男装女子はなぜかBLの攻めポジ

コプラ@貧乏令嬢〜コミカライズ12/26

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二学期

和也sideうーちゃんのやらかし

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 最近うーちゃんの様子がおかしい。勉強会から戻ってきてから、俺たちの方を見つめてはため息をつく。同室の俺とはちょっと考えたいからと、距離を取られた。

 うーちゃんが考えこむと碌なことにならないのはこれ迄に証明されてるから、俺は近いうちに捕まえて話をしようと思っていた。


 あと数日で終業式になる、いつも通りの朝だった。うーちゃんは提出物があるからと先に出て行った。いつもなら2、3分ぐらい待っているのに変だなと思いつつ、俺は嫌な予感がしてうーちゃんのベッドコーナーを覗いた。

 うーちゃんは普段そこまで綺麗好きじゃないというか、大雑把なところがあるのでベッドにぬいぐるみが散らかっていたりとかが普通だ。なのに、妙に片付いたその感じが俺に何かを語りかけていた。俺はそうでなければ良いのにと思いながら部屋で待っていた。


 やっぱり気のせいかと思い始めたその時、部屋の鍵が回る音がした。俺の顔は強張っていたに違いない。ドアを開けて動けないでいるうーちゃんを部屋に引き込んで、俺はうーちゃんが黙って居なくなる事を責めた。

 だってそうだろう?俺はうーちゃんが俺たちを、俺を信じてくれない事に失望したんだ。

 俺は、これでもう終わりなんだと思った。うーちゃんの事は好きだけど、これ以上側にいたら俺の心はズタズタになってしまう。俺はもう二度と会わない、会えないつもりで部屋を出ようとした。後ろからうーちゃんがしがみついてきた時だって、その気持ちに変わりはなかった。


 でも、うーちゃんが俺が出ていったら二度とキスさせないって言うから。俺の前で子供みたいにわんわん泣いてるのを見たら、俺は笑いたくなってしまった。

 ほんと、うーちゃんは鈍感が過ぎるって。俺のことが好きなのに、そんな事も自分で気づけないうーちゃんが憎い様な、愛しい様な、もう俺はすっかりうーちゃんにメロメロなんだ。

 だから、うーちゃんの口から俺のことが大好きって言葉が聞けた時は、さっきまでの地の底へ叩き込まれた様な気持ちから、はるか彼方まで舞い上がったのはしょうがないだろ?

 腕の中で俺に気を許してしがみつくうーちゃんを、もうどこにも、誰にも渡したくなかった。

 二人でキスすると、いつもとろける様で甘くてドキドキしっぱなしで。俺はキスの経験はそれこそ数えきれないほどあるけど、うーちゃんとのキスは、そのどれとも全く違うんだ。愛しくて、幸せで、興奮して、止めることが出来ないんだ。





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