身に覚えのない浮気が原因で婚約破棄されました

小倉みち

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ユージーン

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 私とユージンが付き合っていてほしいなんて思っている変わった人たちが多いのはさておき。


 とりあえず、ほとんどがあの2人ではなく私たちの味方であることに安心する。


 だが、話はもちろんそれだけでは収まらない。

 2人を信じている連中は一応存在し、そいつらがペラペラと家や外で話し始めたら、もう最悪だ。


 ただでさえ、女が宰相になることに対して渋っている貴族たちがいるのに。


 もし浮気したと勘違いされれば、彼らに隙を与えてしまうことになる。


 それは非常にヤバい。

 私は今すぐに対策を取る必要があった。


 早速、生徒会室にいるであろうユージーンに会いに行く。

 2人きりで会うわけにはもちろんいかないので、その辺にいた男性教師を無理やり引っ張って生徒会室に入った。


「ちょっと」

「ん?」


 生徒会長専用の机で仕事をしているユージーン。

「話があるんだけど」

「話?」


 彼はペンを机の上に置いた。

「随分忙しいみたいだね。生徒会の仕事が出来ないくらいに」


 ……こいつは。


 私の中から怒りが押し寄せてくる。


 このタイミングでまだ、私に嫌味を言うのか。


「あのさあ」

 私は文句を返す余裕もなく、ユージーンを思い切り睨んだ。

「お前マジ、いい加減にしろよ」


 無理やり連れてきた教師がぎょっとする。


 無理もない。

 私は普段、品行方正で穏やかな美しい生徒副会長として生きているからだ。


「わ、悪い……」


 私のブチ切れ具合に驚き、謝罪するユージーン。

「怒らせるつもりじゃなかったんだ。そういう意味じゃ」

「は?」


 先のあの2人の件で、私の怒りは限界値を超えていた。

「何が?」

「……ごめん」


 これ以上怒っても意味がない。


 隣に教師がいることを思い出し、私は無理やり怒りを押しとどめた。
 
「あんたと私が浮気してるって、今言い触らしてんのよ。殿下とリリオーネが」

「……は?」



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