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「んっ、ぁ……コタ、コタ……寂しかった」
散々シャワー中もキスをしたのに、それでも足りない。
もっと琥太郎を感じたくて、自ら舌を差し出して催促した。
クチュッと濡れた音を立てながら、琥太郎がオレの口内に熱い舌を差し込んでくれる。
口内を琥太郎が上顎を舌先で愛撫してくれるだけで、ゾクゾクする。
「んっ、はぁ……ン、もっと……」
舌先同士を舐め合い、甘噛みされるだけで軽くイきそうになってしまった。
琥太郎がオレをベッドに押し倒し、ギシッと軋む音が聞こえる。
今からする行為に、期待と不安から心臓が張り裂けそうなくらいドキドキする。
今までにもこういうことは何度も琥太郎としてきた。
でも、久々過ぎて、ちょっと怖い……
それでも、今は少しでも多く琥太郎と触れあっていたくて、甘えたように琥太郎の首に腕を回して抱き着く。
こんなこと、全然してこなかったから、どう思われてるんだろ……
変かな?オレがやっても、可愛くないし……嫌だったらどうしよう……
「ぇっと……コタ、オレ……コタと早く繋がりたい。オレの身体、コタでいっぱいに満たして欲しい……」
心臓が張り裂けそうなくらいドキドキする。
琥太郎、嫌じゃないかな?
でも、さっきシャワーを浴びたとき、散々準備するの手伝ってくれたから……早く琥太郎が欲しくて堪らない。
オレの蕾が琥太郎を求めてヒクついてるのがわかる。
「ひよ……いいのか?」
琥太郎の目が不安げに揺れつつ、興奮してくれているのか喉がゴクリと鳴る音が聞こえる。
「ん……いっぱい、触って……」
琥太郎の大きな手がオレの脚を掴み、ゆっくりと滑るようにお尻を撫でていく。
「ん……」
物欲しげにヒクつくオレのアナルに、琥太郎の長い指が蕾の縁を撫で、クチュンと挿入される。
「ァ、ぁっ……ン」
久々の行為のはずなのに、これだけでも気持ち良くて声を抑えることができない。
ぐずぐずに溶かされて、甘やかされて、耳元で琥太郎が名前を呼んでくれるだけで簡単にイきそうになる。
琥太郎の指がオレの内部を優しくかき回し、湿った音が部屋に響く。
琥太郎がオレの感じる場所を突くたび、身体がビクビクと震え、先端から先走りが滴り落ちる。
琥太郎の荒い息を首筋に感じるだけで、気持ち良くてしかたない。
でも、彼の動きに微かなためらいがあって、指が途中で止まる瞬間がある。
過去にオレを傷つけた罪悪感が、彼の目を曇らせるのがわかる。
琥太郎が記憶を失っていたときに言った言葉……オレを拒絶したときの記憶が、琥太郎を今でも苦しめているんだと思う。
「……琥太郎。大丈夫だよ。琥太郎が、今はオレのこと愛してくれてるの、わかってるから……」
琥太郎を安心させるようにギュッと頭を抱えるように抱きしめる。
一瞬琥太郎の身体がビクッと震えたものの、小さくコクンと頷いてくれた。
「朝陽……お願いがあるんだけど……」
さっきまで不安そうだった琥太郎が、おずおず聞いてくる。
「朝陽のここ、俺の印をつけてもいいか?」
鎖骨の辺りを舌先でツンツンと突かれ、上目遣いで見つめられる。
キスマーク。
オレが今までずっと拒んできてしまった行為だ。
着替えのとき、誰かに見られると困るからって、ずっと嫌だって拒んできてしまった。
付けて欲しいって気持ちは多少あったんだけど……やっぱり職場でバレることが怖くて、ずっとダメと言い続けていた。
琥太郎も、そのことは知ってる。
だから、こんなお願いされるの、初めてだ。
「朝陽……?」
どこか不安げに揺れる琥太郎の目にゾクゾクする。
でも、自分からこんなこと言うの、恥ずかしくて、左手の甲で口元を隠し目を逸らしながら答えた。
「……いい、よ。コタの、オレがコタのものだってわかるように……いっぱい、付けていいよ」
心臓が爆発しそうなくらいドキドキする。
触れてもないのに、ペニスが勃ってしまい、先端から蜜が零れ落ちるのを感じる。
琥太郎は、オレの返事が嬉しかったのか、ふにゃっと笑みを浮かべ、鎖骨の下に唇を当てた。
「ひよ……愛してる」
琥太郎の唇が肌に強く吸い付き、じゅっと音を立てたあと、優しく舐めてくれる。
チクリと微かな痛みを感じ、オレは小さく声が漏れ出てしまう。
琥太郎の唇が離れた場所には、ほんのりと赤い花弁のような跡が残されていた。
でも、琥太郎の目には罪悪感が残ってて、唇が離れるたび、彼の息が微かに震えていた。
『オレで……本当にいいのか?』って、無言で問いかけてくるみたいだった。
オレはそれを察して、琥太郎の背中に手を回し、もっと近づけと引き寄せる。
珍しく積極的に、オレは彼の耳元で囁く。
「コタ……オレにもっと触れて……。オレのこと、琥太郎だけのモノだって、いっぱい証を刻んで……」
オレの言葉に琥太郎は応えるようにオレの肌に吸い付く。
「ひよ……ひよ、……もっと、もっと……ひよが俺のだって印をつけたい」
キスマークを付けられるたび、無意識に感じてしまってナカに挿っている琥太郎の指をキュッと締め付けてしまう。
「ふっ、ンッ……こ、たぁ……も、いいからぁ……」
琥太郎の指がオレのナカを探るように浅い場所をクチュクチュと擦り上げてくる。
敏感な場所をカリカリと引っ掻かれるたび、腰が勝手に震え、甘い声が出てしまう。
琥太郎に仕込んでもらった熱いローションとオレの体液が混じり、クチュクチュと卑猥な音が響く。
でも、琥太郎の動きは優しすぎて、少し物足りない。
指なんかよりも早く琥太郎を感じたい。
「こたぁ……コタ、もぉ……コタの、ほしぃ……」
自分でもわかるくらい、ナカはトロトロに蕩けてしまっている。
今すぐ挿入されても、痛みなんて感じないはずだ。
だから、早く……琥太郎と繋がりたい。
それなのに、琥太郎はどこか躊躇しているようだった。
オレを傷つけたって罪悪感が、彼を縛ってるのが伝わる。
「コタ、大丈夫だよ。オレ、琥太郎のこと、もう忘れないから……琥太郎も、オレのこと思い出してくれたんだろ?」
琥太郎の手に自分の手を重ね、クチュンッと卑猥な音を響かせながら自ら琥太郎の指を引き抜く。
「ン、ふっ……琥太郎」
熱く猛る琥太郎のペニスに手を添え、物欲しげにヒクつく自らのアナルにピトッと押し当てる。
「オレが琥太郎のだって、コレで奥まで刻んで。いっぱい、奥に出して……」
オレが勇気を出してお願いすると、琥太郎はゴクリと喉を鳴らすと同時に、グッと襞を押し拡げながら太いモノが挿入ってくる。
「ぁアッ、ん、――ッ」
奥まで挿入されただけで、簡単に達してしまい、自らの腹に精を吐き出す。
「ァッ、ぁっ……こたぁ……こた、ろぉ……」
射精後の余韻で微かに身体が震えてしまう。
今、少しでも動かれたらそれだけでもまたまたイってしまいそうだ。
挿れられただけでイってしまったのに……
「ひよ……可愛い」
オレが感じているのを察してか、琥太郎は動かずに待ってくれた。
でも、動かないだけで、オレのナカを埋め尽くす琥太郎のペニスがドクドクと脈打つのを感じる。
久々の感覚に、切なさが込み上げて涙が溢れる。
でも、足りない。
もっと、もっと……琥太郎を感じたい。
オレは腰を押し付けて、琥太郎に動いて欲しい促す。
「ん、ふっ……ンぅ……」
ゆるゆると緩やかに腰を動かしているだけで気持ち良い。
「本当に……可愛い。ひよ……ひよ……朝陽」
琥太郎が何度もオレの名を呼んでくれる。
ずっと呼んでほしかった。
ずっと抱きしめて欲しかった。
もう二度と、触れることなんてできないと諦めていた。
「こたぁ……コタ……」
夢中になって琥太郎の名前を呼んでいると、琥太郎の指がオレのペニスを意地悪に撫でてくる。
「んぁっ!」
たったそれだけの愛撫で、オレのペニスから残滓がビュルッと溢れ出し、ナカをキュッと締め付ける。
「くっ……」
オレがきゅうぅっと締め付けたせいで、琥太郎が耐え切れずオレの中に精を吐き出す。
お腹の奥にじんわりと温もりが広がり、琥太郎の精でお腹が満たされていく。
「はっ……ハッ、悪い……」
眉を下げて困ったような笑みを浮かべながら、オレのナカからズルリとペニスを引き抜こうとする琥太郎に抱き付き動きを制する。
「だ、め……抜いちゃ、やだ……」
舌を差し出しながらキスをねだり、抜かないで欲しいというように腰をゆるゆると動かす。
「もっと、して……ナカ、出して……オレにいっぱい、して……」
オレの我が儘を聞いて、琥太郎のペニスがまた膨らむのをナカで感じる。
「ひよ……こんな積極的なの、初めてだな……」
いつの間にか溢れ出していた涙を、琥太郎がぺろりと目元を舐めて拭ってくれる。
「いっぱい、注いでやるから……」
◇ ◇ ◇
「アッ、ン……んぁ……ッ、ぁっあっ……」
背後から腰を掴まれ、何度も奥を突かれるたびオレの口から甘い嬌声が上がる。
背中にも何度も口付けを落とされ、じゅっと強く吸われるたび、白い肌に赤い花弁が増えていく。
「こ、たぁ……」
オレが名前を呼ぶと、琥太郎はオレの唇にキスをしてくれた。
オレの感じる場所を抉るように突かれ、結合部からは先に出された精液が隙間から溢れ出してくる。
気持ち良すぎて、もう何度イったのかわからない。
乳首を摘ままれるだけでも軽くイってしまいそうになる。
腰を打ち付ける音に混じってオレの嬌声が室内に響く。
琥太郎のペニスがオレの奥を激しく突き上げ、熱い摩擦がナカを焼くように広がる。
感じすぎて、涙が止まらない。
「愛してる」って言いたいのに、オレの口から出る言葉は喘ぎ声だけで言葉にならなかった。
引き抜かれそうになると、慌てて手を琥太郎のペニスに添えて拒絶する。
もっと、繋がっていたい。
壊れるくらい、愛して欲しい。
「ひゃあっ!アッ、ぁっ……」
先程よりも強く腰を打ち付けられ、ピュルッと精が吐き出される。
突き上げられるたび、残滓がシーツを汚し、ナカをギュッギュッと締め付ける。
「ンっ、ひぁ……だ、めっ……ちくび、や、ァッ!」
軽く爪先で弾かれた瞬間、我慢しきれずプシャァーと潮を噴いてしまった。
「ひよ……ひよ……」
琥太郎のペニスが引き抜かれ、ぐるりと体勢を変えられる。
向かい合わせで琥太郎に抱きしめられながら、ずっぷりと琥太郎のペニスが再度深く挿入された。
「アッンッ、ぁっ……イて、る……も……ア――ッ!」
ビクビクと痙攣しながら何も出さずに達してしまった。
それでも琥太郎は止まってくれなくて、オレの身体を貪るように腰を突き動かしてくる。
イきすぎて、もう何も出てこなくて、オレは泣くことしかできなかった。
でも、琥太郎がオレを求めてくれるのが嬉しくて、拒絶なんてできない。
もっと、もっと……オレのことを求めて欲しくて、琥太郎の背に爪を立てる。
「ッ――」
琥太郎の動きが激しくなり、オレの乳首を舌で強く吸い、ペニスを指で扱かれる。
切ない快楽が全身を駆け巡り、涙が琥太郎の肩に落ちる。
「朝陽……愛してる」
琥太郎の言葉に応えるように、オレは積極的に唇を重ね、舌を差し出して深く絡め合った。
どれくらいヤッてたのかわからない。
意識が飛んでも、琥太郎はオレの身体を求めてくれた。
優しくキスをしてくれて、起こすように激しく抱いてくれた。
窓の外から差し込む陽が明るくなり、目を開けていることがツラくなる。
何度イったのかわからない。
イき過ぎて、体力も限界で、指一本動かすこともできない。
「……ひよ、シャワーは後で浴びような……愛してる。もう、絶対、離さない……」
琥太郎の胸に抱かれ、オレは意識を手放した。
琥太郎の愛を全身で感じ、幸せを噛みしめる。
もう、絶対に忘れたりなんて、しない。
散々シャワー中もキスをしたのに、それでも足りない。
もっと琥太郎を感じたくて、自ら舌を差し出して催促した。
クチュッと濡れた音を立てながら、琥太郎がオレの口内に熱い舌を差し込んでくれる。
口内を琥太郎が上顎を舌先で愛撫してくれるだけで、ゾクゾクする。
「んっ、はぁ……ン、もっと……」
舌先同士を舐め合い、甘噛みされるだけで軽くイきそうになってしまった。
琥太郎がオレをベッドに押し倒し、ギシッと軋む音が聞こえる。
今からする行為に、期待と不安から心臓が張り裂けそうなくらいドキドキする。
今までにもこういうことは何度も琥太郎としてきた。
でも、久々過ぎて、ちょっと怖い……
それでも、今は少しでも多く琥太郎と触れあっていたくて、甘えたように琥太郎の首に腕を回して抱き着く。
こんなこと、全然してこなかったから、どう思われてるんだろ……
変かな?オレがやっても、可愛くないし……嫌だったらどうしよう……
「ぇっと……コタ、オレ……コタと早く繋がりたい。オレの身体、コタでいっぱいに満たして欲しい……」
心臓が張り裂けそうなくらいドキドキする。
琥太郎、嫌じゃないかな?
でも、さっきシャワーを浴びたとき、散々準備するの手伝ってくれたから……早く琥太郎が欲しくて堪らない。
オレの蕾が琥太郎を求めてヒクついてるのがわかる。
「ひよ……いいのか?」
琥太郎の目が不安げに揺れつつ、興奮してくれているのか喉がゴクリと鳴る音が聞こえる。
「ん……いっぱい、触って……」
琥太郎の大きな手がオレの脚を掴み、ゆっくりと滑るようにお尻を撫でていく。
「ん……」
物欲しげにヒクつくオレのアナルに、琥太郎の長い指が蕾の縁を撫で、クチュンと挿入される。
「ァ、ぁっ……ン」
久々の行為のはずなのに、これだけでも気持ち良くて声を抑えることができない。
ぐずぐずに溶かされて、甘やかされて、耳元で琥太郎が名前を呼んでくれるだけで簡単にイきそうになる。
琥太郎の指がオレの内部を優しくかき回し、湿った音が部屋に響く。
琥太郎がオレの感じる場所を突くたび、身体がビクビクと震え、先端から先走りが滴り落ちる。
琥太郎の荒い息を首筋に感じるだけで、気持ち良くてしかたない。
でも、彼の動きに微かなためらいがあって、指が途中で止まる瞬間がある。
過去にオレを傷つけた罪悪感が、彼の目を曇らせるのがわかる。
琥太郎が記憶を失っていたときに言った言葉……オレを拒絶したときの記憶が、琥太郎を今でも苦しめているんだと思う。
「……琥太郎。大丈夫だよ。琥太郎が、今はオレのこと愛してくれてるの、わかってるから……」
琥太郎を安心させるようにギュッと頭を抱えるように抱きしめる。
一瞬琥太郎の身体がビクッと震えたものの、小さくコクンと頷いてくれた。
「朝陽……お願いがあるんだけど……」
さっきまで不安そうだった琥太郎が、おずおず聞いてくる。
「朝陽のここ、俺の印をつけてもいいか?」
鎖骨の辺りを舌先でツンツンと突かれ、上目遣いで見つめられる。
キスマーク。
オレが今までずっと拒んできてしまった行為だ。
着替えのとき、誰かに見られると困るからって、ずっと嫌だって拒んできてしまった。
付けて欲しいって気持ちは多少あったんだけど……やっぱり職場でバレることが怖くて、ずっとダメと言い続けていた。
琥太郎も、そのことは知ってる。
だから、こんなお願いされるの、初めてだ。
「朝陽……?」
どこか不安げに揺れる琥太郎の目にゾクゾクする。
でも、自分からこんなこと言うの、恥ずかしくて、左手の甲で口元を隠し目を逸らしながら答えた。
「……いい、よ。コタの、オレがコタのものだってわかるように……いっぱい、付けていいよ」
心臓が爆発しそうなくらいドキドキする。
触れてもないのに、ペニスが勃ってしまい、先端から蜜が零れ落ちるのを感じる。
琥太郎は、オレの返事が嬉しかったのか、ふにゃっと笑みを浮かべ、鎖骨の下に唇を当てた。
「ひよ……愛してる」
琥太郎の唇が肌に強く吸い付き、じゅっと音を立てたあと、優しく舐めてくれる。
チクリと微かな痛みを感じ、オレは小さく声が漏れ出てしまう。
琥太郎の唇が離れた場所には、ほんのりと赤い花弁のような跡が残されていた。
でも、琥太郎の目には罪悪感が残ってて、唇が離れるたび、彼の息が微かに震えていた。
『オレで……本当にいいのか?』って、無言で問いかけてくるみたいだった。
オレはそれを察して、琥太郎の背中に手を回し、もっと近づけと引き寄せる。
珍しく積極的に、オレは彼の耳元で囁く。
「コタ……オレにもっと触れて……。オレのこと、琥太郎だけのモノだって、いっぱい証を刻んで……」
オレの言葉に琥太郎は応えるようにオレの肌に吸い付く。
「ひよ……ひよ、……もっと、もっと……ひよが俺のだって印をつけたい」
キスマークを付けられるたび、無意識に感じてしまってナカに挿っている琥太郎の指をキュッと締め付けてしまう。
「ふっ、ンッ……こ、たぁ……も、いいからぁ……」
琥太郎の指がオレのナカを探るように浅い場所をクチュクチュと擦り上げてくる。
敏感な場所をカリカリと引っ掻かれるたび、腰が勝手に震え、甘い声が出てしまう。
琥太郎に仕込んでもらった熱いローションとオレの体液が混じり、クチュクチュと卑猥な音が響く。
でも、琥太郎の動きは優しすぎて、少し物足りない。
指なんかよりも早く琥太郎を感じたい。
「こたぁ……コタ、もぉ……コタの、ほしぃ……」
自分でもわかるくらい、ナカはトロトロに蕩けてしまっている。
今すぐ挿入されても、痛みなんて感じないはずだ。
だから、早く……琥太郎と繋がりたい。
それなのに、琥太郎はどこか躊躇しているようだった。
オレを傷つけたって罪悪感が、彼を縛ってるのが伝わる。
「コタ、大丈夫だよ。オレ、琥太郎のこと、もう忘れないから……琥太郎も、オレのこと思い出してくれたんだろ?」
琥太郎の手に自分の手を重ね、クチュンッと卑猥な音を響かせながら自ら琥太郎の指を引き抜く。
「ン、ふっ……琥太郎」
熱く猛る琥太郎のペニスに手を添え、物欲しげにヒクつく自らのアナルにピトッと押し当てる。
「オレが琥太郎のだって、コレで奥まで刻んで。いっぱい、奥に出して……」
オレが勇気を出してお願いすると、琥太郎はゴクリと喉を鳴らすと同時に、グッと襞を押し拡げながら太いモノが挿入ってくる。
「ぁアッ、ん、――ッ」
奥まで挿入されただけで、簡単に達してしまい、自らの腹に精を吐き出す。
「ァッ、ぁっ……こたぁ……こた、ろぉ……」
射精後の余韻で微かに身体が震えてしまう。
今、少しでも動かれたらそれだけでもまたまたイってしまいそうだ。
挿れられただけでイってしまったのに……
「ひよ……可愛い」
オレが感じているのを察してか、琥太郎は動かずに待ってくれた。
でも、動かないだけで、オレのナカを埋め尽くす琥太郎のペニスがドクドクと脈打つのを感じる。
久々の感覚に、切なさが込み上げて涙が溢れる。
でも、足りない。
もっと、もっと……琥太郎を感じたい。
オレは腰を押し付けて、琥太郎に動いて欲しい促す。
「ん、ふっ……ンぅ……」
ゆるゆると緩やかに腰を動かしているだけで気持ち良い。
「本当に……可愛い。ひよ……ひよ……朝陽」
琥太郎が何度もオレの名を呼んでくれる。
ずっと呼んでほしかった。
ずっと抱きしめて欲しかった。
もう二度と、触れることなんてできないと諦めていた。
「こたぁ……コタ……」
夢中になって琥太郎の名前を呼んでいると、琥太郎の指がオレのペニスを意地悪に撫でてくる。
「んぁっ!」
たったそれだけの愛撫で、オレのペニスから残滓がビュルッと溢れ出し、ナカをキュッと締め付ける。
「くっ……」
オレがきゅうぅっと締め付けたせいで、琥太郎が耐え切れずオレの中に精を吐き出す。
お腹の奥にじんわりと温もりが広がり、琥太郎の精でお腹が満たされていく。
「はっ……ハッ、悪い……」
眉を下げて困ったような笑みを浮かべながら、オレのナカからズルリとペニスを引き抜こうとする琥太郎に抱き付き動きを制する。
「だ、め……抜いちゃ、やだ……」
舌を差し出しながらキスをねだり、抜かないで欲しいというように腰をゆるゆると動かす。
「もっと、して……ナカ、出して……オレにいっぱい、して……」
オレの我が儘を聞いて、琥太郎のペニスがまた膨らむのをナカで感じる。
「ひよ……こんな積極的なの、初めてだな……」
いつの間にか溢れ出していた涙を、琥太郎がぺろりと目元を舐めて拭ってくれる。
「いっぱい、注いでやるから……」
◇ ◇ ◇
「アッ、ン……んぁ……ッ、ぁっあっ……」
背後から腰を掴まれ、何度も奥を突かれるたびオレの口から甘い嬌声が上がる。
背中にも何度も口付けを落とされ、じゅっと強く吸われるたび、白い肌に赤い花弁が増えていく。
「こ、たぁ……」
オレが名前を呼ぶと、琥太郎はオレの唇にキスをしてくれた。
オレの感じる場所を抉るように突かれ、結合部からは先に出された精液が隙間から溢れ出してくる。
気持ち良すぎて、もう何度イったのかわからない。
乳首を摘ままれるだけでも軽くイってしまいそうになる。
腰を打ち付ける音に混じってオレの嬌声が室内に響く。
琥太郎のペニスがオレの奥を激しく突き上げ、熱い摩擦がナカを焼くように広がる。
感じすぎて、涙が止まらない。
「愛してる」って言いたいのに、オレの口から出る言葉は喘ぎ声だけで言葉にならなかった。
引き抜かれそうになると、慌てて手を琥太郎のペニスに添えて拒絶する。
もっと、繋がっていたい。
壊れるくらい、愛して欲しい。
「ひゃあっ!アッ、ぁっ……」
先程よりも強く腰を打ち付けられ、ピュルッと精が吐き出される。
突き上げられるたび、残滓がシーツを汚し、ナカをギュッギュッと締め付ける。
「ンっ、ひぁ……だ、めっ……ちくび、や、ァッ!」
軽く爪先で弾かれた瞬間、我慢しきれずプシャァーと潮を噴いてしまった。
「ひよ……ひよ……」
琥太郎のペニスが引き抜かれ、ぐるりと体勢を変えられる。
向かい合わせで琥太郎に抱きしめられながら、ずっぷりと琥太郎のペニスが再度深く挿入された。
「アッンッ、ぁっ……イて、る……も……ア――ッ!」
ビクビクと痙攣しながら何も出さずに達してしまった。
それでも琥太郎は止まってくれなくて、オレの身体を貪るように腰を突き動かしてくる。
イきすぎて、もう何も出てこなくて、オレは泣くことしかできなかった。
でも、琥太郎がオレを求めてくれるのが嬉しくて、拒絶なんてできない。
もっと、もっと……オレのことを求めて欲しくて、琥太郎の背に爪を立てる。
「ッ――」
琥太郎の動きが激しくなり、オレの乳首を舌で強く吸い、ペニスを指で扱かれる。
切ない快楽が全身を駆け巡り、涙が琥太郎の肩に落ちる。
「朝陽……愛してる」
琥太郎の言葉に応えるように、オレは積極的に唇を重ね、舌を差し出して深く絡め合った。
どれくらいヤッてたのかわからない。
意識が飛んでも、琥太郎はオレの身体を求めてくれた。
優しくキスをしてくれて、起こすように激しく抱いてくれた。
窓の外から差し込む陽が明るくなり、目を開けていることがツラくなる。
何度イったのかわからない。
イき過ぎて、体力も限界で、指一本動かすこともできない。
「……ひよ、シャワーは後で浴びような……愛してる。もう、絶対、離さない……」
琥太郎の胸に抱かれ、オレは意識を手放した。
琥太郎の愛を全身で感じ、幸せを噛みしめる。
もう、絶対に忘れたりなんて、しない。
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