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力まかせに松宮の頭を掴み、強引に彼を引き剥がした。その動作に容赦はない。こんなに全力で嫌がられるなんて。松宮は、驚きのあまり硬直した。
「……え? 門倉さん?」
門倉は彼の呼びかけにも応じず、くるりと松宮に背を向ける。
「ちょっ、門倉さん!」
そのまま立ち去ろうとした門倉の足に松宮が抱きつこうとしたが、彼のほうが力は強い。振り払われてしまい、床の上に散乱する洗濯物の上に松宮はまろびころんだ。
「す、すまん。ちょっとトイレ」
「ええっ」
彼は早足で小さな浴室の隣のスペースに身を隠した。慌てて追いかける松宮。
「門倉さん、門倉さんっ!」
ドアの前で名前を呼ぶと内側から門倉の声が聞こえた。
「待てって」
次の瞬間、扉の内側から水音が聞こえだした。最初は小川のようにチョロチョロと流れていたそれは、出始めると水量を増し、空間の外で彼の息遣いに耳をそばだてる松宮の鼓膜を犯し始めた。
放尿だ。
突然、現れた松宮にトイレに行く機会を逃し、なゆとか我慢していたところ、松宮に先端を触れられ、我慢の限界に達したのだろう。
門倉という男はこんなにも物の散らかった部屋に住んでいるが、人には妙な気を使う男だ。その張っている気が緩む瞬間が松宮にはたまらない。そして何より、今、彼は板を一枚隔てた場所で放尿している。もっともプライベートかつ人に見られることのない場所で、もっともプライベートな行為をしているのだ。その行為の立てる音が聞こえる。それはむき出しの神経を逆なでされたように松宮の感覚に刺激を与えた。
「んんっ、あ、え……なんで」
松宮は勃起した。きついズボンの中で怒張は容量を増していく。穿ってくれと内壁が扇動を始め、全身が欲を求めて震えだす。
「く、ううぅ……」
松宮を掻き立てたのは、放尿の音だけではなかった。扉の隙間から微かにこぼれ落ちるように漏れてくる門倉の放つ尿の異臭が鼻孔をくすぐるのだった。
「あっ、んんっ」
我慢できなくなって松宮は乱暴に下半身を脱いだ。太腿のあたりまで下着ごと衣類をずり下げると、空気に触れた松宮の男根がぷりっと張りあがってくる。松宮はその茎をがっちりと握りしめると門倉を求めるようにトイレの扉に向かって、大きく足を開く。そのまま上下に幹を擦りあげると、快感が波のように松宮を襲った。
今、用を足している門倉の股間を想像して、松宮は自身の内側がぎゅーっと痺れるような感覚に陥る。性器から黄色い排出液を出している彼のことを想像しただけでイッてしまいそうだ。
「んんっ、ふ、んっ」
水音が止んだ。しばらくして便器が水を流す音に変わる。太腿が痙攣し、血液が沸騰するように熱く、幹を液体がよじ登っていく感覚に松宮は震えた。
「あ、だめ、今、あけちゃぁああ!!」
「出たぞ」という門倉の声とともに、門倉と松宮を隔てていたドアが開かれる。
見られてしまう。放尿する音に聞き耳を立ててひとりで盛っている自分のあられもない姿を。途端に羞恥というエッセンスが加わり、松宮は簡単に達した。
「……え? 門倉さん?」
門倉は彼の呼びかけにも応じず、くるりと松宮に背を向ける。
「ちょっ、門倉さん!」
そのまま立ち去ろうとした門倉の足に松宮が抱きつこうとしたが、彼のほうが力は強い。振り払われてしまい、床の上に散乱する洗濯物の上に松宮はまろびころんだ。
「す、すまん。ちょっとトイレ」
「ええっ」
彼は早足で小さな浴室の隣のスペースに身を隠した。慌てて追いかける松宮。
「門倉さん、門倉さんっ!」
ドアの前で名前を呼ぶと内側から門倉の声が聞こえた。
「待てって」
次の瞬間、扉の内側から水音が聞こえだした。最初は小川のようにチョロチョロと流れていたそれは、出始めると水量を増し、空間の外で彼の息遣いに耳をそばだてる松宮の鼓膜を犯し始めた。
放尿だ。
突然、現れた松宮にトイレに行く機会を逃し、なゆとか我慢していたところ、松宮に先端を触れられ、我慢の限界に達したのだろう。
門倉という男はこんなにも物の散らかった部屋に住んでいるが、人には妙な気を使う男だ。その張っている気が緩む瞬間が松宮にはたまらない。そして何より、今、彼は板を一枚隔てた場所で放尿している。もっともプライベートかつ人に見られることのない場所で、もっともプライベートな行為をしているのだ。その行為の立てる音が聞こえる。それはむき出しの神経を逆なでされたように松宮の感覚に刺激を与えた。
「んんっ、あ、え……なんで」
松宮は勃起した。きついズボンの中で怒張は容量を増していく。穿ってくれと内壁が扇動を始め、全身が欲を求めて震えだす。
「く、ううぅ……」
松宮を掻き立てたのは、放尿の音だけではなかった。扉の隙間から微かにこぼれ落ちるように漏れてくる門倉の放つ尿の異臭が鼻孔をくすぐるのだった。
「あっ、んんっ」
我慢できなくなって松宮は乱暴に下半身を脱いだ。太腿のあたりまで下着ごと衣類をずり下げると、空気に触れた松宮の男根がぷりっと張りあがってくる。松宮はその茎をがっちりと握りしめると門倉を求めるようにトイレの扉に向かって、大きく足を開く。そのまま上下に幹を擦りあげると、快感が波のように松宮を襲った。
今、用を足している門倉の股間を想像して、松宮は自身の内側がぎゅーっと痺れるような感覚に陥る。性器から黄色い排出液を出している彼のことを想像しただけでイッてしまいそうだ。
「んんっ、ふ、んっ」
水音が止んだ。しばらくして便器が水を流す音に変わる。太腿が痙攣し、血液が沸騰するように熱く、幹を液体がよじ登っていく感覚に松宮は震えた。
「あ、だめ、今、あけちゃぁああ!!」
「出たぞ」という門倉の声とともに、門倉と松宮を隔てていたドアが開かれる。
見られてしまう。放尿する音に聞き耳を立ててひとりで盛っている自分のあられもない姿を。途端に羞恥というエッセンスが加わり、松宮は簡単に達した。
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