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・地下室調教編(Day7~)

一日目 4-1

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 それを知らない青年ではなかった。
 むしろ、何度も、この男には、嫌だと拒絶した行為を強要してきて、暴れる身体ごと、押し付けられ、しめられてきた。
 そのせいかもしれない。
 ただ他人と、藤滝がまざりあっている行為を見ているだけなのに、男の下にされ、そのままいいように揺さぶられて泣き叫ぶ使用人にまるで自分がなってしまっているかのような錯覚と――陶酔。
 ずくんと腰の奥が、熱を帯び始めて、もう体力など残っていないはずなのに、後ろがうづいてたまらなくなる。
 少しでも、楽になろうと、青年はふとももとふとももを擦り合わせようとしたが、じゃらりという金属音をたてるのみだった。
 ぱたぱたと、貞操帯の隙間から、液体が零れ落ちていく。前で達することが出来ない使用人の垂らした先走り液だった。床に水たまりができるくらいに、それがあふれだしてきて、藤滝にゆさぶられるたびに、しずくがちらばっていく。
「うう……あ、ああ、ああっ!」
 激しく痙攣しながら、使用人が叫んだ。そこに藤滝が深くくさびを打ち込んだ。途端に、がくっと弾けるように使用人の身体が弾んだ。そのまま、彼は力が抜けるかのように、床に崩れ落ちた。
 彼が倒れるのにしたがって、結合部から男のものが抜き出された。
「はやくしろ」
 まだ達していない藤滝が、使用人を見下ろして低く言った。
 苦しそうに、よろめきながら手をついた使用人の髪を藤滝が掴んで、彼を引き上げた。
「も、申し訳ございません……」
 はくはくと肩で息をしながら、使用人は謝る。いや、これは許しを乞うているのだ。
「申し訳、ございません……お許しください」
 藤滝は無言だった。
 慌てて、使用人は、交尾をねだるように腰を高くあげるも、藤滝が挿入したとたん、叫び声をあげて、身を崩してしまう。
 彼が本当に許しを乞いたいのは、前の拘束具をといてほしいというものだろう。だが、使用人は、壊れた機械のように、主人に自分の不始末をわびつづけている。
「はやくしろと言ったはずだが」
 藤滝の声音には感情が入っていなかった。
「ごめんなさい……どうか、どうか……うっ」
 藤滝が靴を履いたまま、床に伸びている彼の尻を踏み付けた。「ぎゃん」と叫んで、使用人は身もだえる。
「何度も言っているのがわからないのか? さっさとしろ」
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