49 / 64
Chapter.8 夜の喧噪
1 落ち着かない気持ち
しおりを挟む
バーベキュー大会もお開きになり、みなそれぞれの部屋へと戻っていった。佐々木先輩と神谷先輩も、ひとまずは自分の部屋へ行ったようだった。バーベキューの間、先輩たち二人はお互い少し離れたところで食事をしていた。喧嘩をしたのか、ただ他の人の目があるからなのかはよくわからない。
昨日と同じように、僕が佐々木先輩を、沙耶ちゃんと相田が神谷先輩の様子を見張ることにした。とりあえずは僕たちも、一旦各部屋へと戻っていった。身支度を済ませ、それから再び廊下に出て見張りを続けた。しかし、佐々木先輩が部屋から出てくるのをひたすら待っていたが、なかなか出てくる気配はなかった。
どうしようかと廊下の隅で悩んでいると、ポケットに入れていた携帯電話が鳴った。メールだ。
携帯電話の画面を開く。メールは相田からだった。
『今日は神谷先輩出てこないみたい。沙耶とも相談して、見張りは終わりにする。そちらの状況を報告せよ』
向こうも状況は同じのようである。こちらの状況もメールで報告し、僕も部屋に戻った。
部屋に戻ると、槇村先輩がスマートフォンで熱心になにかをやっていた。僕が入ってきても、「おう」と言っただけで、再びスマートフォンの画面に目を戻していた。槇村先輩は、他人の行動をくわしく詮索するようなことをしない。僕が部屋を抜け出してなにかをしていることにも気がついているはずだが、それについて特になにも訊いてくることはなく、正直助かっていた。
僕は自分のベッドに座った。時間はもうすぐ十時をまわろうとしている。寝るにはまだ少し早いが、部活の疲れなどもあり、布団に入ればすぐに眠ってしまいそうだった。
しかし、沙耶ちゃんの予知した夢の出来事が起こるとすれば、それは何時ごろのことだろう。みなが寝静まったあとだとすると、深夜をまわるころだろうか。
僕は落ち着かない気持ちで布団に入った。ふと横を見ると、槇村先輩はスマートフォンの画面を眺めつつも、目がうつらうつらとし始めていた。
「先輩先輩。スマホしまってから寝たほうがいいですよ」
僕がそう言うと、槇村先輩は目を瞬かせてから、「おう。そうだな」と言った。そしてスマートフォンを自分のボストンバッグの中に突っ込んだかと思うと、そのまま布団をかぶってすぐに寝息をたて始めた。よほど眠たかったのだろう。
電灯を消し、僕も布団の中で目を瞑る。沙耶ちゃんはどうしているのだろう。落ち着かない気持ちで過ごしているのだろうか。不安で苦しんでいるだろうか。
どうにかできるものならどうにかしてあげたい。少しでも不安が和らげられるなら、その手伝いがしたかった。
昨日と同じように、僕が佐々木先輩を、沙耶ちゃんと相田が神谷先輩の様子を見張ることにした。とりあえずは僕たちも、一旦各部屋へと戻っていった。身支度を済ませ、それから再び廊下に出て見張りを続けた。しかし、佐々木先輩が部屋から出てくるのをひたすら待っていたが、なかなか出てくる気配はなかった。
どうしようかと廊下の隅で悩んでいると、ポケットに入れていた携帯電話が鳴った。メールだ。
携帯電話の画面を開く。メールは相田からだった。
『今日は神谷先輩出てこないみたい。沙耶とも相談して、見張りは終わりにする。そちらの状況を報告せよ』
向こうも状況は同じのようである。こちらの状況もメールで報告し、僕も部屋に戻った。
部屋に戻ると、槇村先輩がスマートフォンで熱心になにかをやっていた。僕が入ってきても、「おう」と言っただけで、再びスマートフォンの画面に目を戻していた。槇村先輩は、他人の行動をくわしく詮索するようなことをしない。僕が部屋を抜け出してなにかをしていることにも気がついているはずだが、それについて特になにも訊いてくることはなく、正直助かっていた。
僕は自分のベッドに座った。時間はもうすぐ十時をまわろうとしている。寝るにはまだ少し早いが、部活の疲れなどもあり、布団に入ればすぐに眠ってしまいそうだった。
しかし、沙耶ちゃんの予知した夢の出来事が起こるとすれば、それは何時ごろのことだろう。みなが寝静まったあとだとすると、深夜をまわるころだろうか。
僕は落ち着かない気持ちで布団に入った。ふと横を見ると、槇村先輩はスマートフォンの画面を眺めつつも、目がうつらうつらとし始めていた。
「先輩先輩。スマホしまってから寝たほうがいいですよ」
僕がそう言うと、槇村先輩は目を瞬かせてから、「おう。そうだな」と言った。そしてスマートフォンを自分のボストンバッグの中に突っ込んだかと思うと、そのまま布団をかぶってすぐに寝息をたて始めた。よほど眠たかったのだろう。
電灯を消し、僕も布団の中で目を瞑る。沙耶ちゃんはどうしているのだろう。落ち着かない気持ちで過ごしているのだろうか。不安で苦しんでいるだろうか。
どうにかできるものならどうにかしてあげたい。少しでも不安が和らげられるなら、その手伝いがしたかった。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる