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第三章 世界が終わる前にやりたいこと
世界が終わる前にやりたいこと6
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僕は茜のことが好きだ。
そのことを僕はまだ誰にも話したことはなかった。そして、それでいいと思っていた。
なぜならそれは、打ち明けるつもりのないことだったから。己のなかで昇華してしまうつもりの想いだったから。
朔もきっと茜のことが好きなのだろう。
そのことに気付いたのは、高校に入学して間もないころのこと。
放課後に忘れ物をして教室に戻ったとき、そこに朔がいた。朔は窓の外の光景を眺めながら、とても幸せそうな笑みを浮かべていた。
声をかけるのもためらわれて、しばらく教室の手前で立ち尽くしていたが、すぐに朔はこちらのことに気が付いた。ごまかすように笑った朔は、慌てた様子で教室から出ていった。その不自然さに、つい魔が差してしまった。
僕は朔が熱心に見ていたものがなんだったのかが気になり、そっと窓の外を見てみた。するとそこには、中庭でバレーボールを友達としている茜の姿が見えた。
その事実に、僕は衝撃を受け、動揺した。
朔も茜のことが好きなのかもしれない。
その事実は、どうしようもなく僕を苛んだ。
けれど、結局今までそのことを本人に確かめたことはなかった。もしかしたら自分の勘違いかもしれない。単に仲のいい女友達という、本当にそれだけの気持ちしかないのかもしれない。
しかし、日に日にそうではないという思いのほうが強くなっていった。
朔と茜はどこか気が合うのか、よく一緒に過ごすようになった。僕もそこにいることに楽しさを感じてもいた。
朔は裏表のない人間で、とてもまっすぐで男気もあるいいやつだ。付き合っていて気持ちがいい。
だからこそ、なおさら茜に対する自分の気持ちを表に出すことなどできなかった。
もうそれでいいと、この関係のまま過ごしていければ充分だと思っていたのに。
世界がもうすぐ終わってしまうかもしれないと考えたとき、揺らぐ気持ちが自分の奥底で疼いていることに気付いた。
対局は続いていた。形勢はまだどちらが有利ともいえない状況で、際どい攻防戦が繰り広げられていた。
茜はまだ風呂から帰ってきてはいない。茜の祖母も後片付けなどをしているのか、台所にこもりっきりだ。
「なあ、京」
盤上を熱心に見つめていた朔が、ぽつりと口を開いた。
「賭けをしないか?」
長考の姿勢を取っていた朔の口から意外な言葉が飛び出し、僕は驚いた。
「賭け?」
「そう。この勝負、俺が勝ったらお前は俺の言うことをひとつだけ聞く。反対にお前が勝ったら俺はお前の言うことを聞く」
「は? なんだそれ」
「いいだろ? 今思いついたんだ。世界が終わる前の大勝負」
顔を上げ、にやりといたずら小僧のような笑みを浮かべる友人の顔を見つめ、僕は思わず吹き出してしまった。
「世界が終わる前の大勝負か。それ、いいかもな。悪くない」
「お、じゃあ商談成立だな。つーことで、この勝負、ぜってー負けねーからな」
「望むところだ」
そしてまた将棋を僕らは差し始めた。
勝ち、勝ち、勝ちと勝ちがずっと続いてきている場合、そのまま負け越すことはないだろうと考えるのは、勝負事において一番やってはいけない思考だ。確かに競馬などでも強い馬に賭けるのは悪くない賭けであり、確率の問題から考えれば、それが定石。勝つパターン。
けれども、何事も常識で計りえないことがあるということを忘れてはいけない。競馬で万馬券が出ることも、貧乏人が一枚の宝くじを当てて億万長者になることも、この世の中にはあるのだ。
「負けました……」
絶対に負けるわけがないという自負を持って臨んだ試合に、僕は負けてしまった。投了を宣言すると、朔は大威張りで胸を張った。
「どうだ! 思い知ったか! 今までの俺の雪辱をようやく果たしてやったぞ!」
「く……っ。なんだかものすごく悔しい……!」
「ふっふっふ。というわけで、京。賭けは俺の勝ちだ。覚悟しな」
そうだった。先ほどの賭けはこの時点で朔の勝ちとなり、僕は彼の言うことを無条件で聞かなくてはならないことになった。朔はなにを僕に要求してくるのかわからないが、ものすごく不安なことだけは確かである。
「あ、試合終わったんだ」
ふいにそんな声が聞こえ、そちらを振り向いてどきりとした。襖を開けて入ってきた茜は、白地に花柄の浴衣を身に着けており、濡れた頭にふんわりとタオルを被っていた。
普段では見られないそんな姿はどことなく色気があり、僕はまともに彼女を直視することができずに視線をさまよわせる。
完全に不意打ちだ。落ち着け僕の心臓。
「ふーん。で、どっちが勝ったの?」
「どっちが勝ったか知りたい? そうだろうそうだろう。是非とも教えてつわかそうじゃないか!」
朔の思い切り不自然な態度に、茜は不審げに言った。
「え……? まさかのまさか? 嘘でしょ?」
「嘘ではない! 俺の勝利だ! さあ、遠慮せず褒め称えなさい。栄光の勝者に賛美を! 称賛を!」
立ち上がって腰に手を当て胸を反らしながら、これでもかと鼻を高くして呵々大笑する朔は、どう見ても紳士ではなく子供のそれだった。
悔しいが、まあ初めて僕に勝利したという感動が相当大きかったのに違いない。
「で、さっき朔が言ってた賭けってなんのこと?」
「ん? 賭け? まあそれはあれだ。男と男の秘密の約束というやつだ」
「えー? 気になるなぁ」
「気になっても教えてやることはできないのだ。秘密の約束だからな」
「もう、朔のいじわる」
秘密の約束だったのか、と僕は思ったのだが、とりあえず朔のなかではそういうことらしい。まだなにを要求されるのかわからないが、そのことについては茜には明かさないほうがいいということだろう。
「とりあえず、先に私お風呂行っちゃったけど、今空いてるから二人も行ってきなよ」
「風呂も入ってっていいのか? サンキュー。ばあちゃんにも礼言っとかないとな」
「じゃあ朔先に行くか? 僕は後でもいいから」
僕がそう言うと、朔は突然意味深な目をこちらに向けて不敵に微笑んだ。
「それより京。ちょっとこっち来いよ」
と、朔はこちらに近づいてきて僕の腕を引っ張り、縁側の端の方へと僕を連れていった。
「な、なんだよ。いきなり」
疑問を口にすると、朔は口元に人差し指を当て、小声で話し出した。
「だから、男同士の秘密の話だ。例の賭けに勝ったらって話」
「ああ。あれ」
朔がなにを僕に要求してくるのか、無理難題が飛び出してはこないかと少しばかり不安が胸に広がった。
「俺の言うことをなんでもひとつだけ聞く。俺が勝利したんだから異存はないよな」
「ああ。実現可能なことなら、だが」
「その辺は大丈夫だ。別に宇宙に連れていけとか、逆立ちして100キロ走れなんてことは言わねーから。だけどその代わり、これは絶対に却下は不可だからな」
妙に念を押してくる朔に、僕の不信感が募る。
「なんだよ。早く言えよ。やけにもったいつけるな」
「いいだろ。もったいつけたい話なんだから」
「まあいいけど」
「じゃあ言うぞ。後から無理とか、嫌だとかは一切受けつけない。絶対守ってもらうからな」
そして朔はこそこそと僕に耳打ちした。
それを聞いた瞬間、僕の頭のなかはまっ白になっていったのだった。
そのことを僕はまだ誰にも話したことはなかった。そして、それでいいと思っていた。
なぜならそれは、打ち明けるつもりのないことだったから。己のなかで昇華してしまうつもりの想いだったから。
朔もきっと茜のことが好きなのだろう。
そのことに気付いたのは、高校に入学して間もないころのこと。
放課後に忘れ物をして教室に戻ったとき、そこに朔がいた。朔は窓の外の光景を眺めながら、とても幸せそうな笑みを浮かべていた。
声をかけるのもためらわれて、しばらく教室の手前で立ち尽くしていたが、すぐに朔はこちらのことに気が付いた。ごまかすように笑った朔は、慌てた様子で教室から出ていった。その不自然さに、つい魔が差してしまった。
僕は朔が熱心に見ていたものがなんだったのかが気になり、そっと窓の外を見てみた。するとそこには、中庭でバレーボールを友達としている茜の姿が見えた。
その事実に、僕は衝撃を受け、動揺した。
朔も茜のことが好きなのかもしれない。
その事実は、どうしようもなく僕を苛んだ。
けれど、結局今までそのことを本人に確かめたことはなかった。もしかしたら自分の勘違いかもしれない。単に仲のいい女友達という、本当にそれだけの気持ちしかないのかもしれない。
しかし、日に日にそうではないという思いのほうが強くなっていった。
朔と茜はどこか気が合うのか、よく一緒に過ごすようになった。僕もそこにいることに楽しさを感じてもいた。
朔は裏表のない人間で、とてもまっすぐで男気もあるいいやつだ。付き合っていて気持ちがいい。
だからこそ、なおさら茜に対する自分の気持ちを表に出すことなどできなかった。
もうそれでいいと、この関係のまま過ごしていければ充分だと思っていたのに。
世界がもうすぐ終わってしまうかもしれないと考えたとき、揺らぐ気持ちが自分の奥底で疼いていることに気付いた。
対局は続いていた。形勢はまだどちらが有利ともいえない状況で、際どい攻防戦が繰り広げられていた。
茜はまだ風呂から帰ってきてはいない。茜の祖母も後片付けなどをしているのか、台所にこもりっきりだ。
「なあ、京」
盤上を熱心に見つめていた朔が、ぽつりと口を開いた。
「賭けをしないか?」
長考の姿勢を取っていた朔の口から意外な言葉が飛び出し、僕は驚いた。
「賭け?」
「そう。この勝負、俺が勝ったらお前は俺の言うことをひとつだけ聞く。反対にお前が勝ったら俺はお前の言うことを聞く」
「は? なんだそれ」
「いいだろ? 今思いついたんだ。世界が終わる前の大勝負」
顔を上げ、にやりといたずら小僧のような笑みを浮かべる友人の顔を見つめ、僕は思わず吹き出してしまった。
「世界が終わる前の大勝負か。それ、いいかもな。悪くない」
「お、じゃあ商談成立だな。つーことで、この勝負、ぜってー負けねーからな」
「望むところだ」
そしてまた将棋を僕らは差し始めた。
勝ち、勝ち、勝ちと勝ちがずっと続いてきている場合、そのまま負け越すことはないだろうと考えるのは、勝負事において一番やってはいけない思考だ。確かに競馬などでも強い馬に賭けるのは悪くない賭けであり、確率の問題から考えれば、それが定石。勝つパターン。
けれども、何事も常識で計りえないことがあるということを忘れてはいけない。競馬で万馬券が出ることも、貧乏人が一枚の宝くじを当てて億万長者になることも、この世の中にはあるのだ。
「負けました……」
絶対に負けるわけがないという自負を持って臨んだ試合に、僕は負けてしまった。投了を宣言すると、朔は大威張りで胸を張った。
「どうだ! 思い知ったか! 今までの俺の雪辱をようやく果たしてやったぞ!」
「く……っ。なんだかものすごく悔しい……!」
「ふっふっふ。というわけで、京。賭けは俺の勝ちだ。覚悟しな」
そうだった。先ほどの賭けはこの時点で朔の勝ちとなり、僕は彼の言うことを無条件で聞かなくてはならないことになった。朔はなにを僕に要求してくるのかわからないが、ものすごく不安なことだけは確かである。
「あ、試合終わったんだ」
ふいにそんな声が聞こえ、そちらを振り向いてどきりとした。襖を開けて入ってきた茜は、白地に花柄の浴衣を身に着けており、濡れた頭にふんわりとタオルを被っていた。
普段では見られないそんな姿はどことなく色気があり、僕はまともに彼女を直視することができずに視線をさまよわせる。
完全に不意打ちだ。落ち着け僕の心臓。
「ふーん。で、どっちが勝ったの?」
「どっちが勝ったか知りたい? そうだろうそうだろう。是非とも教えてつわかそうじゃないか!」
朔の思い切り不自然な態度に、茜は不審げに言った。
「え……? まさかのまさか? 嘘でしょ?」
「嘘ではない! 俺の勝利だ! さあ、遠慮せず褒め称えなさい。栄光の勝者に賛美を! 称賛を!」
立ち上がって腰に手を当て胸を反らしながら、これでもかと鼻を高くして呵々大笑する朔は、どう見ても紳士ではなく子供のそれだった。
悔しいが、まあ初めて僕に勝利したという感動が相当大きかったのに違いない。
「で、さっき朔が言ってた賭けってなんのこと?」
「ん? 賭け? まあそれはあれだ。男と男の秘密の約束というやつだ」
「えー? 気になるなぁ」
「気になっても教えてやることはできないのだ。秘密の約束だからな」
「もう、朔のいじわる」
秘密の約束だったのか、と僕は思ったのだが、とりあえず朔のなかではそういうことらしい。まだなにを要求されるのかわからないが、そのことについては茜には明かさないほうがいいということだろう。
「とりあえず、先に私お風呂行っちゃったけど、今空いてるから二人も行ってきなよ」
「風呂も入ってっていいのか? サンキュー。ばあちゃんにも礼言っとかないとな」
「じゃあ朔先に行くか? 僕は後でもいいから」
僕がそう言うと、朔は突然意味深な目をこちらに向けて不敵に微笑んだ。
「それより京。ちょっとこっち来いよ」
と、朔はこちらに近づいてきて僕の腕を引っ張り、縁側の端の方へと僕を連れていった。
「な、なんだよ。いきなり」
疑問を口にすると、朔は口元に人差し指を当て、小声で話し出した。
「だから、男同士の秘密の話だ。例の賭けに勝ったらって話」
「ああ。あれ」
朔がなにを僕に要求してくるのか、無理難題が飛び出してはこないかと少しばかり不安が胸に広がった。
「俺の言うことをなんでもひとつだけ聞く。俺が勝利したんだから異存はないよな」
「ああ。実現可能なことなら、だが」
「その辺は大丈夫だ。別に宇宙に連れていけとか、逆立ちして100キロ走れなんてことは言わねーから。だけどその代わり、これは絶対に却下は不可だからな」
妙に念を押してくる朔に、僕の不信感が募る。
「なんだよ。早く言えよ。やけにもったいつけるな」
「いいだろ。もったいつけたい話なんだから」
「まあいいけど」
「じゃあ言うぞ。後から無理とか、嫌だとかは一切受けつけない。絶対守ってもらうからな」
そして朔はこそこそと僕に耳打ちした。
それを聞いた瞬間、僕の頭のなかはまっ白になっていったのだった。
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