8 / 9
8
一体何が起こっているのか、僕の頭では理解できない。
ヌルっと湿った弾力のあるものが僕の唇を押し開き、口の中に侵入してくる。
「ン……ぇあ、なっ」
「モブ、可愛い。愛してる」
ユレイユの吐息交じりの声と与えられる心地好い唇の触感に頭がボーっとしてくる。
初めてのはずなのに、今までにも何度も与えられたことのある刺激に無意識に舌を差し出してしまう。
「フフッ……モブレッドは良い子だね。でも、続きはもう少し待って」
啄むように下唇を甘噛みされ、名残惜し気に唇が離れていく。
ぽわぽわする頭で、キスされたってことに気付いた時には全てが遅く、一部始終を卒業生みんなに見られてしまった。
僕たちの濃厚なキスシーンを目の当たりにしてしまった人たちは、目を見開いたまま呆然としている。
一部の女性陣達は小声で「キャーッ、キャーッ」と歓声を上げているのが見えたけど、ほとんどの人が驚いて固まっていた。
「ゆ、ユレイユ……?ウソだろ?え?え、モブレッド・アテウーマ、お前そんな可愛い顔していたのか?」
アレックス様も動揺しているのか、僕の顔を見て目も口もみっともなく開いたまま、変なことを言っている。
僕が可愛い?そんなわけないでしょ。
可愛くて綺麗なのはユレイユであって、僕はモブ中のモブ。
むしろユレイユの引き立て役でしかない、悪役令息ですが?
って、あれ?
……えっと、これって断罪イベントだったよね。
何十回、何百回とプレイしたのに、こんな展開見たことないんだけど!?
ってか、これってどのルートになるの?
ユレイユ×悪役令息なんてルート存在した?
ユレイユ、儚くて可憐な受けってイメージしかなかったのに、なんかめちゃくちゃイケメンだし……
「黙れクソ犬!オレのモブレッドがどれだけ可愛いのか今更知ったのか?自分から婚約破棄したんだから諦めろ。モブはオレが一生幸せにする」
アレックス様から僕を隠すように抱きしめられ、そのまま軽々とお姫様抱っこされてしまう。
「モブレッド、国王には後日正式に結婚の報告をしに来よう。今は、少しでも早くモブレッドを愛したいからな」
思考回路がショートしてしまった僕を他所に、ユレイユは誰も寄せ付けない天使の微笑を浮かべてそう言った。
真っ赤になって固まっている僕を愛おし気に見つめるユレイユ。
彼の瞳には、もう僕以外映していない。
僕も、天使の笑みを浮かべるユレイユしか目に入らなくて、遠くで喚いている王太子殿下のことなんて気にもならなかった。
ユレイユにしっかりと抱きしめられたまま、僕たちは学園のホールを後にした。
当然のように、僕はそのままユレイユの実家にお持ち帰りされてしまい、今はユレイユの部屋で二人きり。
「モブレッド、やっとオレだけのものになった」
ユレイユのベッドに押し倒され、ユレイユの匂いに包まれる。
金糸のような細く艶やかなユレイユの髪が僕の頬を撫でるのが恥ずかしくてしかたない。
「あの、ユレイユ……」
戸惑う僕を優しく宥めてくれ、何度も確かめ合う様にキスをした。
何もかもが初めてのはずなのに、ユレイユに触れられた場所全部が気持ち良くて、僕は何度も彼を求めてしまった。
「ユレイユ……えっと、これからも大好き、です」
僕の渾身の告白に、ユレイユも微笑みながら「愛してる」と答えてくれた。
一晩中濃厚な愛を全身に注がれ、永遠の愛を誓う。
こんなルートが隠されてるなんて、全然知らなかった。
これってハッピーエンドでいいのかな?
人生は、小説より奇なり。
でも、推しが幸せなら……僕は世界一幸せです。
トリュフ様@trufflechocolat にモブレッドとユレイユのFAを描いて頂きました⁄(⁄ ⁄-⁄ω⁄-⁄ ⁄)⁄テレテレ
麗しいユレイユ
可愛いモブレッド
本当にありがとうございます。
ヌルっと湿った弾力のあるものが僕の唇を押し開き、口の中に侵入してくる。
「ン……ぇあ、なっ」
「モブ、可愛い。愛してる」
ユレイユの吐息交じりの声と与えられる心地好い唇の触感に頭がボーっとしてくる。
初めてのはずなのに、今までにも何度も与えられたことのある刺激に無意識に舌を差し出してしまう。
「フフッ……モブレッドは良い子だね。でも、続きはもう少し待って」
啄むように下唇を甘噛みされ、名残惜し気に唇が離れていく。
ぽわぽわする頭で、キスされたってことに気付いた時には全てが遅く、一部始終を卒業生みんなに見られてしまった。
僕たちの濃厚なキスシーンを目の当たりにしてしまった人たちは、目を見開いたまま呆然としている。
一部の女性陣達は小声で「キャーッ、キャーッ」と歓声を上げているのが見えたけど、ほとんどの人が驚いて固まっていた。
「ゆ、ユレイユ……?ウソだろ?え?え、モブレッド・アテウーマ、お前そんな可愛い顔していたのか?」
アレックス様も動揺しているのか、僕の顔を見て目も口もみっともなく開いたまま、変なことを言っている。
僕が可愛い?そんなわけないでしょ。
可愛くて綺麗なのはユレイユであって、僕はモブ中のモブ。
むしろユレイユの引き立て役でしかない、悪役令息ですが?
って、あれ?
……えっと、これって断罪イベントだったよね。
何十回、何百回とプレイしたのに、こんな展開見たことないんだけど!?
ってか、これってどのルートになるの?
ユレイユ×悪役令息なんてルート存在した?
ユレイユ、儚くて可憐な受けってイメージしかなかったのに、なんかめちゃくちゃイケメンだし……
「黙れクソ犬!オレのモブレッドがどれだけ可愛いのか今更知ったのか?自分から婚約破棄したんだから諦めろ。モブはオレが一生幸せにする」
アレックス様から僕を隠すように抱きしめられ、そのまま軽々とお姫様抱っこされてしまう。
「モブレッド、国王には後日正式に結婚の報告をしに来よう。今は、少しでも早くモブレッドを愛したいからな」
思考回路がショートしてしまった僕を他所に、ユレイユは誰も寄せ付けない天使の微笑を浮かべてそう言った。
真っ赤になって固まっている僕を愛おし気に見つめるユレイユ。
彼の瞳には、もう僕以外映していない。
僕も、天使の笑みを浮かべるユレイユしか目に入らなくて、遠くで喚いている王太子殿下のことなんて気にもならなかった。
ユレイユにしっかりと抱きしめられたまま、僕たちは学園のホールを後にした。
当然のように、僕はそのままユレイユの実家にお持ち帰りされてしまい、今はユレイユの部屋で二人きり。
「モブレッド、やっとオレだけのものになった」
ユレイユのベッドに押し倒され、ユレイユの匂いに包まれる。
金糸のような細く艶やかなユレイユの髪が僕の頬を撫でるのが恥ずかしくてしかたない。
「あの、ユレイユ……」
戸惑う僕を優しく宥めてくれ、何度も確かめ合う様にキスをした。
何もかもが初めてのはずなのに、ユレイユに触れられた場所全部が気持ち良くて、僕は何度も彼を求めてしまった。
「ユレイユ……えっと、これからも大好き、です」
僕の渾身の告白に、ユレイユも微笑みながら「愛してる」と答えてくれた。
一晩中濃厚な愛を全身に注がれ、永遠の愛を誓う。
こんなルートが隠されてるなんて、全然知らなかった。
これってハッピーエンドでいいのかな?
人生は、小説より奇なり。
でも、推しが幸せなら……僕は世界一幸せです。
トリュフ様@trufflechocolat にモブレッドとユレイユのFAを描いて頂きました⁄(⁄ ⁄-⁄ω⁄-⁄ ⁄)⁄テレテレ
麗しいユレイユ
可愛いモブレッド
本当にありがとうございます。
あなたにおすすめの小説
生まれ変わったら知ってるモブだった
マロン
BL
僕はとある田舎に小さな領地を持つ貧乏男爵の3男として生まれた。
貧乏だけど一応貴族で本来なら王都の学園へ進学するんだけど、とある理由で進学していない。
毎日領民のお仕事のお手伝いをして平民の困り事を聞いて回るのが僕のしごとだ。
この日も牧場のお手伝いに向かっていたんだ。
その時そばに立っていた大きな樹に雷が落ちた。ビックリして転んで頭を打った。
その瞬間に思い出したんだ。
僕の前世のことを・・・この世界は僕の奥さんが描いてたBL漫画の世界でモーブル・テスカはその中に出てきたモブだったということを。
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】
転生したら同性の婚約者に毛嫌いされていた俺の話
鳴海
BL
前世を思い出した俺には、驚くことに同性の婚約者がいた。
この世界では同性同士での恋愛や結婚は普通に認められていて、なんと出産だってできるという。
俺は婚約者に毛嫌いされているけれど、それは前世を思い出す前の俺の性格が最悪だったからだ。
我儘で傲慢な俺は、学園でも嫌われ者。
そんな主人公が前世を思い出したことで自分の行動を反省し、行動を改め、友達を作り、婚約者とも仲直りして愛されて幸せになるまでの話。
失恋したと思ってたのになぜか失恋相手にプロポーズされた
胡桃めめこ
BL
俺が片思いしていた幼なじみ、セオドアが結婚するらしい。
失恋には新しい恋で解決!有休をとってハッテン場に行ったエレンは、隣に座ったランスロットに酒を飲みながら事情を全て話していた。すると、エレンの片思い相手であり、失恋相手でもあるセオドアがやってきて……?
「俺たち付き合ってたないだろ」
「……本気で言ってるのか?」
不器用すぎてアプローチしても気づかれなかった攻め×叶わない恋を諦めようと他の男抱かれようとした受け
※受けが酔っ払ってるシーンではひらがな表記や子供のような発言をします
「じゃあ、別れるか」
万年青二三歳
BL
三十路を過ぎて未だ恋愛経験なし。平凡な御器谷の生活はひとまわり年下の優秀な部下、黒瀬によって破壊される。勤務中のキス、気を失うほどの快楽、甘やかされる週末。もう離れられない、と御器谷は自覚するが、一時の怒りで「じゃあ、別れるか」と言ってしまう。自分を甘やかし、望むことしかしない部下は別れを選ぶのだろうか。
期待の若手×中間管理職。年齢は一回り違い。年の差ラブ。
ケンカップル好きへ捧げます。
ムーンライトノベルズより転載(「多分、じゃない」より改題)。
好きだから手放したら捕まった
鳴海
BL
隣に住む幼馴染である子爵子息とは6才の頃から婚約関係にあった伯爵子息エミリオン。お互いがお互いを大好きで、心から思い合っている二人だったが、ある日、エミリオンは自分たちの婚約が正式に成されておらず、口約束にすぎないものでしかないことを父親に知らされる。そして、身分差を理由に、見せかけだけでしかなかった婚約を完全に解消するよう命じられてしまう。
※異性、同性関わらず婚姻も出産もできる世界観です。
※毎週日曜日の21:00に投稿予約済
本編5話+おまけ1話 全6話
本編最終話とおまけは同時投稿します。
記憶を失くしたはずの元夫が、どうか自分と結婚してくれと求婚してくるのですが。
鷲井戸リミカ
BL
メルヴィンは夫レスターと結婚し幸せの絶頂にいた。しかしレスターが勇者に選ばれ、魔王討伐の旅に出る。やがて勇者レスターが魔王を討ち取ったものの、メルヴィンは夫が自分と離婚し、聖女との再婚を望んでいると知らされる。
死を望まれたメルヴィンだったが、不思議な魔石の力により脱出に成功する。国境を越え、小さな町で暮らし始めたメルヴィン。ある日、ならず者に絡まれたメルヴィンを助けてくれたのは、元夫だった。なんと彼は記憶を失くしているらしい。
君を幸せにしたいと求婚され、メルヴィンの心は揺れる。しかし、メルヴィンは元夫がとある目的のために自分に近づいたのだと知り、慌てて逃げ出そうとするが……。
ハッピーエンドです。
この作品は他サイトにも投稿しております。
