青い山の果てに

モンド

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第二章

身ばれと自分の立ち位置

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突然冒険者ギルドから呼び出しを受けた。
今、ギルマスの執務室のソファーに座っている。

「あのう・・・何か僕に御用ですか?それとも何かしくじったとか?」
「いや、そうではないぞ。ただ何と言って話し始めて良いか・・・いいか腹を割って話し合おう。ただお前が俺たちを信じられればの話だが。」
何か奥歯に物が挟まったような違和感があるが、どうやら僕自身のことのようだ。

「この前お前に読ませた本があるだろ。あれはな、ある人物を特定する物なのだよ。」
「ある人物?あの本は特級の魔導書でしたよね?魔法師でも探すアイテムですか?」
「実はな、あの本の表題や中身が読める者はこの世界にはいないのだよ。」
「・・・え!でもちゃんと書かれていました・・・まさか!」
「気付いたか。あの本の文字は真祖の勇者様の世界の言葉で描かれていたんだ。」
「!真祖の勇者様。まさか日本人ですか?」
「ニホンジン?我々には「ニポン」、と伝えられている。そしてこの文字が読める者は王国で保護対象となっている。」
「保護対象?僕はどうなるんですか?」
急に心配になって来た。

「心配はいらぬ。保護と言ってもお前が望むようにするだけだ。干渉してほしくなければ動向報告のみ、望めば貴族待遇で扱われるだろう。」
ギルマスの言葉を考える、言葉通りなら好きにしていい感じだがこの国以外に行けるのか。
「もし僕がこの国を出て他の国に行きたいと言ったら如何なるんですか?」
「それを押し留めることは誰にもできない、ただ真祖の勇者様が造られたこの王国はお前と良好な関係でいたい。だからせめて出国する場合でもこの国の何処かにお前の拠点を作ってから出発して欲しい。」
「拠点?家ということですか?」
今は宿暮らしの僕だが家を購入するとなればかなり稼がねばならないが・・・。

「金の心配はいらない、お前がこの街でも他の街いや王都であってもここがいいと言えばそこに王国から提供されるだろう。それに必要なら家令を含めて家を守る人材まで含めて。」
と僕の疑問を感じたのかギルマスは答えてくれた。
どうやら僕が転生者であることは決まりのようだ、それならできるだけ自由な条件で話を決めておきたい。

「僕のことはどこまでの人が知っているのですか?」
「関係者のみだ。関係者といってもこのギルドは幹部と担当受付、貴族はカレン辺境伯様と王国の重鎮となるだろう。」
「貴族待遇というのはどういう意味ですか?」
「言葉通りだ、名誉貴族で爵位は伯爵以上だと思うが俺にはそこまではわからん。」
「貴族待遇になればこの王国から出られないまたは、王国のために働かなければならないという意味ですか?」
「それについても俺ではなくカレン辺境伯に尋ねるのだな、多分近いうちに呼ばれるだろうから。」
「このまま何処かにいなくなったらどうなりますか?」
「お前の好きだが、出来れば勇者様に関連するお前には何処に行くとしてもある程度はこの国に紐付いて欲しいと言うのが、この国に住む者の意向だ。」
「そこまで真祖の勇者様は慕われていたのですね。」
「ああそうだ、この国は戦争難民が元で出来上がってできた王国だからな。皆勇者様のことが大好きなのさ。」
そこまで慕われた同郷の人の国なら拠点を置くのは問題ないかな。

「分かりました。辺境伯様と会う段取りがついたら教えてください。」
と言うと僕は席を立ちギルマスの部屋を後にした。

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