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八月 4話
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コンビニで買ったアイスをガリガリ食べて、先を歩くヒロの後ろをついて歩く。汗で張り付いていた服も夜風にさらされて、だんだん乾いてきた。
「あー、涼しい」
と、ハチは服をパタパタあおぐ。
もっと吹けと思いながら歩いていると、いつの間にかヒロの家まで来ていた。
大きな歩幅でスタスタ自分家の敷地内に入るヒロ。ハチは家の前で立ち止まり、待つことにした。
しかし玄関のドアを開けたヒロが「入れ」とハチに向かって言う。特に何も考えずに食べ終わったアイスの棒を袋に入れながらハチは近寄った。
タダで漫画読みたさについてきてしまったが、家の中まで入るつもりはない。
かりたら帰るし…
「…」
「どうした、」
「いや…ここで待ってる」
と言ったハチの声に被り気味に柔らかくてふわふわした声が聞こえてきた。
「あらあら、ハヅキ君じゃなーい、いらっしゃい!」
「こんばんは…あの、もう帰りますんで…お構いなく」
「え、やーだ、いつ以来かしら…久しぶりに来たのよね、ゆっくりして行って。何なら泊まってもいいのよ、ね?」
「いや…それは、さすがに」
マイペースなお母さんだと昔から思っていたが変わってない…
「そうして。あがって、さあさあ」
ヒロに助けを求める視線を送っても仕方ないのはわかってる…
ヒロに視線を送るも、そんなハチを見てヒロはただ不思議そうに顔を傾けるだけだ。
「どうした?あがれ」
……あー…もう、
「じゃあ、お邪魔します」
ヒロの家に来るのは久しぶりだ。
久しぶり過ぎて、こう、境界線を跨ぐ感じに躊躇してしまう。
「なあ、俺漫画借りたらすぐ帰るから」
「だからやると言っている。入れ」
そう言って自室のドアを開ける。中へ入っていくヒロに続くようにハチも入る。
久しぶりなヒロの部屋。ダンベルやらマットが置いてある。それ以外にもどうやって使用するのかわからない筋トレ器具があった。机を除いてそれらが、部屋の大半を占めていた。
「おじゃまします」
「何処に置いたか…ああ、あった。ほら」
「…どーも、じゃ」
「待て、そうすぐ帰ろうとするな。」
「いや、帰るよ」
その時、下の階からヒロのお母さんの声が響いた。
「ねえー、はづき君泊まって行くかしらーお布団必要ー?」
お風呂も入るかしら、などと言う言葉も聞こえる。
ハチはヒロの顔を見た。
「…」
「飯もあるぞ」
そういう事じゃない
「あー、涼しい」
と、ハチは服をパタパタあおぐ。
もっと吹けと思いながら歩いていると、いつの間にかヒロの家まで来ていた。
大きな歩幅でスタスタ自分家の敷地内に入るヒロ。ハチは家の前で立ち止まり、待つことにした。
しかし玄関のドアを開けたヒロが「入れ」とハチに向かって言う。特に何も考えずに食べ終わったアイスの棒を袋に入れながらハチは近寄った。
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かりたら帰るし…
「…」
「どうした、」
「いや…ここで待ってる」
と言ったハチの声に被り気味に柔らかくてふわふわした声が聞こえてきた。
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「どうした?あがれ」
……あー…もう、
「じゃあ、お邪魔します」
ヒロの家に来るのは久しぶりだ。
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