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・地下室調教編(Day7~)

二日目 夜 3

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「……よそう。こんなことを考えるのは」
 毎回毎回の脱走の失敗で、こんな目にあっているのだ。
 だが、このまま、あの男に、はいそうですと首を縦にふることはできない。自分は自分なのだから。
「……っ!」
 ちりっと胸のひりつきが、先ほどより強くなった。
 本当に、どうにかしてしまったのかもしれない。
 青年は、おそるおそる、指先を自分のひりつくその部分に触れた。
「ひ……ッ!!」
 ふっと触れた瞬間、青年は思わず指を離した。
 そこは、大きくはれ上がったかのようにたちあがったまま、静まる気配を見せなかった。
「なんだ、これっ……」
 ただのうずきではない。これは――思考しなくても、答えはすぐに見えている。
「あいつ……、、くそ!」
 ここをなぶっているときの、藤滝の様子が、頭のなかに浮かんだ。
 されている最中はそれどころではなかったから気が付かなかったが、あきらかに、普段とは違っていた。あの、ビニール手袋のことだ。
 あんなものをわざわざ持ってきたということは、それが必要だったのに違いない。
 それにこんなに簡単に束縛を解いたというのにも、やはりあの男のことだ。何かを仕掛けていたのに違いない。彼の行動ひとつひとつにそれなり・・・・のものが隠されていたというべきか。
「あいつ……、また、盛りやがった……!!」
 まだ小さなうずきだけだが、徐々にそれは大きくなってきている。胸をなでるときにも、あの手袋をしていた。手袋をしてから解除薬の液体をそこにたらして――。
「くそ……解除薬じゃ、なかったのかよ……」
 じわじわとそこがかゆくなってくる。かきむしりたい気持ちでいるが、そんなことをしたら自分で自分の首をしめることになる。
「くそ……」
 触りたい気持ちを静めようとするが、胸のうずきは余計に強くなってくる。
「なんで、こんな……っ!」
 確かに解除薬としての機能もあったのだろう。それを後ろからあの男の節の強い指で、塗り込まれてからしばらくして、あれだけ興奮させられていたものが、すーっと抜けていった。
 だが、それ以外にもあの液体には何かが入っていたのに違いない。でなければ、このかゆみを覚える感覚は一体なんだ?
 胸の尖りが、ピンと張って、刺激を待つように震えている。たえきれなくなって、そっと先端を指の腹で触った。
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