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魔王討伐という名の解決策
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ーー 魔王軍掃討作戦
次の日、逸れていたサブのパーティーが無事合流して、勇者パーティーは、進行を再開した。
魔王軍の魔物と思われる、大型の魔物らが単独や数体の塊で襲ってくるが、連携が全く取れていないようで、苦労せずに討伐が進む。
ただ猿の魔物は、樹上から攻撃してくるため、冒険者などはかなり苦労しているようだった。
これが群れで連携していたら、とてもではないが進むことはできなかっただろう。
その日も日が暮れ出したので、野営を準備していると、不思議な感覚が私を襲ってきた。
「これは祈りか?誰が?魔物か?」
すぐに消えたがかなり森の奥のようだった。
「ヒカリ殿、明日も魔物が今日のように単独で襲ってくるとは限りません。明日以降の対応を考えておきましょう。」
と言えば
「確かに、今日の猿の魔物など群れで襲われては対処が難しいですね。」
と言うので
「そこまではないのですが、他のパーティーメンバーがという意味です。」
「貴方は問題ないのですか?」
「ええ、あの程度なら数万来ても問題ありません。」
と答えると、黙り込んだ勇者ヒカルは、
「話してきます。」
と言うとテントを出て行った。
「ねえ、エスト様。貴方はどうしてこんな魔おい討伐隊と行動を共にしているのですか?私が思うに貴方なら単独で魔王すら倒して戻って来れそうですが。」
とシホンが聞いてきた。
「そうだね、その可能性は否定しないけど、考えてもみなさい。何故女神は態々勇者を召喚したのですか?彼が魔王を倒す事に何か意味があると思うのです。」
と言う私の答えを聞いてシホンは
「考えすぎではないでしょうか。」
と小声で呟いた。
ヒカルは、サブパーティーのメンバーに明日からの行動で、猿などの魔物が群れで襲ってくることも検討しておくようにと、注意して回った。
「今回の遠征で今まで誰も怪我らしい怪我をしていないが、それもこれも彼のおかげとしか思えない。僕の存在意義はなんなんだろう?」
と自問自答していた。
ーー 女神エルラック side
この世界を管理し、勇者ヒカルを召喚した女神エルラックは、頭を抱えていた。
先ずは、勇者が想定のレベルに達しても、魔王軍に勝てないこと。
次に、魔王が積極的な行動を取らず、魔王の呪に配下となった魔物が勝手に人を襲っているのだ。
その呪いさえ解呪をすれば問題は解決する。
最大の問題は、勇者よりもはるかに強い人が存在していると言うことだ。
しかも調べてみたら、ダンジョンで魔神を倒しており、このまま行けば邪神すら倒せそうだと言うことだ。
こんな存在が今まで何故私に伝わらずにいたのか、これは他の神の仕業だわと思い込み始めた。
しかしまあ私に不利な問題はないわ。
勇者のためにも頑張ってもらわないとね。
女神は、自分が転生時に無理やりたくさんのチート能力を詰め込んだことすら忘れていたのだった。
ーー 魔王との会合
次の日には新しい魔王の副官が現れていた。
私が懸念したように、サブパーティーでは対応が難しく、これ以上の進行は難しいと言えた。
私は勇者に進言する。
残り二つのパーティーにはここで待機するよう伝えてほしいのですが、これから先は勇者パーティーだけで進みましょう、と。
すると勇者もそれを了承してくれて、次の日からワンパーティーでの進行となった。
出てくる猿の軍団をまとめて仕留めまくる私の魔法に、驚きの目を向けるパーティーメンバー。
「そこまで驚く事ではないですよ。」
と言いながら私は進んでいく。
昼頃には出てくる猿自体がほとんどいなくなるほど、葬ってきたのだった。
すると一際大きなゴリラのような魔物が現れた。
「お前が俺の眷属らを殺したのだな。」
怒りの形相で向かってくるその魔物を電撃で痺れさせると、剣で首を切り飛ばした。
「さあ片付きました、先に進みましょう。」
と言う私の後をついてくるメンバーら。
その夜、私にまた不思議な感覚が!
それに誘われるように私は夜の森を奥へと歩いていくと。
そこには、尻尾を生やした燃える巨人が立っていた。
「コイツが魔王か」
と思っているとその男が
「貴方に頼みがある。私は魔王だが人と争う意思はない。ただ邪神の呪いで魔物が勝手に人を襲うようになってしまうのだ。どうか俺の呪いを解呪してはくれないか。」
と言い出した。
「魔王が邪神の呪い!・・・分かったやってみよう。」
と答えると、魔王と名乗る燃える男を鑑定する。
確かに呪われている、魔力を高めて解呪の魔法を行使すると、眩しい光を発しながら炎の男の姿が縮んでいく。
そして男の姿がサラマンダーに変わっていた。
「ア・リガ・・トウ。」
と拙い言葉を発し、サラマンダーは森に消えて行った。
「さてどうしたものか?これで魔王はいなくなった。魔物を狩って帰るしかないか。」
と独り言を言いながら私は、パーティーの休むテントに向かった。
ーー 魔王は討伐済みだ。
次の日の朝、私は勇者とそのパーティーメンバーを集めて、昨夜の話を語った。
「まさかその話を信じろと。」
メンバーの一人が言う、皆同じ気持ちだろう
「お待ちください。私が女神様にお尋ねいたします。」
と教会からの癒し手としてきていたシスターがそう言うと、ある儀式を始めた。
シスターは、手際よく祭壇のようなものを作り上げると祈り始めた。
すると程なく光がシスターの上に降りて来た。
するとシスターの様子がガラリと変わり。
「私はこの世界を管理する女神エルラックです。魔王の討伐は確かに確認されました。勇者ヒカルの目的は達成されました、約束通り元の世界に戻しますのでそれまで、この世界を楽しんでください。それでは皆に私の加護を与えます。」
と言うと光が消え、シスターが我に帰るように元の感じに戻った。
「ただいまの言葉は、私が女神様を一時的にこの現世に顕現させたものです。間違いなく魔王はいなくなりました。」
と太鼓判を押したが皆自分自身のステータスに、女神の加護が加わったことがわかり、それで信じることができたようだった。
「今の女神はあの時の女神に違いない、意外といい加減な感じがしていたが、あまり当てにはできないな。」
と呟く私だった。
その後は森を戻りながら、聖皇国へ向けて旅をするだけだったが私が一つ提案した。
「私の転移魔法で帰るのはどうですか?それとも来た道を戻りますか?」
と。
すると皆が
「「「転移お願いします。」」」
と声を揃えた。
そこでその場から全員を聖皇国の王都のすぐ傍まで、転移させた。
「!本当に王都がすぐそこに見える。」
「帰って来たのですね、生きて!」
皆死を覚悟の遠征だったのだと、その時初めて知った私だった。
驚いたのは、勇者パーティーだけではない。
勇者達の姿を見つけた王都の人々も
「今度はうまく行ったのか?それともまたダメだったのか?」
と囁き合っていたので、
「我ら勇者ヒカルのパーティーは、見事魔王を討伐して戻って来たぞ!」
と大きな声で伝えると、あっという間に王都中に知れ渡り、途中から凱旋パレードの様相であった。
ーー 邪神 side
「うぬ!わしの力が消えた。魔王が倒されたわけではなく、わしがこの世界に干渉できる力が消されたようだ。これでは第2第3の魔王を作り出すこともできぬ。誰が・・このワシの力を超える者がここにいると言うのか。無念じゃ。」
と言うと、次第にその存在が気薄になり消えてしまった。
ーー 聖皇国 side
「勇者が帰還したと言うのは真か?そして魔王を討ち滅ぼしたと言う事で良いのか?」
教皇はそばの宰相に問い詰める、
「しばいお待ちください。もうすぐここに勇者パーティーが戻ります、そこで話を聞きましょうぞ。」
と興奮を押せるように言う宰相。
暫くすると王都の喧騒が王城まで聞こえてきた後、伝令の聖騎士が
「勇者ヒカルの様他パーティーメンバーが戻って参りました。」
と告げると、教皇の前に皆が揃って膝をつき頭を下げた。
「頭を上げよ。勇者よ、魔王を討伐したで良いか。」
「はい教皇様。女神様の確認でも間違いなく魔王は討伐されました。」
「何!女神様が確認されたと言うのか。分かったそれなら問題ない、よくそ魔王を討伐してくれた。この世界の安寧にためとは言え、勇者殿には大変苦労をかけた。ゆっくり休むが良い、他の者にも十分な褒美を与えよう。」
と言う言葉で報告は無事終わった。
その後は凱旋パレードの繰り返しとパーテーであった。
私はすぐにでも帰りたかったのであったが、勇者の立っての頼みで残っていた。
その理由は
「教えてほしい、私はこのまま帰るべきかそれともここに残るべきか?」
と言われたのだった。
そこで私は
「この国で生きるのであれば、ここに残ることもいいでしょう。しかし他の国に行くのなら、しっかりとした身分か信頼できる者がいなければ、難しいでしょう。どちらにしても貴方の覚悟次第でしょう。」
と答えると、女神が現れるまではそばにいてほしいと言われたのだ。
それから10日後、女神が現れた。
「勇者ヒカルよ、お主に願いを聞こう。いかに?」
「はい、私はこの世界で生きてみたいと思います。」
と答えたヒカルに女神は、
「あいわかった。良き人生を送るが良い。」
と言い残すと姿を消した。
「この席に残ってよかったんですか?」
と私が聞くと
「貴方を見ていると、それでもいいかなと思えました。相談には乗ってくださいね。」
と言うとヒカルは、教皇の横の娘の元に。
「いつの間に?」
と呟く私を尻目に、仲睦まじく人ごみに消えて行った。
次の日、逸れていたサブのパーティーが無事合流して、勇者パーティーは、進行を再開した。
魔王軍の魔物と思われる、大型の魔物らが単独や数体の塊で襲ってくるが、連携が全く取れていないようで、苦労せずに討伐が進む。
ただ猿の魔物は、樹上から攻撃してくるため、冒険者などはかなり苦労しているようだった。
これが群れで連携していたら、とてもではないが進むことはできなかっただろう。
その日も日が暮れ出したので、野営を準備していると、不思議な感覚が私を襲ってきた。
「これは祈りか?誰が?魔物か?」
すぐに消えたがかなり森の奥のようだった。
「ヒカリ殿、明日も魔物が今日のように単独で襲ってくるとは限りません。明日以降の対応を考えておきましょう。」
と言えば
「確かに、今日の猿の魔物など群れで襲われては対処が難しいですね。」
と言うので
「そこまではないのですが、他のパーティーメンバーがという意味です。」
「貴方は問題ないのですか?」
「ええ、あの程度なら数万来ても問題ありません。」
と答えると、黙り込んだ勇者ヒカルは、
「話してきます。」
と言うとテントを出て行った。
「ねえ、エスト様。貴方はどうしてこんな魔おい討伐隊と行動を共にしているのですか?私が思うに貴方なら単独で魔王すら倒して戻って来れそうですが。」
とシホンが聞いてきた。
「そうだね、その可能性は否定しないけど、考えてもみなさい。何故女神は態々勇者を召喚したのですか?彼が魔王を倒す事に何か意味があると思うのです。」
と言う私の答えを聞いてシホンは
「考えすぎではないでしょうか。」
と小声で呟いた。
ヒカルは、サブパーティーのメンバーに明日からの行動で、猿などの魔物が群れで襲ってくることも検討しておくようにと、注意して回った。
「今回の遠征で今まで誰も怪我らしい怪我をしていないが、それもこれも彼のおかげとしか思えない。僕の存在意義はなんなんだろう?」
と自問自答していた。
ーー 女神エルラック side
この世界を管理し、勇者ヒカルを召喚した女神エルラックは、頭を抱えていた。
先ずは、勇者が想定のレベルに達しても、魔王軍に勝てないこと。
次に、魔王が積極的な行動を取らず、魔王の呪に配下となった魔物が勝手に人を襲っているのだ。
その呪いさえ解呪をすれば問題は解決する。
最大の問題は、勇者よりもはるかに強い人が存在していると言うことだ。
しかも調べてみたら、ダンジョンで魔神を倒しており、このまま行けば邪神すら倒せそうだと言うことだ。
こんな存在が今まで何故私に伝わらずにいたのか、これは他の神の仕業だわと思い込み始めた。
しかしまあ私に不利な問題はないわ。
勇者のためにも頑張ってもらわないとね。
女神は、自分が転生時に無理やりたくさんのチート能力を詰め込んだことすら忘れていたのだった。
ーー 魔王との会合
次の日には新しい魔王の副官が現れていた。
私が懸念したように、サブパーティーでは対応が難しく、これ以上の進行は難しいと言えた。
私は勇者に進言する。
残り二つのパーティーにはここで待機するよう伝えてほしいのですが、これから先は勇者パーティーだけで進みましょう、と。
すると勇者もそれを了承してくれて、次の日からワンパーティーでの進行となった。
出てくる猿の軍団をまとめて仕留めまくる私の魔法に、驚きの目を向けるパーティーメンバー。
「そこまで驚く事ではないですよ。」
と言いながら私は進んでいく。
昼頃には出てくる猿自体がほとんどいなくなるほど、葬ってきたのだった。
すると一際大きなゴリラのような魔物が現れた。
「お前が俺の眷属らを殺したのだな。」
怒りの形相で向かってくるその魔物を電撃で痺れさせると、剣で首を切り飛ばした。
「さあ片付きました、先に進みましょう。」
と言う私の後をついてくるメンバーら。
その夜、私にまた不思議な感覚が!
それに誘われるように私は夜の森を奥へと歩いていくと。
そこには、尻尾を生やした燃える巨人が立っていた。
「コイツが魔王か」
と思っているとその男が
「貴方に頼みがある。私は魔王だが人と争う意思はない。ただ邪神の呪いで魔物が勝手に人を襲うようになってしまうのだ。どうか俺の呪いを解呪してはくれないか。」
と言い出した。
「魔王が邪神の呪い!・・・分かったやってみよう。」
と答えると、魔王と名乗る燃える男を鑑定する。
確かに呪われている、魔力を高めて解呪の魔法を行使すると、眩しい光を発しながら炎の男の姿が縮んでいく。
そして男の姿がサラマンダーに変わっていた。
「ア・リガ・・トウ。」
と拙い言葉を発し、サラマンダーは森に消えて行った。
「さてどうしたものか?これで魔王はいなくなった。魔物を狩って帰るしかないか。」
と独り言を言いながら私は、パーティーの休むテントに向かった。
ーー 魔王は討伐済みだ。
次の日の朝、私は勇者とそのパーティーメンバーを集めて、昨夜の話を語った。
「まさかその話を信じろと。」
メンバーの一人が言う、皆同じ気持ちだろう
「お待ちください。私が女神様にお尋ねいたします。」
と教会からの癒し手としてきていたシスターがそう言うと、ある儀式を始めた。
シスターは、手際よく祭壇のようなものを作り上げると祈り始めた。
すると程なく光がシスターの上に降りて来た。
するとシスターの様子がガラリと変わり。
「私はこの世界を管理する女神エルラックです。魔王の討伐は確かに確認されました。勇者ヒカルの目的は達成されました、約束通り元の世界に戻しますのでそれまで、この世界を楽しんでください。それでは皆に私の加護を与えます。」
と言うと光が消え、シスターが我に帰るように元の感じに戻った。
「ただいまの言葉は、私が女神様を一時的にこの現世に顕現させたものです。間違いなく魔王はいなくなりました。」
と太鼓判を押したが皆自分自身のステータスに、女神の加護が加わったことがわかり、それで信じることができたようだった。
「今の女神はあの時の女神に違いない、意外といい加減な感じがしていたが、あまり当てにはできないな。」
と呟く私だった。
その後は森を戻りながら、聖皇国へ向けて旅をするだけだったが私が一つ提案した。
「私の転移魔法で帰るのはどうですか?それとも来た道を戻りますか?」
と。
すると皆が
「「「転移お願いします。」」」
と声を揃えた。
そこでその場から全員を聖皇国の王都のすぐ傍まで、転移させた。
「!本当に王都がすぐそこに見える。」
「帰って来たのですね、生きて!」
皆死を覚悟の遠征だったのだと、その時初めて知った私だった。
驚いたのは、勇者パーティーだけではない。
勇者達の姿を見つけた王都の人々も
「今度はうまく行ったのか?それともまたダメだったのか?」
と囁き合っていたので、
「我ら勇者ヒカルのパーティーは、見事魔王を討伐して戻って来たぞ!」
と大きな声で伝えると、あっという間に王都中に知れ渡り、途中から凱旋パレードの様相であった。
ーー 邪神 side
「うぬ!わしの力が消えた。魔王が倒されたわけではなく、わしがこの世界に干渉できる力が消されたようだ。これでは第2第3の魔王を作り出すこともできぬ。誰が・・このワシの力を超える者がここにいると言うのか。無念じゃ。」
と言うと、次第にその存在が気薄になり消えてしまった。
ーー 聖皇国 side
「勇者が帰還したと言うのは真か?そして魔王を討ち滅ぼしたと言う事で良いのか?」
教皇はそばの宰相に問い詰める、
「しばいお待ちください。もうすぐここに勇者パーティーが戻ります、そこで話を聞きましょうぞ。」
と興奮を押せるように言う宰相。
暫くすると王都の喧騒が王城まで聞こえてきた後、伝令の聖騎士が
「勇者ヒカルの様他パーティーメンバーが戻って参りました。」
と告げると、教皇の前に皆が揃って膝をつき頭を下げた。
「頭を上げよ。勇者よ、魔王を討伐したで良いか。」
「はい教皇様。女神様の確認でも間違いなく魔王は討伐されました。」
「何!女神様が確認されたと言うのか。分かったそれなら問題ない、よくそ魔王を討伐してくれた。この世界の安寧にためとは言え、勇者殿には大変苦労をかけた。ゆっくり休むが良い、他の者にも十分な褒美を与えよう。」
と言う言葉で報告は無事終わった。
その後は凱旋パレードの繰り返しとパーテーであった。
私はすぐにでも帰りたかったのであったが、勇者の立っての頼みで残っていた。
その理由は
「教えてほしい、私はこのまま帰るべきかそれともここに残るべきか?」
と言われたのだった。
そこで私は
「この国で生きるのであれば、ここに残ることもいいでしょう。しかし他の国に行くのなら、しっかりとした身分か信頼できる者がいなければ、難しいでしょう。どちらにしても貴方の覚悟次第でしょう。」
と答えると、女神が現れるまではそばにいてほしいと言われたのだ。
それから10日後、女神が現れた。
「勇者ヒカルよ、お主に願いを聞こう。いかに?」
「はい、私はこの世界で生きてみたいと思います。」
と答えたヒカルに女神は、
「あいわかった。良き人生を送るが良い。」
と言い残すと姿を消した。
「この席に残ってよかったんですか?」
と私が聞くと
「貴方を見ていると、それでもいいかなと思えました。相談には乗ってくださいね。」
と言うとヒカルは、教皇の横の娘の元に。
「いつの間に?」
と呟く私を尻目に、仲睦まじく人ごみに消えて行った。
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