獣人てやつは本能に抗えない問題

コプラ@貧乏令嬢〜コミカライズ12/26

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こんにちは日常

噂の訓練生

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「また聞かれたぞ?パトリックって誰だって。」

そうギャビンがニヤニヤしながら、僕に報告してくる。僕は肩をすくめてギャビンのからかいをスルーした。

「パトリックの存在は知っていても、今回の郊外演習で記録的な結果を出したチームリーダーと同一人物だなんてちょっと信じられないかもしれないな。あの結果を見ると、どんなマッチョかと思うだろうから。」

そう言ってバートまで参戦してくる。僕は口を尖らせて言った。


「見かけと結果が伴わないってこと?でもチーム戦だから別にリーダーがマッチョである必要無くない?」

するとギャビンが面白そうに言った。

「それはそうなんだけど、内容は怪鳥ギャロスの卵の欠片に、鬼蜂の毒袋だろ?どう考えても綺麗なパトリックからは想像できないって。だってどんだけ死闘を繰り出せばゲット出来るんだよって言う代物だぞ?…それに秘密にしてる例のやつが発覚したら、きっと今をときめく特殊ギルドの幾つかのチームから直ぐにスカウト来ちゃうだろ?」


僕は、眉を顰めて二人に囁いた。

「僕はね、自分のチームが作りたいんだ。小煩いオッサンの居るようなチームに入るのはゴメンだね。できれば二人には僕とチームを組んでもらいたいけど、まだ卒業までに時間はあるから僕とチームを組めるかどうかじっくり考えてね?」

バートはにっこり笑って、片手を伸ばして僕の手を握って言った。

「俺は全然迷いないけどね。パトリックと一緒にチーム組めたら最高だと思う。」


最近僕はこうやってバートに優しく?されると、直ぐに顔が熱くなっちゃうんだ。今もドキドキして心臓がうるさい。そんな僕たちを黙って見ていたギャビンがため息をついて言った。

「なんか同じチームになって、これを見せつけられると思うと考えちゃうな。テディの話聞いてると、パトリックにもどえらい目に合わせられそうだし。ハハハ、まぁ卒業までには決めるよ。」


僕たちは呑気にそんな話をして盛り上がっていたけれど、実は僕たちの戦利品を王都の商業ギルドに売りに行ったりした事で、その商売人たちの間で話題になっていたらしい。

その結果僕たちが注目の的になって目をつけられてしまったなんて、その時は全然思わなかったんだ。それが僕にとって良いことなのか、悪いことなのかは判断できないけどね?









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