OUTSIDER

日常編:ソーマ✕イスズ/ビッチなお兄さんと年下男

燃えるゴミの日

朝の静けさを破るように、玄関へと続くドアが開く。

蒼馬は学校のカバンを肩にかけ、靴を履こうと廊下に出た。
しかしその時。
「……なんだこれ。」

目の前には、ゴミ袋の中から首だけを出している五十鈴がいた。
「捨てないで、蒼馬ぁ！」

五十鈴はわざとらしく泣きながら、袋の中でぴょんぴょんと跳ねる。

「……五十鈴ちゃん、またやってんの？」

蒼馬は呆れたように眉をひそめつつも、口元には微かな笑みが浮かんでいた。
「どいてよ、五十鈴ちゃん。遅刻しちゃうじゃん。」
「だって蒼馬が学校行っちゃうと暇なんだもん！」

袋の中でゴロゴロと動き回り、子供のように甘えた声を出す五十鈴。

蒼馬は小さくため息をつき、五十鈴を袋ごと抱き上げる。
「じゃあ今日は学校休もうかな。」

耳元で甘く囁くと、五十鈴の顔がぱっと明るくなる。
「ほんと！？ やったー！」

蒼馬は苦笑しながら、五十鈴を袋から引っ張り出す。
「でもその代わり、ちゃんと俺の相手しろよ。」
「もちろん！ 今日は俺が蒼馬を構ってあげる！」

ベッドに横になりながら、五十鈴は蒼馬にべったりとくっついている。
「ねぇ、蒼馬ってさ、俺がこうやって甘えるの嫌じゃない？」
「嫌だったら、こんなに長く一緒にいないって。」

蒼馬は五十鈴の頭を軽くポンと叩き、微笑む。
「五十鈴ちゃんが甘えん坊になるの、定期的なもんだしな。」
「じゃあ、これからもよろしくね！」

五十鈴は満足げに笑い、そっと蒼馬の肩に頭を乗せる。

静かな朝。 
外では小鳥の声が聞こえる中、ふたりの穏やかな時間がそっと流れていく。