君の名をよばせて

雨ましろ

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家に帰った僕は、ベッドに横になった。
今日はいろいろなことがありすぎた。
僕は疲れてしまった。
このまま眠ってしまいたい。
でも、眠ることはできなかった。
リビングで物音がしたので、田丸かと思って僕は起き上がった。
やはり田丸がリビングにいて、麦茶を飲んでいた。
「どうしたの?」
残業続きの田丸がきいた。
「眠れなくて」
「そうなんだ」
お疲れ気味な声だった。
「はい」
沈黙が流れた。

気まずい空気が流れる。
僕は何か話題がないかなと考えた。
そのときだった。
「あのさ、聖夜さんのことどう思う?」
「えっ?聖夜さんって、ホストの先輩だよね?」
「うん」
「そうなんだ」
少しだまって田丸は言った。
「でも、どうして急に?」
「僕は、ちょっとだけ似ているっていわれたんだけれど、どこが似ているんだろう?わからないけれど」

「でも、似てるかもね」
「やっぱり?」
「見た目とかより性格かな、戸狩の優しいところが」
田丸は褒めてくれるけれど。
「そうなの?」
「たぶん」
「でも、それは違うと思うな」
僕はちがうとおもうんだ。
「どうして?」
「だって、優しくないもん、自分のことしか考えていない。自分が一番かわいいと思っている。だから、僕は自分勝手な行動をとる」
僕は悲観的なこと言った。
「そんなこと言うなよ」
田丸はなだめるように言ってくれる。
「でも、事実だよ。田丸は、ちゃんと考えているじゃないか。いつも、僕のことを考えてくれている」
「それは、戸狩が好きだから」
「僕も田丸が好きだから」
お互い告白しあった。
「でも、だからこそ、オレは戸狩が傷つくようなことはできない」
「そうか、ごめん」
僕は田丸を不安にさせたりしてしまった。
「謝らないでくれ」
「うん」

再び、沈黙が流れ始めた。
ホストのバイトも田丸はやめてくれっていったのに、僕は続けていたし。
バイトを僕がしているせいで、田丸は残業から抜け出さないでいたし。
確かに婚約破棄のお金をためるためであっても、田丸の気持をかんがえていなかった。
田丸が嫉妬や不安に思っていたのに、僕はフォローしてあげられなかったと思う。
「ねえ、キスしようか?」
僕は、唐突にいった。
「えっ?」
ここの寮で、真辺に気遣って僕らはエッチをしてこなかったけれど。
「いいじゃん、真辺はねているよ」
「わかった」
僕たちは唇を重ねた。


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