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二学期
佐藤は迷える子羊
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衣装を預かると言ってついてきた佐藤を待たせて着替えた僕は、いつもの僕スタイルになってホッと息をついた。
で、何となくコスプレアンダーベストはいいかな、着なくてもと思っちゃったんだ。だってあんなにバババーンなおっぱいから、自前のショボいおっぱいを眺めたら、全然カバーしなくても大丈夫だと思っちゃったんだもん。
僕はいつもオーバーサイズの厚地のパーカーだしね。日頃いかにあのベストがキツかったか、2日着ないだけでまざまざと思い知ったのもある。
はっ、もしかしてあれ着てたら膨らむものも膨らまないんじゃないの⁉︎
僕は自分の胸の成長の心配ばかりしていて、佐藤の様子が違う事に気づかなかった。目の前に立ち塞がったと思ったら、急にすっぽりと抱きしめられていた。
なんか、デジャヴ。あれは確か…山登りの時だ。佐藤はいきなり過ぎるんだよ!
「…なに?佐藤。どーしたの?」
一応聞いてみる僕。
「…どーしたのじゃないじゃん。漆原がみんなにニコニコして、普段と違いすぎて。僕の手の届かない所へ行っちゃって。でも、いつもの漆原見たら…やっと手元に戻ってきたって安心したって言うか。」
僕はしばし佐藤の腕の中で考える。こいつは案外スマートなフリしてるけど、一番情緒不安定かもしれないなって。この間の僕みたいに、疲れ切ってうっかりタクミの腕の中で眠っちゃったみたいに、癒されたいのかもしれない。
後から考えると、僕は多分斜め上へ思考を飛ばしたっぽい。
「なぁ、佐藤。お前疲れちゃったんじゃない?分かった。じゃあ僕が抱っこしてやるからちょっと眠ったら?」
そう言って、僕はポカンとした佐藤の腕をすり抜けるとソファに座って両手を広げて誘った。
佐藤は呆然としてたけど、ハッと我に返って僕の隣におずおずと座って、僕に身体を投げ出して抱きついた。僕は佐藤の重みで体勢が崩れてアームに寄りかかった。僕の胸の上に頭を載せた佐藤の頭を撫でてやると、俯いた佐藤の顔は見えなかったけれど、柔らかな髪の間から覗く耳はすっかり赤くなっていた。
僕がクスクス笑うと、佐藤はチラッと僕を見た後、急に身体を硬くした。
あれ?もしかして、もしかすると、もしかするならば。僕の素の胸の上に佐藤の顔が有りはしないですか?流石に顔を押し付けてたらバレそうなんですが。
「…漆原の胸って筋肉凄いな。柔らかくて厚い。」
で、何となくコスプレアンダーベストはいいかな、着なくてもと思っちゃったんだ。だってあんなにバババーンなおっぱいから、自前のショボいおっぱいを眺めたら、全然カバーしなくても大丈夫だと思っちゃったんだもん。
僕はいつもオーバーサイズの厚地のパーカーだしね。日頃いかにあのベストがキツかったか、2日着ないだけでまざまざと思い知ったのもある。
はっ、もしかしてあれ着てたら膨らむものも膨らまないんじゃないの⁉︎
僕は自分の胸の成長の心配ばかりしていて、佐藤の様子が違う事に気づかなかった。目の前に立ち塞がったと思ったら、急にすっぽりと抱きしめられていた。
なんか、デジャヴ。あれは確か…山登りの時だ。佐藤はいきなり過ぎるんだよ!
「…なに?佐藤。どーしたの?」
一応聞いてみる僕。
「…どーしたのじゃないじゃん。漆原がみんなにニコニコして、普段と違いすぎて。僕の手の届かない所へ行っちゃって。でも、いつもの漆原見たら…やっと手元に戻ってきたって安心したって言うか。」
僕はしばし佐藤の腕の中で考える。こいつは案外スマートなフリしてるけど、一番情緒不安定かもしれないなって。この間の僕みたいに、疲れ切ってうっかりタクミの腕の中で眠っちゃったみたいに、癒されたいのかもしれない。
後から考えると、僕は多分斜め上へ思考を飛ばしたっぽい。
「なぁ、佐藤。お前疲れちゃったんじゃない?分かった。じゃあ僕が抱っこしてやるからちょっと眠ったら?」
そう言って、僕はポカンとした佐藤の腕をすり抜けるとソファに座って両手を広げて誘った。
佐藤は呆然としてたけど、ハッと我に返って僕の隣におずおずと座って、僕に身体を投げ出して抱きついた。僕は佐藤の重みで体勢が崩れてアームに寄りかかった。僕の胸の上に頭を載せた佐藤の頭を撫でてやると、俯いた佐藤の顔は見えなかったけれど、柔らかな髪の間から覗く耳はすっかり赤くなっていた。
僕がクスクス笑うと、佐藤はチラッと僕を見た後、急に身体を硬くした。
あれ?もしかして、もしかすると、もしかするならば。僕の素の胸の上に佐藤の顔が有りはしないですか?流石に顔を押し付けてたらバレそうなんですが。
「…漆原の胸って筋肉凄いな。柔らかくて厚い。」
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