冒険者同好会活動日誌〜異世界で冒険者になる

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異世界で貴族位を貰う

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「スタンピード」それは魔の森から魔物が溢れること、またはダンジョンから魔物が溢れること。どちらも人の生活を激しく脅かす災厄のことだ。

森の魔物の生態系が崩れたときまたは、森の主が争う時にスタンピードは発生すると言う。
始めは森の外に弱い魔物があるれ出した、その後森の周辺に奥でしかみられない強い魔物が姿を現し始めた。
ここで人はスタンピードを怪しむ、調査が入りスタンピードの確率が高いと判明した今、王国及び冒険者ギルドはその防衛と討伐に最大限の武力を当てることになった。
「指名依頼」
それはある程度高ランクの冒険者が自由でいられる代わりに、命を賭けて依頼を受ける義務を言う。
部長や私にもその「指名依頼」が届いた。
部長は私に
「丁度いい時期にスタンピードが発生したようだ。メグミくんの殲滅魔法を見せてもらおうかな。」
と言う言葉で、私と部長が森の直ぐ近くに陣取った。
他の冒険者がいれば魔法を使いづらいからだ。


その時はきた!

森から黒い影が溢れてきた、それは密集したままの魔物の群れだ。
足の早いものから飛び出してきた、その為強さにバラツキがある。
ランクで言えばFランクとAランクが混在しているようなもの、これでは人の力で防ぐのは難しい。
私は人外と言われた魔法を使う、
「煉獄の炎よ壁となれ!」大量の魔物を囲うように炎の壁が出現する、魔物は興奮状態で走ることを止めない為炎に焼き殺されながら私の元に集まってくる。
「地獄の業火よ、その力を振るへ!」
万の数の魔物の中心にぽっと炎の灯りが灯るように見えた後、一瞬でその炎は魔物全体に広がる。
生きながら焼き殺される、なんと無惨なことか。悲鳴とも孔砲とも言えぬ鳴き声が燃え上がる炎と共に周囲を埋め尽くし、消し炭になる魔物と共に小さくなりやがては消えていく。
静寂が襲ったその直後、先程以上の濃ゆい影が森から湧き出してきた。
「第二波だ!遠慮は要らん叩け!メグミくん!」
部長の声に森の上空に隕石を召喚する、大気の摩擦でオレンジ色に焼けた隕石が無数に落ちてくる。
私は自分の前に障壁を張り王都方向への衝撃を防ぐ。
「ド、ドドン、ドーン!」
無数の地響きと雷鳴に似た衝撃音が衝撃波を伴い周囲に拡散する。
王都側の森が三分の一ほど禿山に変わり、森の外周が無数のクレーターに変貌する。
その中で姿をとどめているものは存在しない。
第三波、第四波であろう魔物の大群も森の木々と同じく払い除けられて、僅かにSクラスの竜種の魔物が半生の状態でのたうち回っている。
これが私の殲滅魔法、国の存亡を揺るがすスタンピードが僅か20分ほどの時間で・・・終焉を迎えたのだ。
跳ね上がる経験値とレベルアップの嵐。
身体を駆け巡る力の奔流に立っていられなくなった私は、部長に支えながら王都へと帰還んする。


ーー 凱旋だ! ーー


伝達の魔法があるこの世界、遠目で確認していた先遣隊の魔法使いがスタンピード終了をいち早く伝達する。
王都近くに用意していた馬車まで転移してきた部長と私は、馬車に乗り込むと王都へ向けて走り出す。
1時間ほどで王都の門をくぐる馬車、すると周囲からどよめきのような歓声が。
「メグミくん、顔を出して応えてあげなさい。」
始めは部長の言葉の意味がわからなかったが、この世界でスタンピードは災悪であり生きて乗り越えられる者は、僅かなのだと気づいた私は王都民の歓喜の理由を知る。
手を振りながら左右の窓から顔を出して歓声に応える。
馬車はそのまま王城に向かう。

王城の最奥の門を潜って馬車から降りると、私達は案内に従い国王謁見の間に向かう。
そこには王国の主だった貴族が国王を取り囲むようにして待っていた。
「クレナイ及びメグミ、ただいま指名依頼を完遂し帰還しました。」
「うむ、ご苦労であった。大義である褒美をつかわそう、何か希望はあるか?」
国王の言葉に部長が
「今回の討伐はこのメグミ1人の力にございます、よってこの王国の記念となるものでお願いします。」
「何!今回はその少女・・メグミ殿1人の力と言うか。分かったお主同様褒美をつかわそう、疲れたであろう今宵は休むが良い。」
と言う言葉で私たちは王城を後にして屋敷に帰った。


ーー 晩餐会だよ ーー

次の日の昼頃、王城からの使者が現れ
「3日後の正午に城において、今回の褒美とその後の晩餐会が模様される、準備を怠りなくとの仰せだ。」
というと王城に戻って行った。

「晩餐会!部長・・ ドレスがありません!どうしましょう?」
「慌てるな、すでに準備してある。」
「え!何時私のスリーサイズを・・魔法がありましたね。ありがたく着させてもらいます、あ!でも宮中の礼儀やダンスを知りません。」
「スキルがあるだろう、MAXにしておけば自然と対応できる。」
「そうでした、スキルピントが無茶苦茶余っています。分かりました、必要なものは全て取ります。」
というと私は、その日からスキル取りまくった。


     晩餐会当日


豪華な馬車が屋敷に迎えに来た、部長の手を取り馬車の人となる私。
部長から送られたドレスは・・お姫様のようなドレスです、少し恥ずかしいのですが少女の夢です。
そう、少女の夢。ということで乗り切ります。
そう言えばこの世界では少女と言うと、12~14歳くらい。15歳が成人だからと言うことは私はレディーなのです。

しゃなりしゃなりとハイヒールを履きこなして会場に入る。
スキルが無けりゃこうも上手く動けないよね。
多くの貴族の集まる中、国王の手ずから褒美の巻物を渡された。
その後軽い食事会があり、一旦お開きの後夕方から晩餐会だ。
その合間に私は褒美の巻物を検める。

「なになに、一つ法衣の伯爵位を授ける。一つ王都に屋敷を与える。一つ白金貨50枚を与える。
一つ宝物庫の宝物3つを与える。」
と言うものだった。
「部長、ものすごい褒美です。どうしましょう?」
「貰っとけばいい。君の働きに対する報酬だから。」
と何でもないように言う部長、まさか部長も褒美であの屋敷を・・・。

晩餐会はとても豪華だった、異世界の料理もとても美味しくて。
ダンスは、王子様をはじめイケメンの貴族様からムキムキの騎士団隊員まで、とても楽しく時間が過ぎて行った。
そして最後に私は部長の前に
「君のお祝いだったね。お嬢様私と踊ってくださいますか?」
手を差し出す部長の手をゆっくり取ると、私は今日一の笑顔で躍ったのだった。

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