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4章 SYUUI
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しおりを挟む結局、何をするにも中途半端な時間だったので、越川宅と…先だって繋がらなかった円道宅への再電話をしようとした所で少し考え込む。
電話の前に行木と井前、そして牧にメールを送信しておこうと考えた。
空振りの可能性の方が高いが、中学より前…小学生の頃の友達や幼馴染等も確認しておいた方が良いだろうと考える。
そんな幼い頃の事を調べても十中八九無駄に終わるのだが、無駄だと思い込む事も危険だ。
とりあえずそれはそれとして、明日はまた駅向こうに行ってみようと考える。
前回行ったときに、古くからある商店に聞き込みしてみるのもアリかと考えたので、それを実行してみようと考えたのだ。
今はまだ、僅かでも関係のありそうな人々の話しか聞いておらず、少々壁にぶち当たっているような感覚が拭えない。
少し範囲を広げても良いだろう。
だが、そうなると林田の写真があった方が良いかもしれない。
陽月は当然持っていないし、真に見せて貰ったのもアルバムで、持ち歩くのには適さない。
仲の良かった行木や井前なら、個人的に林田の写真を持っている可能性もあるだろう。メールついでに頼んでおく事にする。
送信を終えてから、円道宅に電話すると繋がった。
着信があった事にすぐ気づかず、返信が遅くなってしまった事をまず詫びる。
スマホ越しに円道の母親の恐縮するような声が聞こえてきた。
続けて用件を問うと、やはり日記が見つかったと言う話だった。
受け渡し等、細かい事を話し合って、明日の午前中に陽月が病院に受け取りに行く事に決まる。
折角だからと見舞いもお願いしてみたが、明日の午前中は回診他があって時間が取れそうにないと言われた。
その後、円道母の方から遠慮がちに『もしよければまた時間がある時に見舞ってやって欲しい』と言われる。
勿論そのつもりだったので快諾しておいた。
次いで越川宅に電話するが、此方は不在らしく、またも虚しく呼び出し音が鳴り続けるだけだった。
夜になって、起き出した真と共に夕食の準備をしていると、陽月のスマホが小さく音を奏でる。
手を止めて確認してみると、行木からのメールだった。
「ん~? メールかぁ?」
「えぇ。
ちょっと範囲を広げてみようかと思いまして、林田さんの中学以前の交友関係を知らないか、聞いてみたんですよ。
あと、駅向こうの古くからある商店にも、聞きに行ってみようかと」
「駅向こう?
ん~どうなんやろ……ほら、前に来たメール、教えてくれたやん?
林田さんの母ちゃんが、駅向こうには行かせたがらへんだって」
だが、そんな真を置き去りに、メールを確認した陽月は、突然出かける準備をし始めた。
味見用の小皿を手にしたままの真が、面食らっている。
「真さんも行きますか?」
「え?
何?
なんなん??」
「駅向こうに情報を拾いに行こうと思ったんですが、林田さんの写真がないので、行木さん達にお願いしてたんです。
そうしたら持って行くから駅の改札で待ち合わせようと…」
言いながら陽月はメールの文面を、真に見せる。
「あぁ、納得や。
納得やけど、なんで俺に聞いてくれへんのよ!?」
「え?」
「あんなぁ、俺、林田さんの事好きやった言うてたやろ?
そんなんさぁ……スナップ写真の1枚や2枚、一緒に撮ってもろた事くらいあるって…」
「…………ぁ~…」
灯台下暗しだ。
行木達に要らぬ手間を掛けさせてしまったかもしれない。
「ま~ええけどなぁ。
写真の方は兎も角、俺は中学以前の交友関係とか知らへんし。
よっしゃ、こっちはOKや」
鍋には蓋がされ、使っていた調理器具も綺麗に洗って片付けられている。
「ほんなら着替えて行こや」
「あ……えぇ…」
とんだ間抜けを晒してしまったようで、陽月は呆然としてしまっていた。
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