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「本当に門倉さん家って何にもありませんよね」
門倉史明の根城である安アパートに乗り込んできた松宮侑汰は、彼の部屋じゅうあたり一面に散らばる物を物色しながらつまらなさそうに呟いた。
「それはどういう意味だ。こんなに散らかっているのに」
「それを自覚しているんだったらご自身でなんとかしてくださいって話ですよ」
松宮は床の上に伸びていた門倉の履き捨てた下着を発見してそれをつまみ上げた。ぷらんぷらんと手指に吊るされたそれを揺らしていると、ダッシュで駆け寄ってきた門倉に下着は奪われる。
「とにかく触るな! 特にパンツは!」
「あーあ、前にも片付けを手伝いに来ましたけれど、放っておくとすぐこんなんに戻ってしまいますねぇ」
部屋の様子を見渡して遥々とした表情になる松宮に門倉は何も言い返せない。
「し、しかたないだろ!!」
門倉は頬を少し赤らめながら叫んだ。彼自身だってできることなら物がきちんと整理された美しい空間に住みたい。しかし、部屋はその気持ちとは裏腹に住めば住むほど散らかっていくのだ。
「でも、良かったですね、門倉さん」
くるりと門倉のほうを向いた松宮に門倉はどきりと胸を弾ませた。彼の微笑みは毒だ。可憐な花こそ要注意。その美しさには毒が含まれている。
「な、何がだよ……」
「俺はたとえ彼氏の部屋が汚部屋でも構いません。やることはひとつっすから」
「やりません」
門倉の即答に松宮がふふっと唇を緩ませた。その仕草の色気が刺さったように門倉の身体が重くなる。
「そんなことを言いながら結局、俺を犯すくせに。奥まで」
「ばああああ! 言うなって!」
「ふふ、そんな焦らないで。じっくりその気にさせてみせますって」
そう言いながら立ったままの門倉の目の前にしゃがんだ松宮は、目の前のホックに歯を立てた。
「お、おまっ」
門倉が制止させようとする前に、口で門倉のズボンのホックを下ろしあらわになった下着の布を熱い舌で舐めあげる。
「わ、ばか、お前……!」
「する気になりました?」
「やめろ、本当に無理」
「どうして?」
「どうしてもだ」
「このまま咥えちゃいますよ」
松宮が門倉の自身を下着の布の間から取り出して、先端にキスをする。ちゅっと水音を立てたそれに門倉の顔から血の気が引いた。
「無理だ、離せ」
「やーだ。門倉さんのここ、いただきます」
ぱくんと口を開けた松宮が門倉の雄茎を飲み込もうとしたとき、門倉が動いた。
門倉史明の根城である安アパートに乗り込んできた松宮侑汰は、彼の部屋じゅうあたり一面に散らばる物を物色しながらつまらなさそうに呟いた。
「それはどういう意味だ。こんなに散らかっているのに」
「それを自覚しているんだったらご自身でなんとかしてくださいって話ですよ」
松宮は床の上に伸びていた門倉の履き捨てた下着を発見してそれをつまみ上げた。ぷらんぷらんと手指に吊るされたそれを揺らしていると、ダッシュで駆け寄ってきた門倉に下着は奪われる。
「とにかく触るな! 特にパンツは!」
「あーあ、前にも片付けを手伝いに来ましたけれど、放っておくとすぐこんなんに戻ってしまいますねぇ」
部屋の様子を見渡して遥々とした表情になる松宮に門倉は何も言い返せない。
「し、しかたないだろ!!」
門倉は頬を少し赤らめながら叫んだ。彼自身だってできることなら物がきちんと整理された美しい空間に住みたい。しかし、部屋はその気持ちとは裏腹に住めば住むほど散らかっていくのだ。
「でも、良かったですね、門倉さん」
くるりと門倉のほうを向いた松宮に門倉はどきりと胸を弾ませた。彼の微笑みは毒だ。可憐な花こそ要注意。その美しさには毒が含まれている。
「な、何がだよ……」
「俺はたとえ彼氏の部屋が汚部屋でも構いません。やることはひとつっすから」
「やりません」
門倉の即答に松宮がふふっと唇を緩ませた。その仕草の色気が刺さったように門倉の身体が重くなる。
「そんなことを言いながら結局、俺を犯すくせに。奥まで」
「ばああああ! 言うなって!」
「ふふ、そんな焦らないで。じっくりその気にさせてみせますって」
そう言いながら立ったままの門倉の目の前にしゃがんだ松宮は、目の前のホックに歯を立てた。
「お、おまっ」
門倉が制止させようとする前に、口で門倉のズボンのホックを下ろしあらわになった下着の布を熱い舌で舐めあげる。
「わ、ばか、お前……!」
「する気になりました?」
「やめろ、本当に無理」
「どうして?」
「どうしてもだ」
「このまま咥えちゃいますよ」
松宮が門倉の自身を下着の布の間から取り出して、先端にキスをする。ちゅっと水音を立てたそれに門倉の顔から血の気が引いた。
「無理だ、離せ」
「やーだ。門倉さんのここ、いただきます」
ぱくんと口を開けた松宮が門倉の雄茎を飲み込もうとしたとき、門倉が動いた。
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