kaidan ~怪談話~

ゆずたこぽんず

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kaidan ~おはなし~

砂利の音

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真夜中、ある少女が目を覚ますと―…

だぁれもいないはずの庭から。

…―じゃりっじゃりっと砂利を踏む音がする。

毎日、毎日。

決まって、寝る時間になると。

…―じゃりっ。じゃりっ。じゃり。

砂利を踏む音が、すぐそばで聞こえて来る。

時計の秒針が、カチッ。カチッ。と鳴り響いて、それと並ぶように…

じゃりっ、じゃりっ、じゃり。

音はどんどん近づいて来る―…。

ある夜。
少女はふと気になって、自分がいつも寝ている、2段ベットのすぐ脇の窓を開け、外を覗いてみた―…。

…―誰もいない。

目を凝らしてみても、誰も…真下にある砂利の上を歩いていないのだ。

…―それでも、砂利の音は響き渡っている。

翌朝、家の回りをぐるりと一周回って、砂利道を探してみた。

「あれ…?」

おかしいな、砂利なんてどこにも見当たらない。

自分が昨日覗いた、2階の窓の真下以外は―…。


…―じゃりっじゃりっ。

砂利の音は、その日の夜も、毎日のように続いていた―…。

―おしまい―
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