エリートオメガ受佐美の秘密

TERRA

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エリートオメガ受佐美の出張

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「……すいませーん。」

攻田が凍えた声で声をかける。
ホテルのロビー、フロントの女性が申し訳なさそうに首を横に振った。

「本日は修学旅行の団体様で、全館貸し切りとなっておりまして……」
「……そうッスか……」

ガラス扉を押し、冷たい夜風がまた二人を襲う。
攻田は首をすくめ、肩を抱くようにしてため息をついた。

「はぁ……五件目も空振りでしたね……」

雪は勢いを増し、もう街全体が白く塗り込められている。
受佐美は黙って肩を揺らしながら歩いている。
顔色が悪い。

「先輩、大丈夫ですか?」

攻田が心配そうにのぞき込むと、受佐美は唇を震わせながら短く答えた。

「……とっ、とりあえず……暖かいところ、入ろう……」
「っすね……!」


二人はようやく見つけたカフェに飛び込み、温かい空気に思わず息を吐いた。

「はぁ……。」
受佐美はホットコーヒーを受け取り、両手でカップを包むようにして体を温める。
その肩はまだかすかに震えている。

攻田は隣で観光パンフレットを手に取り、スマホを片手に何やら画面を見ていた。
目が真剣だ。

「……?」
不思議そうに受佐美が一瞥するが、攻田はすぐに立ち上がり、店の外に出て電話をかけ始めた。

「はいっ、あっ、そうですか、ありがとうございます!じゃあ、二名で予約できますか?はいっ、わっかりましたー!」

少しして戻ってきた攻田は、ニカッと笑って手を広げた。
「先輩っ、宿、見つかりましたよ!」

「……えっ?」
「温泉旅館っす!ちょっとタクシーで移動になりますけど……タクシー呼んどくんで、コーヒー飲み終わったら行きましょっか。」

受佐美は一瞬驚いた顔をしたが、やがて深く息をついて、少しだけ微笑んだ。

「……あぁ。」
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