冒険者同好会活動日誌〜異世界で冒険者になる

モンド

文字の大きさ
8 / 20

ダンジョン2日目

しおりを挟む
次の日私たちは、10階層の転移人の前に戻ってきていた。
「よし今日は、30階層を目指すぞ!」
部長の言葉に確り頷く私も既に冒険者ということでしょうか。

11階層から人型の魔物が多く現れ始めた。
「これがゴブリン、そしてこれがオークだ。多分この階層主はオーガあたりであろう。」
部長はそう言いながら人型の魔物の倒し方を私にレクチャーしながら階層を進む。

「恵くんもかなり動けるようになってきたようだ、この調子ならフロアボス君一人で大丈夫だね。」
と言うとボス部屋の扉を潜った私を置いて、外に出たのです。
ボス部屋の扉がゆっくり閉まる、ボスであるオーガが3体現れる!
「え!私だけ!・・・え、え・・、そんなー!」
と言っている間にも私に一体のオーガが迫ってくる。
私は無詠唱で、身体強化5、物理障壁3、魔法障壁2、並列思考を発動してオーガを迎え撃つ。
オーガの色違いは亜種の上位種だ、魔法を使うかの性がある。
2体目を切り捨てようとしたところで、死角から亜種のオーガが魔法攻撃を繰り出した。
「やっぱり。魔法障壁を張っていて正解だわ。」
「パーン!」
土魔法のアースニードルをはね返す。

想定外の反応にボスオーガは一瞬動きを止める。
「チャンス!」
私は2体のオーガを纏めて斬り捨てるように剣を振りながらの見えない刃を伸ばす。
「スパーン!」
小気味良い音を立ててオーガ二体が上下に分かれて朽る。

「パチパチパチ」
気づくと扉の外に出ていったはずの部長が拍手しながら姿を現す。
「部長ー、隠密で見ていたんですね。」
と言う私に
「さあー、宝探しだ。奥の部屋に行っておいで。」
と言う言葉にせかされて私は、今開いた小部屋に足を踏み入れる。
そこにはまたしても金の宝箱が。
「有りました!金です!」
蓋を開ける私の目にその日一番のお宝が。


さらに30階層、ミノタウルス10体が私の前に現れる。
「半分は僕が処理してやろう。残りをお願いするよ。」
部長の言葉に頷きながら詠唱を始める。
「身体強化MAX、物理耐性MAX、重力魔法5」
と物理魔法MAXで戦いを開始する、ミノタウルスは正面から倒してこそ近宝箱である。
私の背ほどあるトマホークを片手ソードで受け止めてからの突き返しだ!
重心が崩れたところを袈裟斬りに切り捨てながら、次のミノタウルスに狙いをつけながら体を開く。
後ろから体当たりをかましてくるミノタウルスが私にぶつかったと、ダンプに跳ねられたように手足をあらぬ方向に折れ曲げながら飛ばされる。
「2!」
そのまま狙っていたミノタウルスの上半身を斬り飛ばして、縮地で次の獲物の前に。
「3!」
回し蹴りを大きな腹に突き込む、足が背中に突き抜けるがその足をミノタウルスに掴まれる。
私は慌てることなく身を翻して反対の足をミノタウルスの首に。
吹き飛ぶミノタウルスの首。
「4!」
残り1匹に足を振り抜きながら首の無いミノタウルスを投げつける。
そのミノタウルスを避けたミノタウルスが次に見たのは、目の前に迫る銀の刃。
「5!」
と言う私の言葉と同じくして、5体目のミノタウルスが崩れ落ちる。
「ふーっ。」
息を吐きながら部長を見ると手を振りながら私を見ていた。

その日私たちは、金箱2つをゲットして冒険者ギルドに凱旋した。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ

ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。 見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は? 異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。 鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜

のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、 偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。 水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは―― 古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。 村を立て直し、仲間と絆を築きながら、 やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。 辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、 静かに進む策略と復讐の物語。

俺たちYOEEEEEEE?のに異世界転移したっぽい?

くまの香
ファンタジー
 いつもの朝、だったはずが突然地球を襲う謎の現象。27歳引きニートと27歳サラリーマンが貰ったスキル。これ、チートじゃないよね?頑張りたくないニートとどうでもいいサラリーマンが流されながら生きていく話。現実って厳しいね。

無属性魔法しか使えない少年冒険者!!

藤城満定
ファンタジー
「祝福の儀式」で授かった属性魔法は無属性魔法だった。無属性と書いてハズレや役立たずと読まれている属性魔法を極めて馬鹿にしてきた奴らの常識を覆して見返す「ざまあ」系ストーリー。  不定期投稿作品です。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

処理中です...