異世界転生したら女の子になってました。まぁ別に問題はありません。

ゆゆ

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ギルドでもめ事みたいです。

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「ここが冒険者ギルドかぁ…」

アリスの案内で冒険者ギルドにたどり着いた僕は目の前の大きい建物に圧巻されていた。

他の建物よりは分かりやすいとは思っていたけどまさかこんなにデカいとは…

「おい!ボーっとしてんじゃねぇ!後がつっかえてんだ!」

「すみません!」

後ろの人に怒られてしまったので謝ってそそくさと中へ入った。

「ようこそ!冒険者ギルドへ!」

中に入ると受付嬢のそんな声が聞こえてくる。

中は冒険者たちで溢れかえっていた。

「まずは…このスライムの魔石を監禁してもらわないと」

『カウンターはこの奥みたいですよ?』

「教えてくれてありがとう。アリス。」

『いえいえ。』

「じゃあ行くか…」

そういって僕は受付カウンターへと向かった。

「ありえねぇよ!!」

「そんなこと言われましても…」

アリスに教えて貰って受付カウンターまで行くと受付嬢と冒険者が揉めている場面に遭遇してしまった。

こういう時はスルーして別のところに行くのが一番なんだけど…

そこ以外の列はいっぱいになっていた。

きっとこの男の人の後ろに並んでいた人たちが並びなおしたのだろう。

早く済ませるためにはここに並ぶしかなさそうだ。

諦めて僕は揉めている列の後ろに並ぶ。

「なんで俺のランクがF止まりなんだよ!」

「そういう仕様ですので…私からはどうすることも…」

「どうにかするのが受付嬢の仕事だろ!?」

「あの」

耐えきれなくなった僕はつい口を挟んでしまった。

『いいんですか?口を挟むつもりはなかったんじゃ?』

「…そのつもりだったんだけどね。」

流石に後ろで知らないふりは無理があった。

他のところに並ぶのもなんか違う気がするし…

とりあえずこの問題を解決してみることにしたというわけだ。

「あ!?なんだよ!関係ない奴はすっこんでろよ!」

「みんなに迷惑が掛かってるんですけど…」

「うるせぇ!だいたいこいつが俺のランクを上げないのがわりぃんだよ!」

「そちらのかたは自分には無理だとおっしゃられていますが?」

「知らねぇよそんなこと!こいつが出来ねぇなら上の奴を呼べばいいだろ!?」

「今はギルドマスターは外出されてまして…」

「だそうですよ?」

「どうにかしろよ!」

「…くだらねぇ。」

「…てめぇ今なんつった?」

「だからくだらないといったんですよ。あなたの言動一つ一つが。」

「てめぇ…!調子乗ってんじゃねぇぞ!初心者の雑魚のくせに!」

そういって冒険者の男は殴り掛かってきた。

どうやら少し怒らせ過ぎたみたいだ。

この場はどうにかして

「ちょっとやらかしたかも…アリス。何か打開策はない?」

『スライムを倒した時にレベルアップで開放した新機能がありますよ?』

「よし。それを使おう。」

『ではこう叫んでください。《チェンジ!ワンダーランド》と』

「チェンジ!ワンダーランド!」

アリスに言われた通りにそう叫ぶと僕の体は光り初めて…

一瞬で姿が変わった。

不思議の国のアリスをモチーフとした衣装に変わっている。

ワンダーランドだけに…というところだろうか。

「これで変身完了…かな。」

「いくら服が変わろうが里で一番強いって言われてた俺に勝てるわけないだろ!」

「自信満々そうですが…負けフラグでは?」

「訳わかんねぇこと言ってんじゃねぇ!」

そういってもう一度殴り掛かってきた。

しかし僕はそれを兎のような跳躍で難なく避ける。

「なっ!」

「その程度ですか…。残念。では止めの一撃を…」

そういって冒険者の男に一撃を入れる寸前だった。

「そこまでだ!」

誰かの声がギルド全体に響き渡った。

声の主はそのままこちらへと歩いてくる。

「これはなにごとだ?」

「ギルドマスター!」

「そっちは最近登録した男と…あんたは見慣れない顔だな。…あと妙な恰好だ。」

「初めまして。僕はサチ。ここへは冒険者になりに来たんです。恰好は気にしないでください。」

「ああ…。俺はここのギルドマスターをやってるガバナっていうんだ。それで…サチよ。これはどういう状況だ?」

「そっちの冒険者さんが受付嬢さんにちょっかいを出してたんで迷惑だと言って止めようとしたら殴り掛かってきたので反撃したんです。」

「なるほどな…こいつの言ってることは正しいか?」

ギルドマスターはそういって周囲に問いかける。

冒険者の男は首を振っていたが他の冒険者や受付嬢は頷いた。

「お前のギルドカードを剥奪する!とっとと出て行くがいい!」

「く、くそっ!覚えてろよ!」

ギルドマスターにそう告げられた冒険者の男はそういってギルドから出て行った。

どうやらこれで一件落着という感じらしい。

「すまなかったな。こっちの問題に巻き込んじまって…」

「いえ。僕が勝手にやっただけなので。」

「まぁ…なんか困ったら俺に言ってくれよな!じゃあまたな!」

そういってギルドマスターはギルドの奥の方へ歩いていった。

僕も早く換金と冒険者登録をしてクエストに向かおう。

「アリス。変身を解除して」

『了解しました。』

そう言って変身を解除して元の姿に戻る。

何もないときはこっちの恰好の方がよさそうかな。

あんまり目立たないし。

「改めて冒険者登録がしたいんだけど…いいかな?」

「あ、はい!ではこちらの書類にご記入ください。」

そういって受付嬢は一枚の紙を渡してきた。

名前と…職業と…それと年齢を書く場所が設けられている。

名前は…サチ。

職業は…レイピア使い?それとも剣士?

変身して戦うから魔法少女という選択肢も…

とりあえず魔法少女って書いておこう。

いや…僕は男だから少女っていうのはおかしいか…?

うん。まぁ…気にしたら負けか。

最後の年齢は16歳っと。

「これでお願いします。」

そういって僕は受付嬢に紙を渡した。

「名前はサチさん。

職業は…魔法少女。

年齢は16ですね。

受理しました。」

『職業、魔法少女で通るんだ…』

「あはは…」

「これで冒険者登録は完了しました。良い冒険者ライフを。」

「ありがとう。」

そういって僕はギルドカードを受け取る。

こうして僕の異世界ライフが本格的に幕を開けるのだった









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