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1章:旅人として
困っている人を見かけたら? ☆17☆
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「わらわが勝手にこの家に鍵をつけても、文句はいわれるかのぅ?」
「文句はまぁ、たぶんいわれるだろうけど」
「絶対につけなきゃだめかしら……?」
「これからも悪夢を見たいのか?」
シュエが眉根を寄せる。芻狗をベッドの下に置いた犯人は、どう考えても村の中の誰かだ。
「それはいやだけど、村八分にされるのもね」
「小さな村だからね」
どうやら村で珍しいことをすることがいや、ということらしい。
「ならば、まずは村長に掛け合うことにしよう。村の長が鍵をつけたら、村人の意識も変わるじゃろ。朝食、美味かったぞ、ありがとう。リーズ、いくぞ」
「はい、シュエ」
「え、ちょっと……待っ……」
シュエが箸を置き、善は急げとばかりに男性たちの家から去る。
それを引きとめようとした男性が手を伸ばしたが、シュエもリーズも後ろを振り返ることなく、玄関の扉を閉めた。
そして今度は、村長の家に向かう。
ジロジロとこちらを見る不躾な視線を感じながらも、村長の家までしっかりとした足取りで歩いた。
時折、村人と視線が合い、そらされる前ににっこりと微笑んで手をひらひらと振ってやると、村人たちは驚いたように目を丸くしていた。
「シュエ、楽しんでいませんか?」
「矢のように突き刺さる視線なんて、滅多に味わえるものじゃないからのぅ」
くつくつと喉奥で笑いながら、改めて村の中を見渡す。
山で囲まれた小さな村だ。行商人くらいしか訪れることはないだろう。
だからこそ、余所からきた者はすぐにわかる。
「……視えるか、リーズ?」
「漂ってますねぇ」
リーズの言葉に、シュエは神妙な表情を浮かべて小さく首を縦に動かす。
「……ま、これはこの村の人々の問題じゃからな。とりあえず、鍵をつけてしまえばよかろう」
「そのほかは手を出さない、と?」
「まだわからん」
肩をすくめるシュエに、リーズが眉を下げる。どうするつもりなのか考えているのか、彼女はどんやりと辺りに漂う鬼火を眺めていた。
「こんな朝っぱらから、元気な鬼火よな」
「……シュエ、いろいろツッコミを入れたいところがあるのですが」
「丁重に断ろう」
彼とそんな話をしていると、あっという間に村長の家についた。玄関を掃除していた若い女性がシュエたちに気付き、首を傾げる。
「あら、戻ってきたの?」
「うむ。村長に話があるのじゃが、おるか?」
「少々お待ちください」
若い女性は村長を呼びに家の中に入り、それから間もなくして戻ってきた。そして、シュエたちを中へ招く。
彼女の後ろをついていき、村長のもとへ。
村長はシュエたちを見ると、軽く目元を細め「どうされた?」と声をかけてきた。
「文句はまぁ、たぶんいわれるだろうけど」
「絶対につけなきゃだめかしら……?」
「これからも悪夢を見たいのか?」
シュエが眉根を寄せる。芻狗をベッドの下に置いた犯人は、どう考えても村の中の誰かだ。
「それはいやだけど、村八分にされるのもね」
「小さな村だからね」
どうやら村で珍しいことをすることがいや、ということらしい。
「ならば、まずは村長に掛け合うことにしよう。村の長が鍵をつけたら、村人の意識も変わるじゃろ。朝食、美味かったぞ、ありがとう。リーズ、いくぞ」
「はい、シュエ」
「え、ちょっと……待っ……」
シュエが箸を置き、善は急げとばかりに男性たちの家から去る。
それを引きとめようとした男性が手を伸ばしたが、シュエもリーズも後ろを振り返ることなく、玄関の扉を閉めた。
そして今度は、村長の家に向かう。
ジロジロとこちらを見る不躾な視線を感じながらも、村長の家までしっかりとした足取りで歩いた。
時折、村人と視線が合い、そらされる前ににっこりと微笑んで手をひらひらと振ってやると、村人たちは驚いたように目を丸くしていた。
「シュエ、楽しんでいませんか?」
「矢のように突き刺さる視線なんて、滅多に味わえるものじゃないからのぅ」
くつくつと喉奥で笑いながら、改めて村の中を見渡す。
山で囲まれた小さな村だ。行商人くらいしか訪れることはないだろう。
だからこそ、余所からきた者はすぐにわかる。
「……視えるか、リーズ?」
「漂ってますねぇ」
リーズの言葉に、シュエは神妙な表情を浮かべて小さく首を縦に動かす。
「……ま、これはこの村の人々の問題じゃからな。とりあえず、鍵をつけてしまえばよかろう」
「そのほかは手を出さない、と?」
「まだわからん」
肩をすくめるシュエに、リーズが眉を下げる。どうするつもりなのか考えているのか、彼女はどんやりと辺りに漂う鬼火を眺めていた。
「こんな朝っぱらから、元気な鬼火よな」
「……シュエ、いろいろツッコミを入れたいところがあるのですが」
「丁重に断ろう」
彼とそんな話をしていると、あっという間に村長の家についた。玄関を掃除していた若い女性がシュエたちに気付き、首を傾げる。
「あら、戻ってきたの?」
「うむ。村長に話があるのじゃが、おるか?」
「少々お待ちください」
若い女性は村長を呼びに家の中に入り、それから間もなくして戻ってきた。そして、シュエたちを中へ招く。
彼女の後ろをついていき、村長のもとへ。
村長はシュエたちを見ると、軽く目元を細め「どうされた?」と声をかけてきた。
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