10 / 26
10
しおりを挟む
友人からの誘いをやんわりと断り、念の為に冷えピタや解熱剤、レトルトのお粥、アイスなどを買って、早足に千鶴の家に向かう。
今までに何度も訪れたことのあるマンションの一室。
千鶴に秘密で勝手に合鍵を作って、何かあればコッソリ部屋に入るつもりだった。
まぁ、基本コレを使うことはないんだけど……
だって、毎回ちゃんと千鶴が俺のことを待っててくれるし。
カチャリと静かに鍵を開け、部屋に入る。
多分千鶴は眠っているんだと思う。
ちょっとだけ神経質な千鶴は、こういう物音が聞こえたら飛んでくるから。
部屋の中は、千鶴の性格を映しているように簡素でシンプルなモノだ。
ローテーブルとひとり用の背もたれ付きの座椅子。
シングルサイズのベッドと小さめのチェストが1つだけ。
大学のノートや教科書などは置いてあるけど、それも課題で持ち帰った最低限のモノだけ。
多分、大半は大学のロッカーに入れているのだろう。
趣味らしきものは一切ない。
本当にこの4年、ここで生活しているのか疑わしくなってくる。
キッチンに置かれている食器も、100均で買ったような白いお皿が数枚とコップが1個だけ。
どこにでもありそうなモノしかこの部屋には置いていない。
前に俺用のコップを置いて欲しいって嘆願したけど、瞬殺で拒否されてしまった。
付き合ってかれこれ3年以上経つのに、普段の千鶴の反応はどこか素っ気ない。
最初は恥ずかしがってるのかと思ったけど、そういう性格ならしかたないかと、今では諦めてる。
まぁ、ベッドの上では結構甘えただからいいんだけどな!
でもせめて灰皿くらいは置いて欲しい……
何回頼み込んでも、それだけは絶対に許してくれなかった。
千鶴が煙草嫌いだからしかたないっちゃしかたないんだけど……
こっそり俺用の食器とかアクセサリーを置いて帰ったら、翌日すごい剣幕で突き返してきた。
アレはちょっとだけ傷ついた。
誕生日とかクリスマスの時にプレゼントをあげたけど、気に入らなかったのか、その場で突き返してくるし……
ちぃの好みを考えるとやっぱりシンプルなのがいいのかな?
できればお揃いとかしたいなぁ~って、俺は思ってるんだけど……
ここに来たことは何度もあるけど、泊めて貰えたことだけは1度もないな……
酔い潰れて終電なくした時ですら泊めてもくれなかった。
千鶴は歩いて帰れる場所だったのに……
しかたないから、千鶴を連れて朝までホテルで楽しんだけど……
あの時のちぃも可愛かったなぁ~。めっちゃ可愛く泣くから、ついイジメっちゃったし……
後でめっちゃ怒られたけど……
時々、本当に俺たちは付き合っているのか不安になる時はある。
千鶴から『好き』だって言って貰ったことは1度もないし……
それでもこうやって身体の関係はあるし、セックスの時は素直に甘えて縋ってきてくれるし……
自分から乗ってきて腰を振るときだってある。
うん、めっちゃ可愛い。抱き潰さないように気をつけてる俺を褒めて欲しい。
だから……だから、俺用のコップくらい置いてくれてもいいだろ?って、内心寂しく思っている。
ただ、この部屋の家具や食器を見ると、千鶴にとってソレは重要なことだってことはわかる。
どうしても俺の私物というか、特定の人が分かる物は置きたくないらしい。
誰かにノートを借りた時も、わざわざラウンジで内容を写したり、コピーしてすぐ返している姿を見たことがある。
それくらい、徹底してこの家には何も置きたがらない。
今までに何度も訪れたことのあるマンションの一室。
千鶴に秘密で勝手に合鍵を作って、何かあればコッソリ部屋に入るつもりだった。
まぁ、基本コレを使うことはないんだけど……
だって、毎回ちゃんと千鶴が俺のことを待っててくれるし。
カチャリと静かに鍵を開け、部屋に入る。
多分千鶴は眠っているんだと思う。
ちょっとだけ神経質な千鶴は、こういう物音が聞こえたら飛んでくるから。
部屋の中は、千鶴の性格を映しているように簡素でシンプルなモノだ。
ローテーブルとひとり用の背もたれ付きの座椅子。
シングルサイズのベッドと小さめのチェストが1つだけ。
大学のノートや教科書などは置いてあるけど、それも課題で持ち帰った最低限のモノだけ。
多分、大半は大学のロッカーに入れているのだろう。
趣味らしきものは一切ない。
本当にこの4年、ここで生活しているのか疑わしくなってくる。
キッチンに置かれている食器も、100均で買ったような白いお皿が数枚とコップが1個だけ。
どこにでもありそうなモノしかこの部屋には置いていない。
前に俺用のコップを置いて欲しいって嘆願したけど、瞬殺で拒否されてしまった。
付き合ってかれこれ3年以上経つのに、普段の千鶴の反応はどこか素っ気ない。
最初は恥ずかしがってるのかと思ったけど、そういう性格ならしかたないかと、今では諦めてる。
まぁ、ベッドの上では結構甘えただからいいんだけどな!
でもせめて灰皿くらいは置いて欲しい……
何回頼み込んでも、それだけは絶対に許してくれなかった。
千鶴が煙草嫌いだからしかたないっちゃしかたないんだけど……
こっそり俺用の食器とかアクセサリーを置いて帰ったら、翌日すごい剣幕で突き返してきた。
アレはちょっとだけ傷ついた。
誕生日とかクリスマスの時にプレゼントをあげたけど、気に入らなかったのか、その場で突き返してくるし……
ちぃの好みを考えるとやっぱりシンプルなのがいいのかな?
できればお揃いとかしたいなぁ~って、俺は思ってるんだけど……
ここに来たことは何度もあるけど、泊めて貰えたことだけは1度もないな……
酔い潰れて終電なくした時ですら泊めてもくれなかった。
千鶴は歩いて帰れる場所だったのに……
しかたないから、千鶴を連れて朝までホテルで楽しんだけど……
あの時のちぃも可愛かったなぁ~。めっちゃ可愛く泣くから、ついイジメっちゃったし……
後でめっちゃ怒られたけど……
時々、本当に俺たちは付き合っているのか不安になる時はある。
千鶴から『好き』だって言って貰ったことは1度もないし……
それでもこうやって身体の関係はあるし、セックスの時は素直に甘えて縋ってきてくれるし……
自分から乗ってきて腰を振るときだってある。
うん、めっちゃ可愛い。抱き潰さないように気をつけてる俺を褒めて欲しい。
だから……だから、俺用のコップくらい置いてくれてもいいだろ?って、内心寂しく思っている。
ただ、この部屋の家具や食器を見ると、千鶴にとってソレは重要なことだってことはわかる。
どうしても俺の私物というか、特定の人が分かる物は置きたくないらしい。
誰かにノートを借りた時も、わざわざラウンジで内容を写したり、コピーしてすぐ返している姿を見たことがある。
それくらい、徹底してこの家には何も置きたがらない。
155
あなたにおすすめの小説
言い逃げしたら5年後捕まった件について。
なるせ
BL
「ずっと、好きだよ。」
…長年ずっと一緒にいた幼馴染に告白をした。
もちろん、アイツがオレをそういう目で見てないのは百も承知だし、返事なんて求めてない。
ただ、これからはもう一緒にいないから…想いを伝えるぐらい、許してくれ。
そう思って告白したのが高校三年生の最後の登校日。……あれから5年経ったんだけど…
なんでアイツに馬乗りにされてるわけ!?
ーーーーー
美形×平凡っていいですよね、、、、
新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。
長年の恋に終止符を
mahiro
BL
あの人が大の女好きであることは有名です。
そんな人に恋をしてしまった私は何と哀れなことでしょうか。
男性など眼中になく、女性がいればすぐにでも口説く。
それがあの人のモットーというやつでしょう。
どれだけあの人を思っても、無駄だと分かっていながらなかなか終止符を打てない私についにチャンスがやってきました。
これで終らせることが出来る、そう思っていました。
寂しいを分け与えた
こじらせた処女
BL
いつものように家に帰ったら、母さんが居なかった。最初は何か厄介ごとに巻き込まれたのかと思ったが、部屋が荒れた形跡もないからそうではないらしい。米も、味噌も、指輪も着物も全部が綺麗になくなっていて、代わりに手紙が置いてあった。
昔の恋人が帰ってきた、だからその人の故郷に行く、と。いくらガキの俺でも分かる。俺は捨てられたってことだ。
結婚間近だったのに、殿下の皇太子妃に選ばれたのは僕だった
釦
BL
皇太子妃を輩出する家系に産まれた主人公は半ば政略的な結婚を控えていた。
にも関わらず、皇太子が皇妃に選んだのは皇太子妃争いに参加していない見目のよくない五男の主人公だった、というお話。
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
【bl】砕かれた誇り
perari
BL
アルファの幼馴染と淫らに絡んだあと、彼は医者を呼んで、私の印を消させた。
「来月結婚するんだ。君に誤解はさせたくない。」
「あいつは嫉妬深い。泣かせるわけにはいかない。」
「君ももう年頃の残り物のオメガだろ? 俺の印をつけたまま、他のアルファとお見合いするなんてありえない。」
彼は冷たく、けれどどこか薄情な笑みを浮かべながら、一枚の小切手を私に投げ渡す。
「長い間、俺に従ってきたんだから、君を傷つけたりはしない。」
「結婚の日には招待状を送る。必ず来て、席につけよ。」
---
いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。
私は現在日本語を勉強しており、この文章はAI作品ではありませんが、
一部に翻訳ソフトを使用しています。
もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、
本当にありがたく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる