出来る身体に変えたのはメダじゃないの?この世界の理通りなら、僕は妊娠する種子みたいみたいのを入れた覚えはないんだけど。だから妊娠だと長老に言われて本当にびっくりしたんだ。」
僕の追求にメダは暫く黙り込んだ。それから僕の身体をスキャンするようにじっと見下ろした。何だかこの部屋の空気が違った意味で張り詰めていて、僕も何を言われるのかと緊張してきた。
メダは少し戸惑った様子で額を指で撫でながら呟いた。
「…そう言われてみると、お前のそれは別物だな。それだけを見ればまるで女の腹と同じ物に見える。正確に言えば同じとも言えんがな。我も自分の願いがどの様な形で出現するかは、完璧に思い通りに出来るという訳でもないのだ。
それはお前の方が分かっているのでは無いか?私はお前の潜在意識に働きかけてそれを生み出したのだろうから。多分な。」
僕の知る妊娠出産に合った通りに身体を変えられたとすれば、今の僕はさながら両性具者みたいになっているのかもしれない。実際産道になるための窪みも深くなるばかりだ。
怖くてあまり見ていないけど…。
それにしてもメダの言い草は随分と無責任なものだ。僕はメダを睨んで口を尖らせた。
「でもなぜメダは僕が望んでいるか聞きもしないで、こんなふうにしてしまったの?まだ学生の僕には時期尚早だったんだけどね、実際。」
するとメダは肩をすくめて思いもしない事を言った。
「…あまり長々と待つのは嫌だったのかもしれんな。さっさとこ奴らとの関係を済ませれば、早く私のところへ来る気がしたのだ。」
やっぱりメダは強がっているものの、寂しがり屋なのかな。僕は今更どうこう出来る訳でも無いので、小さくため息をついてメダの手を握った。
「まったくメダは自由だね。言ってくれれば時々遊びに行ってあげたのに。」
するとメダはニタリと笑って、握った手を引き寄せて僕に口づけた。ああ!もうっ!凄い殺気がビシバシ飛んできた気がして、僕はジタバタしてメダから何とか逃げ出した。こういう事はこっそりしてくれなくちゃ…。
「今からあちらへ一緒に行くか?ここは邪魔が多過ぎる。」
本気とも冗談ともつかないメダの言葉に、僕は慌てて首を振った。
「僕、学校に行かなくちゃ!それに二人が心配するから!」
案の定バルトさんが、見た事のない引き攣った顔をしてメダに言った。
「龍神様、いくら何でも身重のテディを私達の手の届かない所へ連れて行くとか、そんな冗談は聞き逃せません。それにテディのお腹の子の父親は私か彼ですからね。テディを私達の側から離すなんていくら龍神様の意向だとしても、呑むことなど出来ません!」
バルトさん…。龍神様に言い返すなんてやるね。長老やパーカスぐらいしか、メダに反論しているのを見たことがないので、僕はちょっぴり感動してしまった。この世界では異端の僕と違って、彼らにとってメダは畏怖な存在に違いないだろう。
「テディは私達とこの屋敷の離れで生活するのが決まっているんです。」
ロバートも強張った顔でメダから目を逸らさずに言い切った。ああ、でもロバート、それはメダには要らない情報だった気がするんだけど…。
案の定メダは眉を上げて僕を見つめた。
「何だ。私を除け者にする気なのか?…あ奴らが怒り狂ってるのは、我にお前を取られると心配してるのだろうが、別に我も無慈悲な訳ではないぞ?
実際お前のこの身体は、この世界ではあり得ない状況になるのは分かりきっている。それを不安に思っていたから我を呼んだのだろう?無事に赤子が産まれる為にも我が側に居た方が良いと思うがな。」
そう言われてしまえば、僕は勿論、バルトさんもロバートさんも言うべき言葉を失った。僕らはこのお腹の中で育ち始めた命を守らないといけない。
するとパーカスがメダに言った。
「では私が龍神様に特別な離れをご用意いたしますぞ。テディ達の棟の隣に神殿を兼ねた離れを建てる事にいたしましょうぞ。」
確かにそれ以上良い案は無さそうだった。神殿と聞いて少し嬉しげな顔をしたメダを見て、やっぱり神様なんだなと、こんな修羅場なのに面白く思った。
「パーカスは伊達に歳を重ねて居ない様だな。神殿付きか…。まぁ、それで手を打ってやろう。それが出来るまでは私はテディの部屋で良いぞ?」
ああ、折角話が纏まりそうだったのにまた掻き混ぜてくれるんだから!僕は何だかイライラしてきてソファから立ち上がると、皆を見回して言った。
「皆んなが僕のためにあれこれ考えてくれるのは有り難いし、悪阻もなくしてくれたのは本当に感謝してるけど!けどね、僕はまだ自分の身体がこんなになって気持ちの整理がついて無いし、学校だって行きたいし、一人になりたい時だってあるんだ!僕はもう立派な大人だよ?
…メダが来てくれたのは実際心強いよ。でも、バルトさんとロバートと仲良くしてくれないと板挟みになって僕倒れるから!お願いだから二人をわざと煽る様な事するのやめてね?約束して?」
不貞腐れた顔をしたメダがチラッと二人を見てから、僕の手を握って言った。
「ちょっと揶揄っただけだ。まったくお前はそうやって我に言いたい放題で、本当憎たらしい奴だ。だが、だからこそ我の愛し子に相応しい。」
久しぶりに会ったのに言い過ぎたかと少し可哀想に思った僕は、メダに屈み込んでそっと唇を合わせた。まったく憎めないんだ、この駄々っ子の様な神様は。
「…なんだ、やっぱり今夜は私と寝るか?」
だから、二人を刺激しないでって言ったでしょ!?
僕はこの場の空気に居た堪れなくて、体調も良くなったこともあって、いっその事学校へ逃げ出してしまいたかった。
「…今日は二人ともお仕事は大丈夫なの?」
恐る恐る僕がそう聞くと、空気を緩めた二人が僕には柔らかな表情で頷いた。
「ああ。仕事など放り出して駆けつける必要があったからね。それよりテディ、すっかり体調が良くなったみたいだ。随分顔色が良いな。3日前に湯浴みさせに来た時は、つわりが始まっていただろう?」
そうロバートに問われて、僕はこの空気を宥める言い訳を手に入れた。
「ああ!そうなんだ。一昨日来てくれたバルトさんも知ってるように日に日に調子が悪化して、それこそ昨日なんて寝たきりで酷いものだったんだけど…。
…あまりに辛くて神頼みする程だったんだよね、僕。」
「愛し子の願いは無視できんからな。」
僕が説明し終わる前に、絡みついた腕でぐっと僕を引き寄せて、まるで二人に見せつけるようにしてメダは僕を覗き込んで言った。二人の前で口づけされないだけマシだったかもしれない。
それでも二人の機嫌は下がる一方だ。空気はますますヒリついてきたし、僕にはお手上げだ。
僕はメダの手を振り解く事なんて出来なかった。そうしたところで状況は悪くなるだけだと知っていたし、困り顔で皆の顔を見回して、最終的には傍観しているパーカスに縋るような眼差しを投げることしか出来なかった。
やれやれと言った風情でパーカスが身じろぎすると、二人に向かって口を開いた。
「お前達の気持ちは分かるがの、元々テディは神憑きの者じゃから、遅かれ早かれこうなる事は決まっておったんじゃ。まぁ私の想像でも相当早いがのう。
龍神様、この二人を揶揄うのはそこら辺までにして、テディの事について色々話し合った方が良いのではないですかの?体調が許せば、テディは学業再開を願っておるのですじゃよ。」
隣に座っているメダは僕の腰に回していた手を背中に緩めて、それでも気難しい顔をして言った。
「パーカスめ、我は別にこ奴らを揶揄っておるのではないぞ。私の愛し子がいつの間にかこ奴らに孕ませられていたので、少々面白くないだけだ。」
僕はそれを聞いて首を傾げた。僕が妊娠する状況を作ったのはメダのせいだと思ってたけど、違うのだろうか。
「メダ、僕を妊娠出来る身体に変えたのはメダじゃないの?この世界の理通りなら、僕は妊娠する種子みたいみたいのを入れた覚えはないんだけど。だから妊娠だと長老に言われて本当にびっくりしたんだ。」
僕の追求にメダは暫く黙り込んだ。それから僕の身体をスキャンするようにじっと見下ろした。何だかこの部屋の空気が違った意味で張り詰めていて、僕も何を言われるのかと緊張してきた。
メダは少し戸惑った様子で額を指で撫でながら呟いた。
「…そう言われてみると、お前のそれは別物だな。それだけを見ればまるで女の腹と同じ物に見える。正確に言えば同じとも言えんがな。我も自分の願いがどの様な形で出現するかは、完璧に思い通りに出来るという訳でもないのだ。
それはお前の方が分かっているのでは無いか?私はお前の潜在意識に働きかけてそれを生み出したのだろうから。多分な。」
僕の知る妊娠出産に合った通りに身体を変えられたとすれば、今の僕はさながら両性具者みたいになっているのかもしれない。実際産道になるための窪みも深くなるばかりだ。
怖くてあまり見ていないけど…。
それにしてもメダの言い草は随分と無責任なものだ。僕はメダを睨んで口を尖らせた。
「でもなぜメダは僕が望んでいるか聞きもしないで、こんなふうにしてしまったの?まだ学生の僕には時期尚早だったんだけどね、実際。」
するとメダは肩をすくめて思いもしない事を言った。
「…あまり長々と待つのは嫌だったのかもしれんな。さっさとこ奴らとの関係を済ませれば、早く私のところへ来る気がしたのだ。」
やっぱりメダは強がっているものの、寂しがり屋なのかな。僕は今更どうこう出来る訳でも無いので、小さくため息をついてメダの手を握った。
「まったくメダは自由だね。言ってくれれば時々遊びに行ってあげたのに。」
するとメダはニタリと笑って、握った手を引き寄せて僕に口づけた。ああ!もうっ!凄い殺気がビシバシ飛んできた気がして、僕はジタバタしてメダから何とか逃げ出した。こういう事はこっそりしてくれなくちゃ…。
「今からあちらへ一緒に行くか?ここは邪魔が多過ぎる。」
本気とも冗談ともつかないメダの言葉に、僕は慌てて首を振った。
「僕、学校に行かなくちゃ!それに二人が心配するから!」
案の定バルトさんが、見た事のない引き攣った顔をしてメダに言った。
「龍神様、いくら何でも身重のテディを私達の手の届かない所へ連れて行くとか、そんな冗談は聞き逃せません。それにテディのお腹の子の父親は私か彼ですからね。テディを私達の側から離すなんていくら龍神様の意向だとしても、呑むことなど出来ません!」
バルトさん…。龍神様に言い返すなんてやるね。長老やパーカスぐらいしか、メダに反論しているのを見たことがないので、僕はちょっぴり感動してしまった。この世界では異端の僕と違って、彼らにとってメダは畏怖な存在に違いないだろう。
「テディは私達とこの屋敷の離れで生活するのが決まっているんです。」
ロバートも強張った顔でメダから目を逸らさずに言い切った。ああ、でもロバート、それはメダには要らない情報だった気がするんだけど…。
案の定メダは眉を上げて僕を見つめた。
「何だ。私を除け者にする気なのか?…あ奴らが怒り狂ってるのは、我にお前を取られると心配してるのだろうが、別に我も無慈悲な訳ではないぞ?
実際お前のこの身体は、この世界ではあり得ない状況になるのは分かりきっている。それを不安に思っていたから我を呼んだのだろう?無事に赤子が産まれる為にも我が側に居た方が良いと思うがな。」
そう言われてしまえば、僕は勿論、バルトさんもロバートさんも言うべき言葉を失った。僕らはこのお腹の中で育ち始めた命を守らないといけない。
するとパーカスがメダに言った。
「では私が龍神様に特別な離れをご用意いたしますぞ。テディ達の棟の隣に神殿を兼ねた離れを建てる事にいたしましょうぞ。」
確かにそれ以上良い案は無さそうだった。神殿と聞いて少し嬉しげな顔をしたメダを見て、やっぱり神様なんだなと、こんな修羅場なのに面白く思った。
「パーカスは伊達に歳を重ねて居ない様だな。神殿付きか…。まぁ、それで手を打ってやろう。それが出来るまでは私はテディの部屋で良いぞ?」
ああ、折角話が纏まりそうだったのにまた掻き混ぜてくれるんだから!僕は何だかイライラしてきてソファから立ち上がると、皆を見回して言った。
「皆んなが僕のためにあれこれ考えてくれるのは有り難いし、悪阻もなくしてくれたのは本当に感謝してるけど!けどね、僕はまだ自分の身体がこんなになって気持ちの整理がついて無いし、学校だって行きたいし、一人になりたい時だってあるんだ!僕はもう立派な大人だよ?
…メダが来てくれたのは実際心強いよ。でも、バルトさんとロバートと仲良くしてくれないと板挟みになって僕倒れるから!お願いだから二人をわざと煽る様な事するのやめてね?約束して?」
不貞腐れた顔をしたメダがチラッと二人を見てから、僕の手を握って言った。
「ちょっと揶揄っただけだ。まったくお前はそうやって我に言いたい放題で、本当憎たらしい奴だ。だが、だからこそ我の愛し子に相応しい。」
久しぶりに会ったのに言い過ぎたかと少し可哀想に思った僕は、メダに屈み込んでそっと唇を合わせた。まったく憎めないんだ、この駄々っ子の様な神様は。
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