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#006 お祝い続々
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瓶に入れて持ち帰った湯は、ホエノワ学園都市に建設された王立研究所に持って行き、エンドファンと師匠に渡した。
これで、薬か美容品が創れないかと。
多少の鑑定能力を持つ師匠は即座に「ほう、ほう!これは面白いのおッ」と興味津々。
きっと有効活用してくれるだろう。
「足りなくなったら言って。すぐ追加するから」
一度行ったところは転移で行けるからな。
そしたらエンドファンがおずおずと500cc位の瓶を出してきた。
中の液体は淡いシトリン色の透明な液体と、透明感のあるチョコレート色の液体を出してきた。
「まだ試作品なので、ちょっと試してみて、ご意見をください」
わお!
米酢と醤油じゃないの?
栓を開けて匂いを嗅いだら米酢はツンときた。
マクミランは「うわっ」と言って鼻を覆って顔を背けた。
確かにビネガーよりキツいもんな。
「サケの方はまだ時間が掛かりそうです。もう暫くお待ちください」
「うん。頼むね。楽しみにしてる」
良い感じだ。
新鮮なお魚を肴に熱燗を差しつ差されつ…コレにまた一歩近づいてきた。
そんなこんなで気づくと収穫祭まであと10日ほどになっていた。
また王城に呼ばれて転移する。
上空に飛竜が何頭か飛んでいた。
ここラグンフリズ王国は、飛竜を積極的に、経済活動でも軍事でも使役する方向で、訓練や試乗を進めている。
竜騎士を育てるに当たり、ガヌ公国からの指導係を頼み、時折マクミランも呼び出されたりしている。
今回もちょっと声をかけられて、俺とは別行動になった。
俺は国王陛下と共に謁見の間に通されて、生誕祭に先駆けて到着している、各国のお祝いの品を受け取る。
生誕祭当日は、贈り物の目録を読み上げるらしい。
それぞれの国の一流品を次々と贈られて、もう…何というか…。ホントに心苦しい。
嬉しいよりも先にドーモスミマセンという気持ちだ。
30半ばおじさんの誕生日ごときを祝うために、これほど高価なものを次々と。
それぞれ見る度に、読み上げられる品目を聞く度に、ビビる。
「○○国特産の××、大陸一の名工誰々が丹精込めて創り上げた逸品にございます」
…とかが次々と運ばれてくるんだよ。
俺、そんなん貰えるような立派なこと、何もしてないよ~~(滝汗)
けど、常に嫣然と微笑んで「○○国のご厚意に感謝します。国王陛下並びに関わった全ての方々にヤスティナ・テマ神のご加護がありますように」と笑みながら胸に手を当て、その掌を差し伸べる。
魔法でキラキラする治癒の光を出してご使者に降り注ぐ…みたいなパフォーマンスをしてみせる。
そうすると随分喜んでくれる。
せめてもそのくらいしないと申し訳無いわ。
一応旅の疲れも取れるはず。
最後の使者が姿を見せたとき、俺は目を瞠った。
そこには、煌めく長い銀髪を右肩寄りに束ねた、長身の美丈夫がお伴の文官と騎士を従えて、表情が確認出来る距離まで進み出る。そして跪いた。
「コモ王国宰相、グレイモス・エグニシェタ公爵、神子様並びにラグンフリズ王国国王陛下にご挨拶申し上げます」
相変わらずよく通る、美声で名乗る。
「コモ王国王家並びに国民一同になりかわりまして、此度の神子様ご生誕の儀、心よりお慶び申し上げます」
そして、お伴の文官が贈り物の目録を読み上げる。
金細工だの見事な刺繍のローブだのに混じって、俺の心を擽った一文があった。
「ディアナ号を筆頭とした、運搬用飛竜5体を…」
ディアナ!あの銀色の綺麗な飛竜!月の女神!
まじか!!
その夜は訪れた使者の皆さんをもてなす晩餐会が催された。
食後の歓談タイムは、食後酒を楽しむ者、お好みのお茶を嗜む者、果実水を注文する者が入り乱れて、それぞれ語り合いたい者同士が固まって談笑していた。
俺は一応、各テーブルにお礼を言って回った。
「そういうのは私たちがやりますから神子様はよろしいのです」
エルンスト様にはそう言われた。
言ってしまえば、一番偉い人は王族でもない使者の方と、晩餐後の歓談タイムまで座を共にする事はしないらしい。
でもさ、俺のためにわざわざ他国から一番良い品々を持ってきてくれたわけでしょ?
ご飯終わったら他の人に丸投げっていうのもさー。
それに、王族とか高位貴族ならばこの世界のそういうしきたりに則るべきなんだろうけど、俺日本人だもの。
テーブル回って皆さんのグラスにビール注いで回りたいところを、そこをグッと堪えて挨拶だけにするから。ね。ということで。
ひと通りテーブルを回りきってご挨拶が終わったら、マクミランを伴いサロンを辞去した。
廊下を歩いていたら背後から声をかけられた。
振り返る前から、その色気のある美声で誰だか分かっている。
「お久しぶりですグレイモス。此度はありがとうございました」
長身の彼を見上げるつもりで背を伸ばして微笑んだのに、彼はすぐに膝を着いて目線が下がった。
いや、膝を着いたどころか、床に手を着きほぼ這いつくばった。ビックリして固まると、彼の真っ直ぐな銀色の髪が床に滑り落ちて、そのまま顔が俺の足元に。
爪先に口づけられた。
「グレイモス、そのようなこと。どうぞ、お立ちなさい」
手を差し伸べて立ち上がるのを促すと、その手を取って手の甲にも口づけられた。
俺の背後に居るマクミランが一瞬息を止めた気配を感じた。
「お目にかかれて幸せです。相変わらずお美しい」
眩しいものを見るように目を細められた。
本気かコイツ…という心の呟きを押し殺して神子様スマイルを貼り付ける。
「ありがとう。あなたこそ、前にも増して麗しくもご立派になられて」
容姿を褒められたらお礼を言って相手も褒めるのがマナーらしいよ。
日本人的には「いえいえ、もう歳なのでお恥ずかしいです」とか言いたくなるけど、それはNGらしい。
これで、薬か美容品が創れないかと。
多少の鑑定能力を持つ師匠は即座に「ほう、ほう!これは面白いのおッ」と興味津々。
きっと有効活用してくれるだろう。
「足りなくなったら言って。すぐ追加するから」
一度行ったところは転移で行けるからな。
そしたらエンドファンがおずおずと500cc位の瓶を出してきた。
中の液体は淡いシトリン色の透明な液体と、透明感のあるチョコレート色の液体を出してきた。
「まだ試作品なので、ちょっと試してみて、ご意見をください」
わお!
米酢と醤油じゃないの?
栓を開けて匂いを嗅いだら米酢はツンときた。
マクミランは「うわっ」と言って鼻を覆って顔を背けた。
確かにビネガーよりキツいもんな。
「サケの方はまだ時間が掛かりそうです。もう暫くお待ちください」
「うん。頼むね。楽しみにしてる」
良い感じだ。
新鮮なお魚を肴に熱燗を差しつ差されつ…コレにまた一歩近づいてきた。
そんなこんなで気づくと収穫祭まであと10日ほどになっていた。
また王城に呼ばれて転移する。
上空に飛竜が何頭か飛んでいた。
ここラグンフリズ王国は、飛竜を積極的に、経済活動でも軍事でも使役する方向で、訓練や試乗を進めている。
竜騎士を育てるに当たり、ガヌ公国からの指導係を頼み、時折マクミランも呼び出されたりしている。
今回もちょっと声をかけられて、俺とは別行動になった。
俺は国王陛下と共に謁見の間に通されて、生誕祭に先駆けて到着している、各国のお祝いの品を受け取る。
生誕祭当日は、贈り物の目録を読み上げるらしい。
それぞれの国の一流品を次々と贈られて、もう…何というか…。ホントに心苦しい。
嬉しいよりも先にドーモスミマセンという気持ちだ。
30半ばおじさんの誕生日ごときを祝うために、これほど高価なものを次々と。
それぞれ見る度に、読み上げられる品目を聞く度に、ビビる。
「○○国特産の××、大陸一の名工誰々が丹精込めて創り上げた逸品にございます」
…とかが次々と運ばれてくるんだよ。
俺、そんなん貰えるような立派なこと、何もしてないよ~~(滝汗)
けど、常に嫣然と微笑んで「○○国のご厚意に感謝します。国王陛下並びに関わった全ての方々にヤスティナ・テマ神のご加護がありますように」と笑みながら胸に手を当て、その掌を差し伸べる。
魔法でキラキラする治癒の光を出してご使者に降り注ぐ…みたいなパフォーマンスをしてみせる。
そうすると随分喜んでくれる。
せめてもそのくらいしないと申し訳無いわ。
一応旅の疲れも取れるはず。
最後の使者が姿を見せたとき、俺は目を瞠った。
そこには、煌めく長い銀髪を右肩寄りに束ねた、長身の美丈夫がお伴の文官と騎士を従えて、表情が確認出来る距離まで進み出る。そして跪いた。
「コモ王国宰相、グレイモス・エグニシェタ公爵、神子様並びにラグンフリズ王国国王陛下にご挨拶申し上げます」
相変わらずよく通る、美声で名乗る。
「コモ王国王家並びに国民一同になりかわりまして、此度の神子様ご生誕の儀、心よりお慶び申し上げます」
そして、お伴の文官が贈り物の目録を読み上げる。
金細工だの見事な刺繍のローブだのに混じって、俺の心を擽った一文があった。
「ディアナ号を筆頭とした、運搬用飛竜5体を…」
ディアナ!あの銀色の綺麗な飛竜!月の女神!
まじか!!
その夜は訪れた使者の皆さんをもてなす晩餐会が催された。
食後の歓談タイムは、食後酒を楽しむ者、お好みのお茶を嗜む者、果実水を注文する者が入り乱れて、それぞれ語り合いたい者同士が固まって談笑していた。
俺は一応、各テーブルにお礼を言って回った。
「そういうのは私たちがやりますから神子様はよろしいのです」
エルンスト様にはそう言われた。
言ってしまえば、一番偉い人は王族でもない使者の方と、晩餐後の歓談タイムまで座を共にする事はしないらしい。
でもさ、俺のためにわざわざ他国から一番良い品々を持ってきてくれたわけでしょ?
ご飯終わったら他の人に丸投げっていうのもさー。
それに、王族とか高位貴族ならばこの世界のそういうしきたりに則るべきなんだろうけど、俺日本人だもの。
テーブル回って皆さんのグラスにビール注いで回りたいところを、そこをグッと堪えて挨拶だけにするから。ね。ということで。
ひと通りテーブルを回りきってご挨拶が終わったら、マクミランを伴いサロンを辞去した。
廊下を歩いていたら背後から声をかけられた。
振り返る前から、その色気のある美声で誰だか分かっている。
「お久しぶりですグレイモス。此度はありがとうございました」
長身の彼を見上げるつもりで背を伸ばして微笑んだのに、彼はすぐに膝を着いて目線が下がった。
いや、膝を着いたどころか、床に手を着きほぼ這いつくばった。ビックリして固まると、彼の真っ直ぐな銀色の髪が床に滑り落ちて、そのまま顔が俺の足元に。
爪先に口づけられた。
「グレイモス、そのようなこと。どうぞ、お立ちなさい」
手を差し伸べて立ち上がるのを促すと、その手を取って手の甲にも口づけられた。
俺の背後に居るマクミランが一瞬息を止めた気配を感じた。
「お目にかかれて幸せです。相変わらずお美しい」
眩しいものを見るように目を細められた。
本気かコイツ…という心の呟きを押し殺して神子様スマイルを貼り付ける。
「ありがとう。あなたこそ、前にも増して麗しくもご立派になられて」
容姿を褒められたらお礼を言って相手も褒めるのがマナーらしいよ。
日本人的には「いえいえ、もう歳なのでお恥ずかしいです」とか言いたくなるけど、それはNGらしい。
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