8 / 17
1章 誕生
8話 暴走
しおりを挟む
なんで、なんで…なんで!
「なんで…なんで当たらないの!」
私が撃った銃弾は、あの怪人に当たるギリギリのところで銃弾よりも小さい黒い水晶の盾によって阻まれる。
「当たってよ…当たれよお!」
いくら撃っても当たる気配がない。
鎧の怪人は黒い水晶で椅子を作り、頬杖をついてこちらを見ていた。
『もう、いいよ。』
怪人がそう言うと、私の足が冷たくなっていく。
スーツを着ているけど、下半身の感覚が全くない。
黒い水晶が私の動きを封じていた。
「なに、この水晶…冷たい…!」
『むやみに触らないでよ?他の部分まで凍りついてしまって、俺が痛めつける部分が減るなんて味気ないからさ。』
これ黒い水晶じゃなくて、氷!?
だめ、全く動けない!
でも…
「まだ、手は動く…!」
…!
トリガーが引けない、凍りついてる!
『無理だよ、銃身全部凍らせたから。それはもう使えない。』
「はあ、はあ…」
…仮面の奥では嘲った表情をしているのだろうか。
「ふざけるな…怪物がああ!この氷!くそっ!くそおおお!!」
『アッハハ、無理だってば。叫んで氷がどうにかなるわけないでしょ?』
怪人は頬杖をやめ、腕を組んだ。右手の人差し指が一定のリズムを刻んでいる。
『ほんっと変わんないね、イオちゃん。昔からそうだ。自分にとっての理不尽にぶつかるとすぐ喚くぅ。』
「黙れ!そう、呼ぶな!」
私は銃を投げた。
ガキっ
その一撃は黒い氷の盾に阻まれることなく、怪人の頭に当たった。
『ハハハ…そうか、それが君のぉ…「答え」か…イオちゃん。』
「おい、東雲!」
「勝手にどこ行ってたの!」
「東雲さん…足が…」
「みんな…!」
『…』
「みんな、村主は…」
「あいつは今、身動きが取れない状態だ。」
「ごめん、みんな。あの怪人に…私は一撃も与えることができなかった…」
「きた…」
「え、」
「バズーカのチャージが溜まったッ!」
ガチャっと音を立てて王城さんがレーザーバズーカを構えてトリガーを引いた。
「今度こそ…消えろ化け物ぉぉっ!!」
大きなエネルギー弾はあいつに向かって飛んで行く。
気のせいだろうか
その時に見た鎧の兜から一筋の涙がこぼれたように見えた。
そして鎧の怪人は次の瞬間、大声で笑った。
笑った。
あの涙はきっと気のせいだろう。
♢♢♢
(ハハハ…!)
(わかったよ、わかった。)
(君が出した「答え」、俺はそれに応えるよ)
『ふん!』
黒い氷の盾であのバズーカのエネルギー弾を防いだ。
「防いだ!?」
「そ…んな……」
まだだ…このエネルギーも…
『凍りつけ!』
黒き氷がレーザーバズーカによって放たれたエネルギー弾を包み込む。
やがて、氷はより大きな塊となり、それを俺が砕いた。
すると、氷の礫があいつらへと降り注ぐ。
「ぐあああああ!」
「くっ…!」
「きゃあああ!」
他の3人がイオちゃんを庇おうと必死に抵抗するけど…無理でしょ。
さて、部外者はさっさとくたばってもらおっかな。
俺は椅子から降りて地に手をついた。
そして…
『切り裂け…!』
黒い氷は地を走り、やがて3人の前で剣となり、それぞれを切り裂いた。
「ぐううああああああ!」
「がはっ…!」
「きゃああああああああ!」
ああ、最っ高!!
その叫び声もっと聞かせてくれぇ!
この力、この快感!
もう、ハハハ…!
まるで…麻薬だ…!
『アハハハハ!んニィ…ハハハハハ…!ハハ、ハ。』
ドクン
『ハ、ぐ、ギががが、、あああ…』
苦しイ…
ドクン…!
アレ…?
『グ、が、ぎガ…ああばああああ!、?』
ドクン!
『バ、、、バ…ばぎゃああああああああああああ、あああああああああああ!!!!!!!!』
『………!!!』
ジュワゥウウ…コポコポ…
『んに…にゃは、にゃはははは!!!!』
力が…溢れる…
流動する溶岩のように熱く俺の体の中で暴れまわっている…!
これはなんだ…この抑えられない力はぁッ!
どれだけ抑えようとしても、さらに強い力に染められる!
ああ、そうか!
力は抑えるものではない!
力は解放してこその力なのか!
真価を発揮することこそに…
『意味があるッ!!!』
♢♢♢
ガキキキキキキキキキキキキ
彼の鎧の身体から黒氷が四方八方へと走る。
やがてあたりは銀世界とは程遠い、世界の終わりを思わせる黒く凍てついた世界が広がった。
『んニィひひひ…』
彼を止めようとした5人の戦士も氷ついてしまった。
『もっと、もっと…この世界が俺の力でいっぱい染まりますように…!』
パキィン
『なに…』
音のした方を振り向いた。
彼の作った黒い氷壁はいとも簡単に砕かれた。
「やはりか…」
そこに立っていたのは、灰色のスーツを着たエルフのような女だった。
「なんで…なんで当たらないの!」
私が撃った銃弾は、あの怪人に当たるギリギリのところで銃弾よりも小さい黒い水晶の盾によって阻まれる。
「当たってよ…当たれよお!」
いくら撃っても当たる気配がない。
鎧の怪人は黒い水晶で椅子を作り、頬杖をついてこちらを見ていた。
『もう、いいよ。』
怪人がそう言うと、私の足が冷たくなっていく。
スーツを着ているけど、下半身の感覚が全くない。
黒い水晶が私の動きを封じていた。
「なに、この水晶…冷たい…!」
『むやみに触らないでよ?他の部分まで凍りついてしまって、俺が痛めつける部分が減るなんて味気ないからさ。』
これ黒い水晶じゃなくて、氷!?
だめ、全く動けない!
でも…
「まだ、手は動く…!」
…!
トリガーが引けない、凍りついてる!
『無理だよ、銃身全部凍らせたから。それはもう使えない。』
「はあ、はあ…」
…仮面の奥では嘲った表情をしているのだろうか。
「ふざけるな…怪物がああ!この氷!くそっ!くそおおお!!」
『アッハハ、無理だってば。叫んで氷がどうにかなるわけないでしょ?』
怪人は頬杖をやめ、腕を組んだ。右手の人差し指が一定のリズムを刻んでいる。
『ほんっと変わんないね、イオちゃん。昔からそうだ。自分にとっての理不尽にぶつかるとすぐ喚くぅ。』
「黙れ!そう、呼ぶな!」
私は銃を投げた。
ガキっ
その一撃は黒い氷の盾に阻まれることなく、怪人の頭に当たった。
『ハハハ…そうか、それが君のぉ…「答え」か…イオちゃん。』
「おい、東雲!」
「勝手にどこ行ってたの!」
「東雲さん…足が…」
「みんな…!」
『…』
「みんな、村主は…」
「あいつは今、身動きが取れない状態だ。」
「ごめん、みんな。あの怪人に…私は一撃も与えることができなかった…」
「きた…」
「え、」
「バズーカのチャージが溜まったッ!」
ガチャっと音を立てて王城さんがレーザーバズーカを構えてトリガーを引いた。
「今度こそ…消えろ化け物ぉぉっ!!」
大きなエネルギー弾はあいつに向かって飛んで行く。
気のせいだろうか
その時に見た鎧の兜から一筋の涙がこぼれたように見えた。
そして鎧の怪人は次の瞬間、大声で笑った。
笑った。
あの涙はきっと気のせいだろう。
♢♢♢
(ハハハ…!)
(わかったよ、わかった。)
(君が出した「答え」、俺はそれに応えるよ)
『ふん!』
黒い氷の盾であのバズーカのエネルギー弾を防いだ。
「防いだ!?」
「そ…んな……」
まだだ…このエネルギーも…
『凍りつけ!』
黒き氷がレーザーバズーカによって放たれたエネルギー弾を包み込む。
やがて、氷はより大きな塊となり、それを俺が砕いた。
すると、氷の礫があいつらへと降り注ぐ。
「ぐあああああ!」
「くっ…!」
「きゃあああ!」
他の3人がイオちゃんを庇おうと必死に抵抗するけど…無理でしょ。
さて、部外者はさっさとくたばってもらおっかな。
俺は椅子から降りて地に手をついた。
そして…
『切り裂け…!』
黒い氷は地を走り、やがて3人の前で剣となり、それぞれを切り裂いた。
「ぐううああああああ!」
「がはっ…!」
「きゃああああああああ!」
ああ、最っ高!!
その叫び声もっと聞かせてくれぇ!
この力、この快感!
もう、ハハハ…!
まるで…麻薬だ…!
『アハハハハ!んニィ…ハハハハハ…!ハハ、ハ。』
ドクン
『ハ、ぐ、ギががが、、あああ…』
苦しイ…
ドクン…!
アレ…?
『グ、が、ぎガ…ああばああああ!、?』
ドクン!
『バ、、、バ…ばぎゃああああああああああああ、あああああああああああ!!!!!!!!』
『………!!!』
ジュワゥウウ…コポコポ…
『んに…にゃは、にゃはははは!!!!』
力が…溢れる…
流動する溶岩のように熱く俺の体の中で暴れまわっている…!
これはなんだ…この抑えられない力はぁッ!
どれだけ抑えようとしても、さらに強い力に染められる!
ああ、そうか!
力は抑えるものではない!
力は解放してこその力なのか!
真価を発揮することこそに…
『意味があるッ!!!』
♢♢♢
ガキキキキキキキキキキキキ
彼の鎧の身体から黒氷が四方八方へと走る。
やがてあたりは銀世界とは程遠い、世界の終わりを思わせる黒く凍てついた世界が広がった。
『んニィひひひ…』
彼を止めようとした5人の戦士も氷ついてしまった。
『もっと、もっと…この世界が俺の力でいっぱい染まりますように…!』
パキィン
『なに…』
音のした方を振り向いた。
彼の作った黒い氷壁はいとも簡単に砕かれた。
「やはりか…」
そこに立っていたのは、灰色のスーツを着たエルフのような女だった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ
鮭とば
ファンタジー
剣があって、魔法があって、けれども機械はない世界。妖魔族、俗に言う魔族と人間族の、原因は最早誰にもわからない、終わらない小競り合いに、いつからあらわれたのかは皆わからないが、一旦の終止符をねじ込んだ聖女様と、それを守る5人の英雄様。
それが約50年前。
聖女様はそれから2回代替わりをし、数年前に3回目の代替わりをしたばかりで、英雄様は数え切れないぐらい替わってる。
英雄の座は常に5つで、基本的にどこから英雄を選ぶかは決まってる。
俺は、なんとしても、聖女様のすぐ隣に居たい。
でも…英雄は5人もいらないな。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる