2 / 3
一話 魔導学園
しおりを挟む俺・・・イクスは今魔導学園の長である魔導王の一人である婆さんと対面に座っている。学園長室と呼ばれているこの部屋は魔導学園の最上階にあり内装は何故か和室である。
「・・・イクスさんですね。手元にあるお手紙でお分かりでしょうが貴方にはこれから魔導学園で生活していただきます。拒否権はありません」
「そうですか・・・・・・ちなみにこの手紙を書いたのはどなたでしょうか?とても面白い文面で一度会ってみたいなと・・・・・・」
そう、とても面白い文面だった。
『イクス様へww
ヘイヘイヘイヘイイクスさん?w
耳の穴かっぽじってよく聞きなぁ!!
貴方に魔導学園への入学案内だゼ☆
もちろん強制じゃねぇ来たくなければ来なくていいぜ(運悪くイクスさんの家に暗殺者が大量に来るかもしれねぇけどww)!!
日時と場所については後で送ってやるww
すっげー美人さんを案内人にしてやっけど非モテ童貞が夢見るなよww
んじゃあ次の手紙でなイクス童貞さんwwww
☆魔導学園より☆』
喧嘩売ってるよね?
それに俺童貞じゃないしとっくの昔に逆レ○プされて童貞散らしてるし一緒にすんな。
これ書いた人に会ったら取り敢えず腹パンは食らわしてやる。
「貴方の隣にいるアルナ様ですよ」
婆さんにそう言われたのでアルナに視線を向けるとそっぽ向きながら出されたお茶を啜っていた。
「空港ではあんなに俺の事見てたのになんで今は見ないの?お話してるんだからこっち見てよ」
「アイタタタ・・・・・・少しお腹が痛くてここでお暇させていただきます」
そんなことを言い出し部屋を出ていこうとするアルナに腹パンを食らわすイクス。イクスは男女平等主義者である。
「お・・・・・・乙女のお腹に躊躇なく腹パンだと・・・・・・?」
倒れ込んでいるが言う程痛くは無いはずだ。確かに当たったが少し後ろに飛んでいやがったからな。威力が緩和されている。
「さてと・・・イクスさん。貴方の配属されるクラスはEクラスとなるのですが」
「Eクラス・・・・・・?」
「はい・・・Eクラスは学園パンフレットにも載っていないので分からないと思いますし、そもそも魔導都市並びに魔導学園の事はあまりご存知ないご様子ですのでそちらからお話していきましょうか」
「助かります」
出されたお茶をあ互いに飲み時間を開けてから説明が始まった。二時間休みなくただただずーっと正座で話を聞いていた。取り敢えず今必要なことを話そう。
クラスはSクラスから順にA・B・C・Dとなっており一度配属されたクラスが変わることは無い。クラスは上から強い順であり例えばAクラスがSクラスに勝ったらAクラスだったクラスがSクラスにとクラスの名前が変わっていく。
ちなみにクラスの順位が決まる戦いは年に三回しか行われず今年はもう一回やってしまっているので残り二回しかできないようだ。
「・・・・・・さて、この学園について色々とお話しましたが最後にEクラスについてお話します」
婆さんがそう言った。
この学園についてたくさんの話を聞いたがEクラスについては殆ど語られていなかった。何か裏があるようで少しワクワクするイクスに気づいているのか婆さんはすぐに話し出した。
「まず・・・・・・Eクラスは他のクラスのほとんどの生徒が劣等生の集まりだと思っております。改善しようとは思っておりますが中々根強く・・・・・・」
「そうですか・・・ですがその件にに関しては安心してください。・・・・・・慣れていますから」
「・・・・・・そうですか」
この婆さん実は結構良い奴なのかもしれない。そう思ったイクスだったがアルナが余計な一言を言う。
「改善しようっていうかこうなったの元を辿れば学園長先生のせいじゃないですか」
「・・・・・・・・・・・・たしかにそうかもしれませんね」
「そうなんですか」
詳しくは知らないがとても興味がそそられる話だ。それに「劣等生の集まりだと思っている」って事は思われてるだけで実際は別だということか。
パンフレットには載っていないEクラス。
Eクラスの生徒に選ばれる条件。俺がここに来る理由になった大元となにか関係が・・・・・・・・・ん?
「・・・・・・気づきましたね。Eクラスはあなたと同じ大罪者の紋章を持つ者たちの事。貴方と同様・・・禁忌を侵し神の怒りを買いその身に呪印として紋章を刻まれた子供達を集めたのがEクラス」
禁忌・・・・・・それは神が侵してはならないと定めた禁書目録に記された魔法。禁忌を侵したものは忌み嫌われ誰も近づこうとしなくなる。禁忌を侵したものに与えられる紋章はそばにいる人間の魔力を少しずつ吸い上げてしまうから。
俺も禁忌を侵した身だ。
背中に黒い羽の紋章がある。
禁忌を侵したのに後悔は無いし今のこのままの状態で俺は構わないと思っている。
「貴方が何の禁忌を侵したのか私も存じ上げませんがEクラス。このクラスならあなたの居場所もあるかもしれません」
婆さんは最後にそう言った。
お礼を述べアルナと共に学園長室を出る。婆さんが最後に言った言葉、居場所があるかもしれない・・・・・・か。その言葉はイクスの心にほんの少しだけ響いた。
♢ ♢ ♢ ♢ ♢ ♢
アルナに連れられ校舎から少し離れた学生寮に案内された。学生寮は当然ながら男子寮と女子寮に別れており外装は見たらすぐわかる通り和室であった。
自分の部屋に案内され自分の部屋の魔法陣を記録してもらった。これが無いと自分の部屋に入ることは出来ない。ちなみに魔法陣は手に描き消えても効果は永続される優れ物である。
「・・・・・・見事に部屋も和室だな。嫌いじゃないけど」
「そうなんだ」
部屋も和室だった。
ちなみにここは俺の部屋。所々にダンボール箱があるのは今来たばかりでまだ一度も触れてないからだ。明日やろうと思っている。
「それで・・・何でアルナが俺の部屋にいるんだ?」
「イクス君夜ご飯食べてないしお腹空いてるでしょ?食堂まで一緒に行こう」
「・・・・・・分かった」
確かにお腹は空いていたのでイクスはアルナに着いていく。財布がポケットに入っているかの確認も済んでいる。
その後の流れは普通だった。
イクスはラーメンを食べアルナは牛丼と親子丼、定食と約三十品程の料理を食べていた。アルナは大食いなのだろう。それに食うのも早い。俺と同時に食い終わっていたからな。
その後は露天風呂(もちろん男湯と女湯に別れている)にも入り今は自分の部屋で布団を引いてその上で寝そべっていた。時刻は十一時。寝る時間にはちょうどいい。あれ?そう言えば何時登校か聞いてなかったな。つーか学校着いたらまずどこに行くんだ?
まぁ、いいや。
今は流されるままに眠るだけ。
そう思ったイクスは静かに目を閉じた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる