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・地下室調教編(Day7~)

一日目 2-2

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「ッ!」
 青年はびくっと身体を震わせた。
 焦らされていたその肉体には、与えられた直接的な刺激は、毒だった。
「なっ! うう……くっ」
 使用人は、青年の爆発寸前にまで追い込まれた前に触れると、そのまま幹を擦り上げた。
 しびれたような強烈な刺激に襲われて、青年は激しく身体をびくつかせた。頭のなかが真っ白になる。
 使用人の指が先端の敏感な場所へと届いた。とたん、陥落は早かった。
 待ちくたびれた袋がびくんとせり上がると、そのまま尿道をものすごい勢いで、それがのぼりつめていった。
「~~っ!」
 青年は激しい到達に、身を縮こませ、そのまま果てた。
 発射された欲望が、とろりと青年の腹に飛び散る。
 身体ごと持っていかれてしまいそうなくらい、強烈な頂点に、青年は茫然とした。今まで味わわされたなかでも、かなり――。
 外に出したはずなのに、まだ解放される前の感覚があちこちに残っている。強すぎて、眩暈さえ覚え始めた。ゆっくりと青年を包みこんでいた世界が揺れ始め、ゆっくりと元の位置へと収縮していく。
 力が抜けて、ぼんやりとしている、青年に、使用人は、桶の中に浸してあったそれを取り出した。
 だが、まだ青年は気付いていない。
 長い間、じらされた分、到達が深かった。そのまま、眠りこけてしまいそうなくらい、力が抜けた四肢にさえ、まだ気持ちいいが残っている。
 だから、使用人の責めが次のステージに移行しようとしているのに、彼は気付かなかった。彼が初めてそのことに意識がいったのは、使用人が桶の中から取り出したそれを青年の前にそっとあてがった時だった。
 果てたあとの過敏な前茎にそっと手をそえられただけでも、それが激しい刺激となって、青年の体内をかけぬけていった。半分たちあがった状態の、先端にそれがおしあてられて、青年は悲鳴をあげた。
 冷たかった。
 だが、ひんやりとした瞬間は、ほんのすこしだけ。己の体温で、それは温められて、ゆっくりと温度は馴染んでいく。
「あー、や、やだ」
 青年は全力で首を振った。
 使用人がしようとしていることにようやく気がついたのだ。
「もう、許してくれ。それだけは、やめて」
 懇願しても、藤滝に忠誠を誓う使用人相手には通用しないとわかっていても、青年は、乞う。
 使用人が手にしていたのは、たっぷりと湿り気を帯びた白いガーゼだったのだ。
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