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水鏡の深淵
お披露目パーティー 2
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浴室はよく声が響く。
大きな鏡に手をついて、私は背後から龍司に抱かれていた。
「あんっ、あっ、りゅう……っ」
「気持ちがよさそうだな」
鏡越しに見る龍司の顔は余裕がなくなっている。腰の動きが徐々に速くなっていた。
「い、イっちゃう」
「出すぞ」
腰に手を回される。快感に驚いて逃げようとするのを防がれて、最奥を激しく刺激される。
「ひゃ、あっ、ああっ!」
「ぐぅっ」
私の中の龍司が大きく膨らんで、その刺激が私を恍惚とさせる。ゆるゆると動かれると、私は体を震わせた。
「……龍ちゃんは、鏡、好きだよね」
龍司の膝の上に乗せられて休憩しながら、私は言う。
「そうだろうか?」
「鏡の前でするとき、いつもちょっと激しい」
「痛むのか?」
「痛きもちい感じだから、それは大丈夫」
「幸菜の体を思いやれなくて申し訳ない」
「そういう話じゃないの。なんか、誰かと張り合っている、みたいな?」
「幸菜のよがっている姿は興奮する。鏡越しだと、よりいっそう、クるんだ」
想像したらしく、私の腰に元気を取り戻した彼の熱が当たった。身体の反応は正直だ。私は苦笑する。
「龍ちゃんが楽しんでいるならいいよ」
「幸菜が嫌なら、鏡は使わない」
私は首をゆるゆると横に振った。
「ううん。私も鏡は好きだから」
理由を告げそうになるのを、私は口を閉じて我慢した。
鏡越しに見る龍司は昇太の姿と重なって、二人に代わる代わる抱かれたあの日を思い出すのだ。あれほど激しく求められたのは、あの日以来一度もない。
「……幸菜」
「うん?」
悟られたんじゃないかと焦って振り向けば、龍司に甘い口づけを与えられた。
「んっ、ふぅっ……?」
「……もう一回、挿れたい。嫌か?」
「いいよ、好きなだけ付き合うよ。私もしたい気分なの」
パーティの準備と学業の両立で忙しく、この二ヶ月はご無沙汰だった。求められると嬉しい。
「ゴム、足りるか?」
「昇ちゃんが別れ際にくれたから大丈夫じゃない?」
パーティを終えて瞳子と赤子と一緒に帰るところを見送りに行ったら、昇太がこっそりと私に押し付けてきたのだ。受け取った時には気づかなかったが、必要になると思ってと耳打ちされて私は中身を察したのだった。
私が明かせば、龍司の眉間に皺が寄る。
「なんで兄貴は幸菜に渡すんだ……」
「私から誘わないとしない約束に気づいているんじゃない?」
「俺はそんなにわかりやすいだろうか」
「双子の兄弟だからじゃないの?」
「俺には兄貴のことはわからん」
「じゃあ、相手が昇ちゃんだから、だよ」
私がそう告げて慰めると、龍司は大きく息をついた。
「そうだな、昇太だから、だろうな」
再び深い口づけをして、ゴムをつけ直した龍司が私の中に入ってくる。それはとても幸せな時間だった。
浴室はよく声が響く。
大きな鏡に手をついて、私は背後から龍司に抱かれていた。
「あんっ、あっ、りゅう……っ」
「気持ちがよさそうだな」
鏡越しに見る龍司の顔は余裕がなくなっている。腰の動きが徐々に速くなっていた。
「い、イっちゃう」
「出すぞ」
腰に手を回される。快感に驚いて逃げようとするのを防がれて、最奥を激しく刺激される。
「ひゃ、あっ、ああっ!」
「ぐぅっ」
私の中の龍司が大きく膨らんで、その刺激が私を恍惚とさせる。ゆるゆると動かれると、私は体を震わせた。
「……龍ちゃんは、鏡、好きだよね」
龍司の膝の上に乗せられて休憩しながら、私は言う。
「そうだろうか?」
「鏡の前でするとき、いつもちょっと激しい」
「痛むのか?」
「痛きもちい感じだから、それは大丈夫」
「幸菜の体を思いやれなくて申し訳ない」
「そういう話じゃないの。なんか、誰かと張り合っている、みたいな?」
「幸菜のよがっている姿は興奮する。鏡越しだと、よりいっそう、クるんだ」
想像したらしく、私の腰に元気を取り戻した彼の熱が当たった。身体の反応は正直だ。私は苦笑する。
「龍ちゃんが楽しんでいるならいいよ」
「幸菜が嫌なら、鏡は使わない」
私は首をゆるゆると横に振った。
「ううん。私も鏡は好きだから」
理由を告げそうになるのを、私は口を閉じて我慢した。
鏡越しに見る龍司は昇太の姿と重なって、二人に代わる代わる抱かれたあの日を思い出すのだ。あれほど激しく求められたのは、あの日以来一度もない。
「……幸菜」
「うん?」
悟られたんじゃないかと焦って振り向けば、龍司に甘い口づけを与えられた。
「んっ、ふぅっ……?」
「……もう一回、挿れたい。嫌か?」
「いいよ、好きなだけ付き合うよ。私もしたい気分なの」
パーティの準備と学業の両立で忙しく、この二ヶ月はご無沙汰だった。求められると嬉しい。
「ゴム、足りるか?」
「昇ちゃんが別れ際にくれたから大丈夫じゃない?」
パーティを終えて瞳子と赤子と一緒に帰るところを見送りに行ったら、昇太がこっそりと私に押し付けてきたのだ。受け取った時には気づかなかったが、必要になると思ってと耳打ちされて私は中身を察したのだった。
私が明かせば、龍司の眉間に皺が寄る。
「なんで兄貴は幸菜に渡すんだ……」
「私から誘わないとしない約束に気づいているんじゃない?」
「俺はそんなにわかりやすいだろうか」
「双子の兄弟だからじゃないの?」
「俺には兄貴のことはわからん」
「じゃあ、相手が昇ちゃんだから、だよ」
私がそう告げて慰めると、龍司は大きく息をついた。
「そうだな、昇太だから、だろうな」
再び深い口づけをして、ゴムをつけ直した龍司が私の中に入ってくる。それはとても幸せな時間だった。
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