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番外編
その青色に触れたい(2/2) - レインズ視点(※眼球舐め注意)
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俺の眼前に迫る舌。目を逸らすことのできない事実が、何だか異様で恐ろしい。
瞼を閉じようにも、まぶたは上下ともに太くて温かな指で、ガッチリ押さえられていた。
ルスの黒い瞳は完全に据わっている。
俺の右眼をじっと見据えたまま、どこか影のある表情で、満足そうに口端に笑みを浮かべていた。
ルスが俺を支配しようとしている。その事実が、身体の奥に熱を生む。
視界を奪われ侵される恐怖に息が詰まる。
それでも自分が心のどこかでそれを望んでいるのだと気付いたのは、温かなルスの舌が触れた時だった。
「……っ」
思わずびくりと肩が揺れる。
けれど、ルスの手に固定された顔と瞼は微動だにしない。
最初に触れられたのは白眼の部分だった。若干の異物感はあれど、痛いと言うほどじゃない。むしろ、そっと、そうっと撫でられれば、くすぐったい気さえする。
視界を埋め尽くすのは、柔らかく蠢く男の舌だ。
「……ぅ……、……ぁ」
知らず、僅かに開いた唇から息が漏れる。
それは自分が思うよりもずっと甘い響きだった。
ルスは一度舌を引っ込めると、含み笑うように言う。
「痛くはなさそうだな」
どこか揶揄われているような響きに、顔が赤くなるのが止められない。
もう一度伸ばされた舌を、今度は何とか瞼を閉じようとせずに受け入れる事が出来た。
ルスは気付いただろうか。
褒めて欲しいと言う気はないが、それでも、それに似た気持ちが胸に湧く。
ひた。と眼球に添えられた舌先に僅かに力が入り、ルスの舌先が眼球と瞼の間に入り込んだ。
「ゃ……、ぁ……」
ぬるりとしつつも柔らかで弾力のある感触と、自分ですら知らない場所に入り込まれる恐怖に、悪寒と快感の混ざり合ったようなものが背筋を駆け上がる。
「ぅあ……っ、ぁ……ぁぁぁ……」
じわりと生理的な涙が滲んで、ルスが涙の向こうにぼんやりと滲む。
浮かんだ涙をぺろりと舐め取られて、初めての感触に思わず声が漏れる。
「ひ、ぁ」
あ、今……俺の眼、舐められ、た……?
思ったほどの激痛ではなかった。けれど確かな違和感。
一瞬だけ視界が開けて、そこを今度は温かなもので直接塞がれる。
自分の瞼でも、その外で目を塞がれるでもなく、直接眼球を塞がれて、五感のうちの視覚を、今確実にルスに奪われているのだと知る。
ルスは俺の目を傷付けないように、そっと優しく、けれどその全てを覆うように舌をゆっくりと這わせる。
「は……、あ……ぁ、ぁあぁ……、ぅぅ……」
ぬるりと柔らかな粘膜同士の擦れる感覚に、全身が粟立つ。
繰り返しゾクゾクと背を駆けるそれは、もうそのほどんどが快感だった。
口付けと違うのは、何も返す事が出来ない事だろうか。
ただされるがまま、どうしようもないままに、俺は半開きの口端から次々に声の混じる息を漏らした。
あ……、今、俺……、ルスに、全部……。
頭の芯がじんと痺れて、現実感が失われてゆく。
ルスに求められて、自由も視界も奪われて、それがどうしようもなく嬉しい。
昂る感情に、熱い涙が次々溢れる。
「ル、ス……、ぁ……ぁぁあ……」
ぴちゃ、と小さな水音を立てて、俺の目の上でルスの舌が跳ねる。
「レイ……、いい子だ……」
ずっと瞼を押さえていたルスの手が離れて、かわりに俺の頭を労わるように撫でる。
滲む視界の向こうでルスがうっとりと目を細めて、やたらと雄らしい色香を纏って、俺に笑ってくれた。
「ん……」
つられて笑えば、ポロポロと両眼から涙が一粒ずつ溢れた。
俺、ルスの期待に応えられたのか……?
ホッと緩んだ胸に、ルスがくれた言葉が、褒められた事実が後から広がってゆく。
嬉しくて思わず解けた口元に、ルスが優しく口付ける。
いつもより、塩味のキス。
それになんだか励まされた気がして、俺は小さく胸を張った。
「やっぱりお前は、どこに触れても感じるんだな」
言われて、俺は返事に困る。
「っ……!」
別に、感じてねーし。とか。痛かっただけだし。とか。
言ったところでどうしようもないよな……。
ルスにこんな隠し事、できるはずもない。
「……ルスが。……触る、から……」
結局、子どもみたいに拗ねた言い草になってしまった。
大人気なく唇を尖らせてそっぽを向いた俺の髪を、ルスはくすくす笑いながら撫でる。
「光栄だよ」
低く優しい声で囁かれて、一瞬で俺の内側が熱くなる。
……っ、なんでいっつもルスばっかそんなに余裕あるんだよっ。
まだ涙の滲む瞳で、悔しい気持ちをぶつけるようにルスの優しげに細められた小さな黒い瞳をじろりと睨めば、ルスは少しだけ目を見開く。
「鋭い眼差しも、また美しいな」
「――っっっ!!」
ベタ褒めかよ!!!
カーッと顔が熱くなる。
「……ルスはさ、なんか……、俺の顔、好き過ぎじゃねぇ?」
「ああ、お前は最高に美しい男だと思うよ」
さらりと、さも当然というように、ルスは答えた。
…………!?
揶揄うどころか、逆に俺が死にそうなんだが!?!?
真っ赤になって背を向けた俺を、ルスが俺の背中に覆い被さるように抱きすくめる。
「レイ……美しいお前を、今夜も抱かせてくれないか?」
耳元で低く誘われて、その声に滲む欲を感じる。
それだけで、俺の内はこれから与えられるその感触を甦らせて、喜びに震えてしまう。
それほどまでに、俺の心と身体はもうすっかりルスの色に染まっていた。
瞼を閉じようにも、まぶたは上下ともに太くて温かな指で、ガッチリ押さえられていた。
ルスの黒い瞳は完全に据わっている。
俺の右眼をじっと見据えたまま、どこか影のある表情で、満足そうに口端に笑みを浮かべていた。
ルスが俺を支配しようとしている。その事実が、身体の奥に熱を生む。
視界を奪われ侵される恐怖に息が詰まる。
それでも自分が心のどこかでそれを望んでいるのだと気付いたのは、温かなルスの舌が触れた時だった。
「……っ」
思わずびくりと肩が揺れる。
けれど、ルスの手に固定された顔と瞼は微動だにしない。
最初に触れられたのは白眼の部分だった。若干の異物感はあれど、痛いと言うほどじゃない。むしろ、そっと、そうっと撫でられれば、くすぐったい気さえする。
視界を埋め尽くすのは、柔らかく蠢く男の舌だ。
「……ぅ……、……ぁ」
知らず、僅かに開いた唇から息が漏れる。
それは自分が思うよりもずっと甘い響きだった。
ルスは一度舌を引っ込めると、含み笑うように言う。
「痛くはなさそうだな」
どこか揶揄われているような響きに、顔が赤くなるのが止められない。
もう一度伸ばされた舌を、今度は何とか瞼を閉じようとせずに受け入れる事が出来た。
ルスは気付いただろうか。
褒めて欲しいと言う気はないが、それでも、それに似た気持ちが胸に湧く。
ひた。と眼球に添えられた舌先に僅かに力が入り、ルスの舌先が眼球と瞼の間に入り込んだ。
「ゃ……、ぁ……」
ぬるりとしつつも柔らかで弾力のある感触と、自分ですら知らない場所に入り込まれる恐怖に、悪寒と快感の混ざり合ったようなものが背筋を駆け上がる。
「ぅあ……っ、ぁ……ぁぁぁ……」
じわりと生理的な涙が滲んで、ルスが涙の向こうにぼんやりと滲む。
浮かんだ涙をぺろりと舐め取られて、初めての感触に思わず声が漏れる。
「ひ、ぁ」
あ、今……俺の眼、舐められ、た……?
思ったほどの激痛ではなかった。けれど確かな違和感。
一瞬だけ視界が開けて、そこを今度は温かなもので直接塞がれる。
自分の瞼でも、その外で目を塞がれるでもなく、直接眼球を塞がれて、五感のうちの視覚を、今確実にルスに奪われているのだと知る。
ルスは俺の目を傷付けないように、そっと優しく、けれどその全てを覆うように舌をゆっくりと這わせる。
「は……、あ……ぁ、ぁあぁ……、ぅぅ……」
ぬるりと柔らかな粘膜同士の擦れる感覚に、全身が粟立つ。
繰り返しゾクゾクと背を駆けるそれは、もうそのほどんどが快感だった。
口付けと違うのは、何も返す事が出来ない事だろうか。
ただされるがまま、どうしようもないままに、俺は半開きの口端から次々に声の混じる息を漏らした。
あ……、今、俺……、ルスに、全部……。
頭の芯がじんと痺れて、現実感が失われてゆく。
ルスに求められて、自由も視界も奪われて、それがどうしようもなく嬉しい。
昂る感情に、熱い涙が次々溢れる。
「ル、ス……、ぁ……ぁぁあ……」
ぴちゃ、と小さな水音を立てて、俺の目の上でルスの舌が跳ねる。
「レイ……、いい子だ……」
ずっと瞼を押さえていたルスの手が離れて、かわりに俺の頭を労わるように撫でる。
滲む視界の向こうでルスがうっとりと目を細めて、やたらと雄らしい色香を纏って、俺に笑ってくれた。
「ん……」
つられて笑えば、ポロポロと両眼から涙が一粒ずつ溢れた。
俺、ルスの期待に応えられたのか……?
ホッと緩んだ胸に、ルスがくれた言葉が、褒められた事実が後から広がってゆく。
嬉しくて思わず解けた口元に、ルスが優しく口付ける。
いつもより、塩味のキス。
それになんだか励まされた気がして、俺は小さく胸を張った。
「やっぱりお前は、どこに触れても感じるんだな」
言われて、俺は返事に困る。
「っ……!」
別に、感じてねーし。とか。痛かっただけだし。とか。
言ったところでどうしようもないよな……。
ルスにこんな隠し事、できるはずもない。
「……ルスが。……触る、から……」
結局、子どもみたいに拗ねた言い草になってしまった。
大人気なく唇を尖らせてそっぽを向いた俺の髪を、ルスはくすくす笑いながら撫でる。
「光栄だよ」
低く優しい声で囁かれて、一瞬で俺の内側が熱くなる。
……っ、なんでいっつもルスばっかそんなに余裕あるんだよっ。
まだ涙の滲む瞳で、悔しい気持ちをぶつけるようにルスの優しげに細められた小さな黒い瞳をじろりと睨めば、ルスは少しだけ目を見開く。
「鋭い眼差しも、また美しいな」
「――っっっ!!」
ベタ褒めかよ!!!
カーッと顔が熱くなる。
「……ルスはさ、なんか……、俺の顔、好き過ぎじゃねぇ?」
「ああ、お前は最高に美しい男だと思うよ」
さらりと、さも当然というように、ルスは答えた。
…………!?
揶揄うどころか、逆に俺が死にそうなんだが!?!?
真っ赤になって背を向けた俺を、ルスが俺の背中に覆い被さるように抱きすくめる。
「レイ……美しいお前を、今夜も抱かせてくれないか?」
耳元で低く誘われて、その声に滲む欲を感じる。
それだけで、俺の内はこれから与えられるその感触を甦らせて、喜びに震えてしまう。
それほどまでに、俺の心と身体はもうすっかりルスの色に染まっていた。
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