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第1章 ウェリス王立学園編
19 武器屋でのやりとり
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僕たちは武器屋の別室に通されると、お店の女の子が数本の剣が置いてある棚を手で指した。
「ここに置いている剣は主にミスリルで作られたものになります。こちらなどはいかがでしょうか?」
そうして、僕に1本の剣を渡してくれた。
何この剣? めちゃくちゃ軽いんだけど? 魔力を流して見ると、ものすごく流しやすい! 何か魔力がほとんど減衰せずにそのままの形で流れてる感じだ。
『ミスリルか。良いものが置いてあるな』
ルシアが満足そうな笑顔を浮かべて感想を漏らす。
「はい。こちらはユレアード王国から輸入したものです。武器に魔力を流せるお客様はめったに来ませんから、そういった方だけにご案内しています」
「これはすごいよ! ものすごく使いやすい! これはおいくらですか?」
「そちらは500万ゴルドになります」
えっ? 500万ゴルド? それは無理だ。高過ぎる。
「……すみません。それは手持ちのお金を全部払っても無理です。残念ですが諦めます」
「そうですか。すごくいいものだと自信の品であったのですが」
そうだろうな。ものすごくいいものだとは僕でも分かるもの。
「差し支えなければですが、予算はおいくらだったのでしょうか?」
「その金額を聞いたあとでお伝えするのも気が引けますが、剣の予算というか手持ちが100万ゴルドです」
「そうだったのですね。その金額でお譲りするのは正直難しいです。……ですが念のため、店主である父と話して来ていいでしょうか?」
「えっ? それは構いませんけど」
「それでは少々失礼します」
そうして女の子はこの部屋から出ていった。
「剣ってものすごく高いんだね。僕はそういったことも全然知らなかったよ」
『あほう。ミスリル製だぞ? 500万が1,000万でも驚きはせぬ。人間種の中でもドワーフ族しか鍛えることが出来ない貴重な代物だからな。モノの価値やその背景を覚えるのも旅の醍醐味なのだ』
なるほど。ミスリルという金属のことや、ユレアード王国がドワーフ族の国だということは授業で習ったけど、ミスリルがドワーフ族しか鍛えられないというのは知らなかったな。ましてやミスリルで作ったものを自分が買うようなことは想像もしたことなかったよ。
ルシアと話していると、お店の女の子とスキンヘッドのいかついおじさんがやってきた。
「私がマクスウェル商会店主のマクスウェルと申します。娘から聞きましたが、ミスリルの剣を買いたいという話で間違いないですかな?」
「はい。そうですけど、お金が全然足りないので残念ですが諦めたところです」
「確かに500万のものを100万でお譲りするわけには行きません。多少の値引きは商人として心得ておりますが、今回はその限度を超えております」
「そうですよね。僕も手持ちの全財産が100万ゴルドですので、剣に全額を使うつもりもなかったですし、よかったら予算におさまる剣を見繕ってもらえませんか?」
「それはお安い御用でございます。最初に気に入られた剣があるとか? あちらもほんの少しミスリルが混ざっているもので、他の剣よりも魔力が流しやすくなっております」
そうなんだ。あの剣にもミスリルが混ざってたんだ。どおりで使いやすいと思ったよ。
「お父さん! 商品の説明はそのぐらいにしてよ! 早く本題に入りましょう!」
「そうだな、すまんすまん」
お店の女の子がじっと僕を見てる。
「レアンデル君。私が誰か分かってないの?」
「えっ?」
そういうと、女の子は三つ編みをほどき、メガネを外した。
「あれっ? ステラ?」
「そうよ! 何で気づかないのよ!」
そこにいたのはアーシェの親衛隊として名高いクラスメイトのステラだった。
「いやいや、いつもと髪型が違うし、メガネもかけてるし、まさか武器屋にステラがいるなんて思いもしないだろ!?」
「ふん。相手のことをきちんと見てないから、クラスメイトにさえ気づかないのよ。注意力が足りてないわね」
ぐう。言い返す言葉はございません……
「あなたが教室で旅に出るって挨拶をしたとき、これでアーシェス様に近寄る悪い虫が一人いなくなるって喜んだわ」
ステラならそうだろうね。
「でも……あなたの挨拶はよかったわよ。貴族も家柄も関係なく仲良くしたいってやつ。
私は商家の娘として学園に通ってるから、正直貴族には気を使うし、学園のルールどおりに身分関係なく接するなんてできない。
でも、あなたは違ったわ。貴族なのに私に対して普通に接してくるから、私も同じように話すことができた。
そして昨日アーシェス様からお話しがあったのよ。『あなたのお家は武器屋もやっていたわね。もしかしたらレンが旅の準備をしにくるかも知れない。そのときはグランベルム家が支払いをするからレンが欲しいものを渡してあげて』と。餞別の品だそうよ」
「アーシェがそんなことを?」
「そういうことでございます。うちの娘が公爵家のご令嬢からご依頼を承っております。どうぞ、そのミスリルの剣をお持ちください。そして軽いマントとのことですが、こちらも魔力を流せるものが良いのではないでしょうか? それでしたらこちらをお持ちください」
そういって一着のマントを受け取った。何これ? ほとんど重さを感じないんだけど!?
「そちらはミスリルを絹糸に混ぜて編んだ特別な品。旅のお供にふさわしい一品でございます」
ミスリルを混ぜて編んだマント!? それはすごい品だけどさ……
「いえ、剣だけでも餞別の品としては貰いすぎなのに、こんなマントを受け取ることはできません」
するとマクスウェルさんは僕の方をじっと見て、とてもきれいな佇まいで僕に話かけた。
「私のマクスウェル商会は武器や防具などに関しては王都一であると自負しております。公爵家のご令嬢様がお渡しされるのに恥じないものをご用意できなければ名がすたります。
それにこのことで公爵家に常識外の請求などいたしませぬ。グランベルム家のお役に立てること自体が商家の誉れであり、その実績が利益を生み出すものです。
ここでご遠慮される必要はなく、お気持ちを受け取られるべきかと愚考いたします」
「そうよ! アーシェス様のご厚意を無駄にするっていうの!? そんなこと私が許すわけないでしょうが!」
僕は少しだけ考えて2人に伝えた。
「マクスウェルさん、ステラ。本当にありがとう。剣とマントは慎んで受け取ります。
ステラ、旅から帰ったらアーシェには直接お礼を言うけど、今度学園であったらお礼を伝えておいてくれないかな、大事に使うからと」
「分かったわ。代わりに伝えといてあげる。でも分かってるわね! 代わりに伝えて置くだけなんだから、無事に帰って来なさいよね……」
「ああ。分かってるよ。それじゃ行って来るね、ステラ」
「はいはい、いってらっしゃいね」
いつも僕に怒っているステラが照れたように微笑んでる。
『欲しいものも手に入ったな。それでは出発するとしよう』
思いがけずとんでもなく貴重な物を手に入れた僕たちはお店から出るのであった。
「ここに置いている剣は主にミスリルで作られたものになります。こちらなどはいかがでしょうか?」
そうして、僕に1本の剣を渡してくれた。
何この剣? めちゃくちゃ軽いんだけど? 魔力を流して見ると、ものすごく流しやすい! 何か魔力がほとんど減衰せずにそのままの形で流れてる感じだ。
『ミスリルか。良いものが置いてあるな』
ルシアが満足そうな笑顔を浮かべて感想を漏らす。
「はい。こちらはユレアード王国から輸入したものです。武器に魔力を流せるお客様はめったに来ませんから、そういった方だけにご案内しています」
「これはすごいよ! ものすごく使いやすい! これはおいくらですか?」
「そちらは500万ゴルドになります」
えっ? 500万ゴルド? それは無理だ。高過ぎる。
「……すみません。それは手持ちのお金を全部払っても無理です。残念ですが諦めます」
「そうですか。すごくいいものだと自信の品であったのですが」
そうだろうな。ものすごくいいものだとは僕でも分かるもの。
「差し支えなければですが、予算はおいくらだったのでしょうか?」
「その金額を聞いたあとでお伝えするのも気が引けますが、剣の予算というか手持ちが100万ゴルドです」
「そうだったのですね。その金額でお譲りするのは正直難しいです。……ですが念のため、店主である父と話して来ていいでしょうか?」
「えっ? それは構いませんけど」
「それでは少々失礼します」
そうして女の子はこの部屋から出ていった。
「剣ってものすごく高いんだね。僕はそういったことも全然知らなかったよ」
『あほう。ミスリル製だぞ? 500万が1,000万でも驚きはせぬ。人間種の中でもドワーフ族しか鍛えることが出来ない貴重な代物だからな。モノの価値やその背景を覚えるのも旅の醍醐味なのだ』
なるほど。ミスリルという金属のことや、ユレアード王国がドワーフ族の国だということは授業で習ったけど、ミスリルがドワーフ族しか鍛えられないというのは知らなかったな。ましてやミスリルで作ったものを自分が買うようなことは想像もしたことなかったよ。
ルシアと話していると、お店の女の子とスキンヘッドのいかついおじさんがやってきた。
「私がマクスウェル商会店主のマクスウェルと申します。娘から聞きましたが、ミスリルの剣を買いたいという話で間違いないですかな?」
「はい。そうですけど、お金が全然足りないので残念ですが諦めたところです」
「確かに500万のものを100万でお譲りするわけには行きません。多少の値引きは商人として心得ておりますが、今回はその限度を超えております」
「そうですよね。僕も手持ちの全財産が100万ゴルドですので、剣に全額を使うつもりもなかったですし、よかったら予算におさまる剣を見繕ってもらえませんか?」
「それはお安い御用でございます。最初に気に入られた剣があるとか? あちらもほんの少しミスリルが混ざっているもので、他の剣よりも魔力が流しやすくなっております」
そうなんだ。あの剣にもミスリルが混ざってたんだ。どおりで使いやすいと思ったよ。
「お父さん! 商品の説明はそのぐらいにしてよ! 早く本題に入りましょう!」
「そうだな、すまんすまん」
お店の女の子がじっと僕を見てる。
「レアンデル君。私が誰か分かってないの?」
「えっ?」
そういうと、女の子は三つ編みをほどき、メガネを外した。
「あれっ? ステラ?」
「そうよ! 何で気づかないのよ!」
そこにいたのはアーシェの親衛隊として名高いクラスメイトのステラだった。
「いやいや、いつもと髪型が違うし、メガネもかけてるし、まさか武器屋にステラがいるなんて思いもしないだろ!?」
「ふん。相手のことをきちんと見てないから、クラスメイトにさえ気づかないのよ。注意力が足りてないわね」
ぐう。言い返す言葉はございません……
「あなたが教室で旅に出るって挨拶をしたとき、これでアーシェス様に近寄る悪い虫が一人いなくなるって喜んだわ」
ステラならそうだろうね。
「でも……あなたの挨拶はよかったわよ。貴族も家柄も関係なく仲良くしたいってやつ。
私は商家の娘として学園に通ってるから、正直貴族には気を使うし、学園のルールどおりに身分関係なく接するなんてできない。
でも、あなたは違ったわ。貴族なのに私に対して普通に接してくるから、私も同じように話すことができた。
そして昨日アーシェス様からお話しがあったのよ。『あなたのお家は武器屋もやっていたわね。もしかしたらレンが旅の準備をしにくるかも知れない。そのときはグランベルム家が支払いをするからレンが欲しいものを渡してあげて』と。餞別の品だそうよ」
「アーシェがそんなことを?」
「そういうことでございます。うちの娘が公爵家のご令嬢からご依頼を承っております。どうぞ、そのミスリルの剣をお持ちください。そして軽いマントとのことですが、こちらも魔力を流せるものが良いのではないでしょうか? それでしたらこちらをお持ちください」
そういって一着のマントを受け取った。何これ? ほとんど重さを感じないんだけど!?
「そちらはミスリルを絹糸に混ぜて編んだ特別な品。旅のお供にふさわしい一品でございます」
ミスリルを混ぜて編んだマント!? それはすごい品だけどさ……
「いえ、剣だけでも餞別の品としては貰いすぎなのに、こんなマントを受け取ることはできません」
するとマクスウェルさんは僕の方をじっと見て、とてもきれいな佇まいで僕に話かけた。
「私のマクスウェル商会は武器や防具などに関しては王都一であると自負しております。公爵家のご令嬢様がお渡しされるのに恥じないものをご用意できなければ名がすたります。
それにこのことで公爵家に常識外の請求などいたしませぬ。グランベルム家のお役に立てること自体が商家の誉れであり、その実績が利益を生み出すものです。
ここでご遠慮される必要はなく、お気持ちを受け取られるべきかと愚考いたします」
「そうよ! アーシェス様のご厚意を無駄にするっていうの!? そんなこと私が許すわけないでしょうが!」
僕は少しだけ考えて2人に伝えた。
「マクスウェルさん、ステラ。本当にありがとう。剣とマントは慎んで受け取ります。
ステラ、旅から帰ったらアーシェには直接お礼を言うけど、今度学園であったらお礼を伝えておいてくれないかな、大事に使うからと」
「分かったわ。代わりに伝えといてあげる。でも分かってるわね! 代わりに伝えて置くだけなんだから、無事に帰って来なさいよね……」
「ああ。分かってるよ。それじゃ行って来るね、ステラ」
「はいはい、いってらっしゃいね」
いつも僕に怒っているステラが照れたように微笑んでる。
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