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本編

第3話 お洋服を探しましょう③

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第3話  お洋服を探しましょう③

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さっそく、ルクシ君に  
お洋服を買いに行く事を
伝えた。

ルクシ「えっ?ほんと お洋服かってくれるの」

話を聞いたルクシ君は
嬉しそうな表情をしたが、

ルクシ「……あっ……でも……」 

しょぼんとした悲しそうな表情になった。
一体、どうしたんだろう?

「ルクシ君?」

ルクシ「……お金は…おねえちゃんが払うの?」

そういう事か!それで悲しそうな表情を
していたのね…

なんて優しい子なの!
こんな私の事を心配してくれて…
でもその点は大丈夫!

「大丈夫よ ルクシ君!
お金は領主様が払ってくれるって
だから心配いらないよ」

安心させる為、
にっこりと満面な笑顔を
ルクシ君に向けた。

ルクシ「……////……そっ…そうなんだ!
なら良かった!」

「ふふっ じゃあ、ルクシ君 さっそくだけど
お洋服買いに出かける準備をしよっか」

ルクシ「う…うん!」

頬を桜色に染めて はにかむ、
可愛らしい美少年…

なんだか、こっちまで
幸せをおそ分けした感じで
嬉しくなる。

良かったねルクシ君、
これで私のお手製の不恰好な服から
卒業だよ!

「服が売ってる場所は
【モジュール街】になるから…
ルクシ君はこれに着替えてね」

ルクシ「……この服は?」

「領主様と奥様が出かける際は、
この服に着てだって……
私の作った服はあまりにも不恰好だから
それを着て行ったら ダジュナール家は
面潰れだって…」

…自分で言うのもなんだけど、
結構心にグサっとくる…よ
この言葉…

ルクシ「 この服を着たら
おねえちゃんが作った服は
どおなるの…?」

「そうね…捨てるのは勿体無いから
…拭き布…小物として再利用かな」

ルクシ「…じゃあ!このまま僕が
持つ! おねえちゃんに渡さない」

「えっ…でも…ルクシ君が持ってても…」

ルクシ「…だって…この服…
おねえちゃんから貰った初めての物だもん
…嬉しくて……ダメかな…」

てっきり私の作った服、
嫌がっているかと思ってた

不恰好な服の裾をキュッと手で掴み、
取られまいと潤んだ瞳で私を見つめる

そんなに…気に入ってくれていたなんて…

「ルクシ君……
ありがとう、そう言ってくれると
頑張って作った甲斐が…
いいよ!持ってて」

ルクシ「やった…おねえちゃん…」

「ん?」

ルクシ「ありがとう…大好き!」

「……!ふふっ私もルクシ君が大好きよ

さあて、ルクシ君  準備が整ったら
モジュール街へ行きましょうか」

ルクシ「………うん!」



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「ルクシ君ー!準備出来た?」

ルクシ「…準備できたよ」 

ガチャ!!(ドアを開ける音)


ドアが開くと、
貴族の服装に身をこなした
ルクシ君が現れた。

あまりにもキラキラしすぎて
……どこかの貴族の坊ちゃんみたいだ

「うんうん…とっても似合ってるよ
じゃあ!モジュール街へ行こうか!」

ルクシ「…うん!」

ルクシ君は
私が差し出した手を掴み取り、

ルクシ「おねえちゃんとのお出かけ
楽しみ…」


私にふっと笑みを向けた。

…なんだか…
笑顔が大人びているような…

なんて…気のせいだよね


今はルクシ君の服探しに集中しなくちゃ!







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