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・地下室調教編(Day7~)

二日目 5-5

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「……っ!」
 油断していた。喉奥まで、侵入を許したそれが、どくどくと脈打っている。それは、青年の口内の壁を擦りつぶすかのように、ようしゃなく出入りを始める。
「……ふ、う、ん……」
 苦しい。
 呼吸がままならないほど、それは大きく容量を増していた。顎がはずれそうになるまで、大きく開けなければ、それを受け入れることができない。
 そればかりか、まだ大きくなるらしい。
「う……ん……」
 苦しくて、何度も涙がこぼれおちていく。酸欠にでもなってきているのだろうか。青年の意識がだんだんと白ばんでいく。
「こらえろ」
 藤滝が、小さくうめいた。
 とたんに、大きく腰が打ち付けられて、奥へとそれが押して入ってくる。何度か強引な抽送をしていたそれは、奥へとつきはいり、どっと、大きく弾んたかと思うと、中に熱い液体が注がれていた。
「……ぅっ!!」
 精を放つと、男は腰を引いた。どろりと、液体にまみれた欲望が、唇を擦り上げて外へと出て行く。
 途端に、息が吸いたくて、また中に吐きだされたそれを外に吐きだしたくて、青年は口を開いた。
 どろどろと、唾液と男の放ったものが腹を汚した。
「……っ」
 藤滝は用をたすと、急にしゃがみこんで、青年の足元に触れた。がりゃりと金属音がしたかと思うと、急に足が軽くなった。
「な……っ」
 青年は、思わずびくりと肩を震わせた。
 あの藤滝が、自分の拘束を解いているのだ。彼の手にしている小型の鍵が、片足の金具の鍵穴に差し込まれた。そして、それが音を立てた。
「これで、両足だ」
 自由になった足から、疲労の波が襲って来た。これでは立てない。
「腕も……ほら」
 右手、左手。金具が外れて青くあざになった手首が、現れた。
 それでも、青年はぐったりと床に崩れる。
「腰をだせ」
 なのに、この男は最後までこの男だった。ぐったりとして指一本も動かせない青年をむりやり叩いて、尻をあげさせると、自分は透明のビニール手袋をして、その指に解除薬を垂らした。
「く、口、じゃないのか……?」
 戸惑う青年に、男は笑った。
「こっちだって、だろう? ものほしそうにしているぶん、こちらのほうがだいぶタチが悪いな」
 藤滝の嘲笑が響きわたった。
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