努力でチートをその手に〜スキルと身に付けた魔法で無双する。

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使い魔同士の話し合い

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ー それぞれの使い魔達

目的を果たした僕らは学校に帰ると校長に面会の申し込みをサファイア先生を通じて行った。
「何かしら改めて校長に面会というのは?」
「僕たちにそれぞれ使い魔が出来たので一緒に居ることの許可を貰うためです。」
と答えると
「使い魔?どういうこと?」
「説明よりも見てもらった方が早いので」
と言いながら僕らがテラスにサファイア先生を案内した。

「え!ここは生徒だけしか入れないはずよ、貴方達はどなた?」
とスカイとスイを見た先生が声をかける
「先生私の精霊も見てください。」
カレンが除け者にされたと思ったのか、5体の精霊を抱いて披露した。
「それは!精霊様ですか?しかもその数は・・信じられない。」
と絶句した後、もしかしてという顔でスイとスカイを見直し
「貴方達も人では無いのね?」
「そうです先生、僕のスイは地竜です、そしてチカのスカイは飛龍ですよ。」
と自慢顔で答えるカミュの言葉に
「地竜に飛龍が・・人化しているの?本当に。」
と答えると僕の肩を掴み
「シャドー君すぐに私と校長の元に行くわよ。」
と言いながら校長室に連れて行かれた。


ー 校長室にて

この学校の校長を初めてまじまじと見ている僕、何故かってだって耳が長いんだもん。
ハイエルフという種族で、1000年以上生きているという。

「初めましてシャドー君、君の噂はよくこの耳で聞いています。今回はどの様な面白い話を聞かせてくれるのかな?」
と半ば面白そうに尋ねる美形の校長。
「校長!この子らのチームに新たな使い魔が・・・」
慌てすぎて途中言葉が詰まる
「サファイア先生、落ち着いてください。この子達の使い魔がどうしました?」
「は、はい申し訳ありません。実は新たな使い魔を従えた様なのですがそれが・・・精霊やドラゴンなので・・どう扱ったら良いのかと」
やっと言い切ったサファイア先生、やり切った感を出すのはやめて欲しい。

「先ほどから強い魔力を感じていましたが・・ドラゴンですかしかも騒ぎになっていないとこを見ると・・人化ですか?」
「はいそうです。飛龍と地竜の2体とフェニックスに後はカレンの精霊は5つですね。」
「精霊を5属性ですか・・流石に初めて聞く話ですね。わかりました学校での活動を許可しましょう。」
とあっさり答えると校長は
「私は貴方の使い魔も気になっているのですが、いつか紹介してくださいね。」
と言うと報告事項は終了した。


ー 拠点を持とう


学校の寮では異性の姿に人化している使い魔がウロウロするのは問題だと言うことで、僕らは学校の近くに家を借りる事にした。

カレンの繋がりで辺境伯お抱えの不動産屋がいくつかの物件を紹介してくれて今はその内覧中。

「カレンお嬢様こちらの物件は、以前Aランク冒険者のパーティーが借りていた物で冒険者の活動を行うのであればお勧めです。」
「そう、良い感じね。中を案内して。」
こう言う感じで3件ほど巡り、一つの屋敷を借りる事になったが何故だか料金は既に辺境伯様から頂いていると言って不動産屋はそそくさと帰って行った。

「まあこれで僕らも拠点持ちになった事だし、ダンジョン完全踏破を進めようか。」
と言う僕の言葉に皆自信を持って頷いていた。


その後僕らは部屋割りや家具の注文で忙しくしていた、その頃使い魔達は。

「それでは我から自己紹介しよう、我はエースご主人の従魔である。我らは4体向こうからホーク、エンジェル、シャルである。」
とフェンリルのエースが威厳を持った挨拶と紹介を行うと
「私達はカレンの精霊よ私がサラン、そしてピーチ、シルフ、モーグ、ダークも5体が仲間よろしくね。」
精霊が済ました顔で自己紹介をした。
「妾はスイ、カミュの従魔である。」
と一言地竜が言えば
「我はスカイ、チカ殿の従魔だ新参者であるがよろしく頼む。」
飛龍が自己紹介をして最後に
「私はサン、ブルーの従魔である。ここでは1番の年長者だと思うがよろしく頼む。」
と静かに自己紹介してチームの使い魔になったそれぞれが顔合わせを行いこれからのことを話し合っていた。


ーー 学校長 シルフィーナ=アラ=グシャナリ  ハイエルフ


私がこの学校の校長になって50年ほど、今日ほど面白いと思った日はなかった。
何故かと言えばあの少年、シャドー君の事だ。
彼は特別な力を神にいただいた様で、非常識な事件を何事もない様に起こし解決している。
使い魔と言いつつ聖獣やドラゴンに多数の精霊までもその身近に置いていることから彼が、只者でないことは確定事項だろう。

今後も大いに私を喜ばしいて欲しいものだ、しかし私のことを男と思っていたようでそれも面白いな。

と1人悦にはい入りながら王都のお土産だと言うスイーツを食べていたが
「!これは・・・この世界のものではないようだ。これもまた面白い。」


ーー 料理は誰が?

拠点の屋敷が決まって家具がそれぞれに部屋に納入されたがこれだけでは生活ができない事に気付いた。

「シャドー君、この家にはメイドさんや調理人が必要だと思わない?」
カレンが控えめに言うと
「私もカレンお嬢様の意見に賛成です。」
チカがすぐに追随する
「確かに僕らだけでは料理や掃除にが回らないね、商業ギルドに頼みに行こうか?」
と提案すると
「その件は僕に任せてよ」
とカミュが名乗り出て、カミュに一任する事になった。
ただしカレンお嬢様用の専属メイドは辺境伯から派遣される様だ。


ー ダンジョンの話


シャドーらが新たに発見した進化したダンジョンは、未だ25階層以降は未踏破でその実態は未だ闇の中の様だ。
多分最低でも50階層を持つAランクのダンジョンで間違いない。

ギルドに顔を出して新たな情報がないことを知った僕たちは、再度壇上に挑むことを伝えた後残りの魔物を買い取ってもらい拠点へと帰った。

僕の所持金は異常に多い、ダンジョンや森での狩りの成果が予想以上に高値で買い取られるからだ。
「これで等価交換用の資本はできた、いつでも攻略に行けるぞ。」

その夜から僕はある物を召喚し続けていた。


ー いざ、ダンジョン攻略へ


4人と使い魔達を連れた僕たちのチームは、あの進化中のダンジョンに向かっていた。
入り口の転移の魔法陣に乗ると僕らは25階層の奥の部屋に転移していた。

「さあ、未踏のダンジョンへいざ!」
と気合を入れて足を踏み出す。
26階層に入ると鬱蒼とした森の中だった。

「これはジャングル?」
とこボス僕の言葉に
「?ジャンクル?って何?」
「いや独り言だよ、生臭い感じがするね、周囲に気を配っていこう。」
と改めて進むと
「上!大きな蛇が・・いる。」
チカが気持ち悪そうに手を抱える形でそう言いながら剣を抜き噛みつこうとしてきた大蛇の首を刈る。

鑑定を使った僕は
「ここは毒や身体異常の魔物がいるゾーンの可能性があるよ。」
と注意しながら進む。

木の上に大きなトカゲの様な魔物が現れた、魔物は大きな目を見開き僕らを凝視する。
「あ身体が!石化して・・・しないか。」
カミュが身体が一時的に石化した事に驚く
「あれはバジリスクだ、普通なら皆石に変わっているね。」
と言うと
「あれがバジリスクなの、意外と小物ね。仕留めて持ち帰りましょ。」
と言いながら
「闇魔法バインド!」
「風魔法ウインドカッター!」
と魔法を口にすると以前より格段に成長した魔法力が発現しバジリスクは討伐され、闇魔法の収納に収められた。

「ナイス、カレンお嬢様。良いコンボでした。」
と褒めると
「そうでもないわよ。・・・でもありがとう。」
最後の言葉は聞き取れなかったが、皆成長している様だ。

ジャングルのような森を抜けながら魔物を倒していつの間にか27階層に階段に辿り着いていた。


ー 27階層


この階層はまたジャングルだった。
大木が聳え立ち、入り込む人を捕まえんばかりの木の枝が指の形で進路を遮る。

「!この枝動いてないか?」
カミュがそう言ったと同時に木そのものが動き出した
「トレントだ!斬り倒せ!」
僕の言葉にそれぞれが剣を振り、風魔法を放つ。
ズドーン。ズドーン。
大木の姿をした魔物が切り刻まれて横倒しに倒れる
「こいつは素材としていい値で売れるから持ち帰ろう。」
僕は収納しながらそう言って開けていく森を眺めていた。
「この先にもわんさかいるようだな。」

その後もトレントを倒しながら進む事半日、やっと2階層走の階段が見えてきた。


ー 28階層


やっぱりジャングルか。

今度の魔物はなんだろうかと思いながら進むと
「ウホ、ウホ」
と言う声が樹上からいくつも聞こえ始めた。

「何だここは・・猿かあれは?」
カミュがそう呟いた時に僕が
「気をつけろよ、クレイジーモンキーだ。1匹を殺すと数百から数千のクレイジーモンキーが襲ってくるぞ!」
と注意したが、向こうから襲って来れば倒してしまうのはしょうがない事だ。

「ぎゃぎゃぎゃーッ!」
地下に斬り倒された1匹が仲間を呼ぶ様に叫んで死んだ。

「来るぞ!結界を頼む。」
と声を掛けると結界がチームを囲む。
その結界を覆い尽くすばかりに数百のクレイジーモンキーが飛びついてきた。

ほとんどが飛びついてきたところで
「カレン炎で焼き尽くせ!」
と言うとニコニコ顔のカレンが
「サラン行くわよ!業火猛追!」
と唱えると結界の周りが火の海になった。

10分ほど燃え続けた炎が小さくなり消えるとそこには炭化したクレイジーモンキーの死骸が山のように積み重なっていた。

「ナイス、精霊魔法の使い方が上手くなったね。」
と声を掛けると歯にかみながら横を向いて
「それほどでもないわよ。」
と平静を装っていた。


ー 29階層


当然ジャングルだ。

ここで現れたのは、コボルトに跨るゴブリンライダーとボアに跨るオークライダーだった。

「動きが早いわね。」
チカがそう言いながらスカイと共に速さで狩り尽くしていく、流石は飛竜というところか。

すると今度は一つ目のサイクロプロスが団体で現れ大きな棍棒を振り下ろしてきた。
「俺たちの出番だ、スイ行くぞ!」
カミュが満を辞して飛び出し巨大な敵を薙ぎ倒し始める
「皆強くなったもんだ。」
と感心しながら呟くと僕の使い魔達が面白くないと不貞腐れた顔をしていた。
「お前達の活躍はまだ先だろ。」
と言って慰めて僕らは30階層を目指したのだった。

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