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スキル「叡智」に今頃気づく
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ーー 次は何に手を出そうか?
孤児の受け皿や病人の治療施設など元の世界であれば普通に存在していた物が、ここでは皆無。
俺自体が末期癌で人生を終えた記憶から、少しでもこの世界の人々に幸せを感じてほしいと思って自分の我儘でやっていることだ。
多分自分が死んだり、事業に失敗でもしたらもう同じことをするもにはいないだろう。
ただこの事業が成功すれば、同じようなことをする者も増えるかもしれない。
その小さな希望でも構わない、俺はそのために生きてやる。
次に俺が手を出したのは、娯楽である。
娯楽とは、自分たちの手で行えば楽しくなるものや見たり聞いたりすると楽しくなるものの総称。
子供が遊びで使う遊具も同じだ。
となればすぐに思い浮かべるのは、トランプやカルタだ。
それにリバーシに双六でどれでも勉強と密接な遊びだ。
音楽の演奏のために楽器を作るのもいい、演劇や喜劇の舞台も面白そうだ。
大きな商会を作り、芸人達を雇い世界中に派遣するのもいいかもしれない。
考えればいくらでもすることがある。
取り敢えず識字率を上げるためのカルタあそびと、情操教育にために楽器を作ることにしよう。
と言うことで工房を作ることにした。
設計図を書き上げて、木工・金属加工の食人を雇い入れて作らせる。
音程のチューニングは魔法でなんとかなるだろう。
カルタだけでは勿体無いのでトランプも作ることにした。
素材は紙にスライムのコーティングで、プラスチックのような素材にして作り上げた。
お陰で他の集会では作ることができず、独占販売が暫く続きそうだ。
スラムの住人におふれを出す、
~領主からの依頼~
木工・金属加工の経験者及び差し金師を求める。
賃金は、職人ー1日銀貨2枚、見習いー銀貨1枚。
と言う内容だ。
この世界で1日で銀貨2枚の仕事はとても高級取りとなる。
皆対でもその半分、希望者が大勢殺到したがそこで実力を試して20人ほどの職人及び見習いがさいようされた。
その日から遊具と楽器の製作が始まり、一月もすると売り出せる程度のクオリティーと数が揃い始めた。
スラムの住人におふれを出す。
~領主からの依頼~
商人を求む、旅商人の経験者及び商会の経験者。
賃金は、正社員一日銀貨2枚、見習いは銀貨1枚。
と言う内容だ。
これにも多くの者が応募し、10名ほどが雇われた。
次々に商売や施設を作りその為の働き手を募る、この方法は生きがいを失っていたスラムの住人に今一度、自分の夢を掴むチャンスを与え出した。
人が集まれば、食事休む所が必要だ、服も日用品も当然必要となる。
荷物を運ぶ者、掃除をする者など技能はそこまで必要としない仕事も多くなる。
いつの間にかスラム街はスラムではなく、職人街となりつつあった。
「これでスラムの問題はほぼ解決したな、何もしないものは何処にでもいるがここでは生きて行くのは辛かろう。」
と独り言のように呟くタケヒロだった。
ーー 音楽の演奏会を開こう
俺は楽器を作っていることを聞きつけた何人かの知り合いから次のような問い合わせが来た。
「楽器というのはどんな音色のものですか?」
「何種類の楽器を作っているのですか?」
「その楽器で演奏する歌や楽譜があるのですか?」
というもので、この世界にも楽器や楽譜が存在していることに驚いていたが、まずはこの世界の楽器を確認しようと商会に立ち寄った。
「これがこの世界の楽器ですか?」
と言う俺の言葉に
「この世界という意味がわかりませんが、基本笛タイプが多いですがこの10本の弦を使ったリュートという楽器もよく演奏に使われます。」
と言われた、
「まるでマンダリンのような楽器だ。」
と呟きながら俺は、楽譜を見ると音階らしいものが描かれているが、速さや強弱は演奏者に委ねるようだ。
俺は自分のスキルを使い始める。
このスキルはユニークスキルに当てはまるものだと思われるが、前世の知識や文化について克明に調べることができる「叡智」と言うスキルだ。
楽器の設計図を10種類ほど書き上げると、楽譜についても童謡から歌謡曲に至るまで50曲ほど書き上げた。
金属加工の職人にトランペットやトロンボンの設計図を木工職人に木琴とバイオリンやギターの設計図を共同作業としてピアノとオルガンの設計図を渡したが、どこまで再現できるかは疑問である。
ここで俺は叡智のスキルについて改めて確認をすることにした。
この世界の病気がと急の病気と同じであれば、治療方法が分かるということになる。
ただし魔素という地球にはない成分があるのでそれに関する病気についたはダメだろうが。
それでもこちらで治療方法がなく「死病」と呼ばれる者の中に、幾つ治療薬を開発できるかで大きな発展となるだろう。
今までこのスキルを使わなかったのは、スキルの意味がわからなかったことと、それほど便利なものだとは思っていなかったからだ。
今まで私しか治療ができなかった病が、これからはくすると対処方法がわかればかなりの確率で回復するのだ。
早めにこちらの薬師や協会と話し合い、こちらの病名と地球での病名を合わせて治療用の本を作ることにしよう。
取り敢えず、音楽会を開催するための音楽堂を教会の横に建設することにした。
これでまたスラムの住人の仕事が増えた、怠け者は追い出してやる気のあるものをもっと集めなければ。
それから1ヶ月後。
それなりに立派な音楽堂が完成した。
扇型の建物で、一番低い位置に演奏者などのステージが。
観客席は円形に段々に上に上がるようの広げた。
収容人員は200人くらいで、最上席の幾つかにボックス席のようなVIP席を設けた。
柿落としは、楽器と演奏者が揃ってからになるだろう。
そうこうしている間に楽器作りを依頼していた工房から連絡があった。
「領主様、試作品が出来上がりました確認お願いします。」
という話で、すぐに工房に向かうと。
見事なぐらいに再現された楽器が並んでいた。
こちらの楽器を扱う演奏者を呼んで、トランペットとトロンボーンそしてギターにバイオリンを演奏してもらった。
音階や調律については、こちらのもので統一してもらい演奏の姿勢やコツを叡智の中で拾って教えると、さすがは演奏者である。
すぐに見事な音を奏で始めた。
「形などは違いますが、こちらの楽器と演奏方法はそこまで変わりませんね。」
ということだったが、ピアノやオルガンは全く違うようだ。
ピアノ線のような丈夫な線を見つけることから難儀しているようだ。
もう少し研究してからになるかな。
歌い手の人にも持ち込んだ楽譜と歌詞を見せるとかなり興味を示して、新しい楽器と共に歌の練習をしてくれていた。
そこで俺は、1月後に柿落としを兼ねた音楽会を開くことにした。
今回は無料の演奏会だ、これが受け入れられれば、演劇やオペラなどの演目も考えていいかも知れない。
ーー 総合病院の完成
以前から薬師と治療士を雇って開業していた、こちら式の病院に「叡智」のスキルを利用して治療方法と薬を製造することができるようになり、それを王国中に広げようという話が王宮からあり今その対応に忙しい。
どうも新しく俺が書き上げた治療の本が、以前から治療の難しいとされていた、いくつかの病気の治療に役立つということでの依頼である。
「その方を我が王国の王宮お抱えの治療士として領地を授けるものとする。難病の薬を増産することをその方の役目とする。」
と言われて、王都近くに王族所有であった領地をいただくことになった。
王都から馬車で3時間のその領地は、植物や家畜を育てるのに優れた他場所だった。
「よしここに薬草と家畜を育てて、薬と大きな病院を立てよう。」
そう決心した俺は、元スラムの住人に声をかける。
~領主からの依頼~
新たな領地をいただいた、そこに薬草畑と家畜を育てたい。
薬草を育てる者(家族を含む)
家畜を育てる者(家族を含む)
を求める、住むところはこちらで準備するので、決まり次第移動してもらう。
賃金は専門者~銀貨4枚、見習い・手伝い~銀貨1~2枚
その他しばらくの間は、税免除、子供の教育や食糧についても保証する。
と募集すると、家族を含めると30人ほどが求めてきた。
そこで皆を連れてその場所に向かい、薬草畑と家畜用の場所を仮決めし縄張りをした。
次に建設要員を連れてきて、農地の柵作りと家畜の柵作りを行った。
さらに従事者用の住まいを10棟立てる縄張りを行い、早々に依頼した。
「これで当面はいいか、後は種か苗を手に入れなければならないが、商人に頼めばいいだろう。」
と独り言を言いながらその他の土地を見て回った。
すると温泉が沸いている場所を見つけた
「ここを掘れば温泉が引けるな、病院には温泉治療があるとさらにいい気がする。ここを掘削して・・・俺の屋敷もここ付近に建てるか。」
とさらに面白い計画ができ始めた。
「叡智」のスキルは非常に有用で、調理器具から医療器具に至るまで道具の設計図や透明なガラス板の作り方や、ガラス細工に作り方まで網羅している。
金属加工についても魔法と合併させると、特殊な工具や技が必要な部品でも簡単に作り上げることが可能だ。
これなら化学の力を十二分に使えるではないか。
俺が一人しかいないのが残念だが、必要なものから作り上げていこう。
建物ができるまでに俺が始めたことは、医療で言えば消毒用の高濃度のアルコールと麻酔薬の製造と針と糸及ぶ手術用のメスである。
基本魔法が使えれば不要であるが、魔法が使えるものがいないまたは限られた魔法しかつけない場合、手術の出来る者がいれば大変有用なのだ。
俺の場合は患者の身体をソナーのような魔法で、患部を探し出すので開く必要はないが、それができない場合は腹や患部を開くことになる。
そして適切な判断と処置で患部を切除して回復魔法を使って治すのだ。
増血剤や輸血も必要となるが、あまり保存は難しいだろう。
新しい領地に薬を調合する工房と診察手当てする部屋に患者の療養に使う部屋を備えて病院が完成した。
ガラス窓を多用した建物は、光が仲間で入りとても明るくいかにも環境が良いのが分かる。
看護師用の白衣と治療師の白衣を揃えて、いかにも現代風の姿が出来上がった。
ーー コンサートホールの増設
新しい領地に自分の屋敷を構えるというのを聞いた、家臣の一人が
「それであればご当主が作られる楽器の販売のためにもここにも音楽堂を造られたらどうですか?」
と進言され、少し離れた広場に音楽堂を建設することにした更には、広場を観客席と見立てた野外音楽堂も作ることにした。
広場はそれ以外にもいろいろな行事ができるように、かなり大きな芝生の広場を計画し、周りに木々や水路を巡らす予定にしている。
俺も昔取ったきねづかではないが、ギターを片手に懐かしいフレーズを口ずさんでいたら、後ろから拍手が。
作業員が聞いていたようだ。
照れながらもアンコールに答えて数曲歌を披露してその日は終わったのだが、次ぐの日どこから聞きつけたか。
「私達も領主様の歌が聞きたいです。」
と教会の孤児らが押しかけてきた。
「柿落としの時に時間が有ればな、それまで待ちなさい。」
と言ってその日はなんとかはぐらしたが、日毎にその噂が大きくなり演奏しなければならない状況になってきた。
「困ったもんだ。」
と愚痴る俺の声を誰も拾ってはくれないようだ。
孤児の受け皿や病人の治療施設など元の世界であれば普通に存在していた物が、ここでは皆無。
俺自体が末期癌で人生を終えた記憶から、少しでもこの世界の人々に幸せを感じてほしいと思って自分の我儘でやっていることだ。
多分自分が死んだり、事業に失敗でもしたらもう同じことをするもにはいないだろう。
ただこの事業が成功すれば、同じようなことをする者も増えるかもしれない。
その小さな希望でも構わない、俺はそのために生きてやる。
次に俺が手を出したのは、娯楽である。
娯楽とは、自分たちの手で行えば楽しくなるものや見たり聞いたりすると楽しくなるものの総称。
子供が遊びで使う遊具も同じだ。
となればすぐに思い浮かべるのは、トランプやカルタだ。
それにリバーシに双六でどれでも勉強と密接な遊びだ。
音楽の演奏のために楽器を作るのもいい、演劇や喜劇の舞台も面白そうだ。
大きな商会を作り、芸人達を雇い世界中に派遣するのもいいかもしれない。
考えればいくらでもすることがある。
取り敢えず識字率を上げるためのカルタあそびと、情操教育にために楽器を作ることにしよう。
と言うことで工房を作ることにした。
設計図を書き上げて、木工・金属加工の食人を雇い入れて作らせる。
音程のチューニングは魔法でなんとかなるだろう。
カルタだけでは勿体無いのでトランプも作ることにした。
素材は紙にスライムのコーティングで、プラスチックのような素材にして作り上げた。
お陰で他の集会では作ることができず、独占販売が暫く続きそうだ。
スラムの住人におふれを出す、
~領主からの依頼~
木工・金属加工の経験者及び差し金師を求める。
賃金は、職人ー1日銀貨2枚、見習いー銀貨1枚。
と言う内容だ。
この世界で1日で銀貨2枚の仕事はとても高級取りとなる。
皆対でもその半分、希望者が大勢殺到したがそこで実力を試して20人ほどの職人及び見習いがさいようされた。
その日から遊具と楽器の製作が始まり、一月もすると売り出せる程度のクオリティーと数が揃い始めた。
スラムの住人におふれを出す。
~領主からの依頼~
商人を求む、旅商人の経験者及び商会の経験者。
賃金は、正社員一日銀貨2枚、見習いは銀貨1枚。
と言う内容だ。
これにも多くの者が応募し、10名ほどが雇われた。
次々に商売や施設を作りその為の働き手を募る、この方法は生きがいを失っていたスラムの住人に今一度、自分の夢を掴むチャンスを与え出した。
人が集まれば、食事休む所が必要だ、服も日用品も当然必要となる。
荷物を運ぶ者、掃除をする者など技能はそこまで必要としない仕事も多くなる。
いつの間にかスラム街はスラムではなく、職人街となりつつあった。
「これでスラムの問題はほぼ解決したな、何もしないものは何処にでもいるがここでは生きて行くのは辛かろう。」
と独り言のように呟くタケヒロだった。
ーー 音楽の演奏会を開こう
俺は楽器を作っていることを聞きつけた何人かの知り合いから次のような問い合わせが来た。
「楽器というのはどんな音色のものですか?」
「何種類の楽器を作っているのですか?」
「その楽器で演奏する歌や楽譜があるのですか?」
というもので、この世界にも楽器や楽譜が存在していることに驚いていたが、まずはこの世界の楽器を確認しようと商会に立ち寄った。
「これがこの世界の楽器ですか?」
と言う俺の言葉に
「この世界という意味がわかりませんが、基本笛タイプが多いですがこの10本の弦を使ったリュートという楽器もよく演奏に使われます。」
と言われた、
「まるでマンダリンのような楽器だ。」
と呟きながら俺は、楽譜を見ると音階らしいものが描かれているが、速さや強弱は演奏者に委ねるようだ。
俺は自分のスキルを使い始める。
このスキルはユニークスキルに当てはまるものだと思われるが、前世の知識や文化について克明に調べることができる「叡智」と言うスキルだ。
楽器の設計図を10種類ほど書き上げると、楽譜についても童謡から歌謡曲に至るまで50曲ほど書き上げた。
金属加工の職人にトランペットやトロンボンの設計図を木工職人に木琴とバイオリンやギターの設計図を共同作業としてピアノとオルガンの設計図を渡したが、どこまで再現できるかは疑問である。
ここで俺は叡智のスキルについて改めて確認をすることにした。
この世界の病気がと急の病気と同じであれば、治療方法が分かるということになる。
ただし魔素という地球にはない成分があるのでそれに関する病気についたはダメだろうが。
それでもこちらで治療方法がなく「死病」と呼ばれる者の中に、幾つ治療薬を開発できるかで大きな発展となるだろう。
今までこのスキルを使わなかったのは、スキルの意味がわからなかったことと、それほど便利なものだとは思っていなかったからだ。
今まで私しか治療ができなかった病が、これからはくすると対処方法がわかればかなりの確率で回復するのだ。
早めにこちらの薬師や協会と話し合い、こちらの病名と地球での病名を合わせて治療用の本を作ることにしよう。
取り敢えず、音楽会を開催するための音楽堂を教会の横に建設することにした。
これでまたスラムの住人の仕事が増えた、怠け者は追い出してやる気のあるものをもっと集めなければ。
それから1ヶ月後。
それなりに立派な音楽堂が完成した。
扇型の建物で、一番低い位置に演奏者などのステージが。
観客席は円形に段々に上に上がるようの広げた。
収容人員は200人くらいで、最上席の幾つかにボックス席のようなVIP席を設けた。
柿落としは、楽器と演奏者が揃ってからになるだろう。
そうこうしている間に楽器作りを依頼していた工房から連絡があった。
「領主様、試作品が出来上がりました確認お願いします。」
という話で、すぐに工房に向かうと。
見事なぐらいに再現された楽器が並んでいた。
こちらの楽器を扱う演奏者を呼んで、トランペットとトロンボーンそしてギターにバイオリンを演奏してもらった。
音階や調律については、こちらのもので統一してもらい演奏の姿勢やコツを叡智の中で拾って教えると、さすがは演奏者である。
すぐに見事な音を奏で始めた。
「形などは違いますが、こちらの楽器と演奏方法はそこまで変わりませんね。」
ということだったが、ピアノやオルガンは全く違うようだ。
ピアノ線のような丈夫な線を見つけることから難儀しているようだ。
もう少し研究してからになるかな。
歌い手の人にも持ち込んだ楽譜と歌詞を見せるとかなり興味を示して、新しい楽器と共に歌の練習をしてくれていた。
そこで俺は、1月後に柿落としを兼ねた音楽会を開くことにした。
今回は無料の演奏会だ、これが受け入れられれば、演劇やオペラなどの演目も考えていいかも知れない。
ーー 総合病院の完成
以前から薬師と治療士を雇って開業していた、こちら式の病院に「叡智」のスキルを利用して治療方法と薬を製造することができるようになり、それを王国中に広げようという話が王宮からあり今その対応に忙しい。
どうも新しく俺が書き上げた治療の本が、以前から治療の難しいとされていた、いくつかの病気の治療に役立つということでの依頼である。
「その方を我が王国の王宮お抱えの治療士として領地を授けるものとする。難病の薬を増産することをその方の役目とする。」
と言われて、王都近くに王族所有であった領地をいただくことになった。
王都から馬車で3時間のその領地は、植物や家畜を育てるのに優れた他場所だった。
「よしここに薬草と家畜を育てて、薬と大きな病院を立てよう。」
そう決心した俺は、元スラムの住人に声をかける。
~領主からの依頼~
新たな領地をいただいた、そこに薬草畑と家畜を育てたい。
薬草を育てる者(家族を含む)
家畜を育てる者(家族を含む)
を求める、住むところはこちらで準備するので、決まり次第移動してもらう。
賃金は専門者~銀貨4枚、見習い・手伝い~銀貨1~2枚
その他しばらくの間は、税免除、子供の教育や食糧についても保証する。
と募集すると、家族を含めると30人ほどが求めてきた。
そこで皆を連れてその場所に向かい、薬草畑と家畜用の場所を仮決めし縄張りをした。
次に建設要員を連れてきて、農地の柵作りと家畜の柵作りを行った。
さらに従事者用の住まいを10棟立てる縄張りを行い、早々に依頼した。
「これで当面はいいか、後は種か苗を手に入れなければならないが、商人に頼めばいいだろう。」
と独り言を言いながらその他の土地を見て回った。
すると温泉が沸いている場所を見つけた
「ここを掘れば温泉が引けるな、病院には温泉治療があるとさらにいい気がする。ここを掘削して・・・俺の屋敷もここ付近に建てるか。」
とさらに面白い計画ができ始めた。
「叡智」のスキルは非常に有用で、調理器具から医療器具に至るまで道具の設計図や透明なガラス板の作り方や、ガラス細工に作り方まで網羅している。
金属加工についても魔法と合併させると、特殊な工具や技が必要な部品でも簡単に作り上げることが可能だ。
これなら化学の力を十二分に使えるではないか。
俺が一人しかいないのが残念だが、必要なものから作り上げていこう。
建物ができるまでに俺が始めたことは、医療で言えば消毒用の高濃度のアルコールと麻酔薬の製造と針と糸及ぶ手術用のメスである。
基本魔法が使えれば不要であるが、魔法が使えるものがいないまたは限られた魔法しかつけない場合、手術の出来る者がいれば大変有用なのだ。
俺の場合は患者の身体をソナーのような魔法で、患部を探し出すので開く必要はないが、それができない場合は腹や患部を開くことになる。
そして適切な判断と処置で患部を切除して回復魔法を使って治すのだ。
増血剤や輸血も必要となるが、あまり保存は難しいだろう。
新しい領地に薬を調合する工房と診察手当てする部屋に患者の療養に使う部屋を備えて病院が完成した。
ガラス窓を多用した建物は、光が仲間で入りとても明るくいかにも環境が良いのが分かる。
看護師用の白衣と治療師の白衣を揃えて、いかにも現代風の姿が出来上がった。
ーー コンサートホールの増設
新しい領地に自分の屋敷を構えるというのを聞いた、家臣の一人が
「それであればご当主が作られる楽器の販売のためにもここにも音楽堂を造られたらどうですか?」
と進言され、少し離れた広場に音楽堂を建設することにした更には、広場を観客席と見立てた野外音楽堂も作ることにした。
広場はそれ以外にもいろいろな行事ができるように、かなり大きな芝生の広場を計画し、周りに木々や水路を巡らす予定にしている。
俺も昔取ったきねづかではないが、ギターを片手に懐かしいフレーズを口ずさんでいたら、後ろから拍手が。
作業員が聞いていたようだ。
照れながらもアンコールに答えて数曲歌を披露してその日は終わったのだが、次ぐの日どこから聞きつけたか。
「私達も領主様の歌が聞きたいです。」
と教会の孤児らが押しかけてきた。
「柿落としの時に時間が有ればな、それまで待ちなさい。」
と言ってその日はなんとかはぐらしたが、日毎にその噂が大きくなり演奏しなければならない状況になってきた。
「困ったもんだ。」
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