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たんこぶ
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ーーとまあ。
こんなふうに、私には若干3名の「目の上のたんこぶ」がいる。
何かと突っかかってくる公爵子息のユージーン。
面倒事を持ち込んでくる婚約者のフレデリック殿下。
そして、全身全霊をかけて私を潰そうとする妹のリリオーネ。
正直、本当に鬱陶しい。
一緒にいるだけでイライラするし、さらに言えば3人とも、私の「初の女宰相誕生」に向けての華々しい出世ルートをことごとく邪魔していく存在だ。
しかし、だからと言って彼らを無理に失脚させようとするのは駄目だ。
リリオーネと同じことをするのは、わざわざ同じ土俵に立つのと同じ。
つまり、宰相になる資格がない人間だと、自分自身で証明することになってしまう。
だから、私は出来るだけ彼らとうまい具合に付き合っていきたいと考えている。
お父様の仕事をしている様子を見ていると、やはりお父様は尊敬すべき人であるということがありありとわかってくる。
宰相であるお父様にも、もちろん敵は存在する。
いわゆる、「政敵」と呼ばれるような人たち。
お父様と考え方が違っていたり、お父様から「宰相」の職を奪おうとしていたり。
特に、お父様の娘である私が「女」であり、その女が宰相になろうとしていることに違和感を感じているような保守派も存在している。
そういう人たちに対しても、あくまで冷静に、平等に接しているのがお父様のやり方だ。
こちらに対して敵意をを向けてくる人たちも、使いようによっては力強い手駒となる。
ユージーンは能力も高く、論理的思考を持ち合わせているから、城の中の重要な役職にぴったりだと思う。
リリオーネは、その熱量を別のところに向けていてほしい。
切実に。
フレデリック殿下は……。
まあ、その、なんだ。
彼の第三王子という称号は、私にはとても必要なものだし、うん。
そんな感じで、適度に距離を置きつつ、私は彼らをうまく使うことを画策していた。
こんなふうに、私には若干3名の「目の上のたんこぶ」がいる。
何かと突っかかってくる公爵子息のユージーン。
面倒事を持ち込んでくる婚約者のフレデリック殿下。
そして、全身全霊をかけて私を潰そうとする妹のリリオーネ。
正直、本当に鬱陶しい。
一緒にいるだけでイライラするし、さらに言えば3人とも、私の「初の女宰相誕生」に向けての華々しい出世ルートをことごとく邪魔していく存在だ。
しかし、だからと言って彼らを無理に失脚させようとするのは駄目だ。
リリオーネと同じことをするのは、わざわざ同じ土俵に立つのと同じ。
つまり、宰相になる資格がない人間だと、自分自身で証明することになってしまう。
だから、私は出来るだけ彼らとうまい具合に付き合っていきたいと考えている。
お父様の仕事をしている様子を見ていると、やはりお父様は尊敬すべき人であるということがありありとわかってくる。
宰相であるお父様にも、もちろん敵は存在する。
いわゆる、「政敵」と呼ばれるような人たち。
お父様と考え方が違っていたり、お父様から「宰相」の職を奪おうとしていたり。
特に、お父様の娘である私が「女」であり、その女が宰相になろうとしていることに違和感を感じているような保守派も存在している。
そういう人たちに対しても、あくまで冷静に、平等に接しているのがお父様のやり方だ。
こちらに対して敵意をを向けてくる人たちも、使いようによっては力強い手駒となる。
ユージーンは能力も高く、論理的思考を持ち合わせているから、城の中の重要な役職にぴったりだと思う。
リリオーネは、その熱量を別のところに向けていてほしい。
切実に。
フレデリック殿下は……。
まあ、その、なんだ。
彼の第三王子という称号は、私にはとても必要なものだし、うん。
そんな感じで、適度に距離を置きつつ、私は彼らをうまく使うことを画策していた。
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