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第6章 怨恨渦巻く陰謀編
96 犯人と対決
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怨恨の思いを叫び続け、息を切らし、女王を見つめるアマンダさん。
「勘違いしているのはそなたじゃ」
冷静な声で語りかける女王様。女王様の声って以前も思ったけど、人を惹きつける力があるんだよな。
「クリスタが慕われているのは魔力ではない。確かに魔力については妾を超える素質をもっておることに間違いはない。そこに期待をしておる国民もいるじゃろう。じゃがクリスタが慕われているのはクリスタが持つ優しさじゃ。
貴賤などにとらわれず誰とでも温かく接し、週末には病院や孤児院などを訪れ、治癒魔法を施したり、子どもたちと遊んだりしておる」
「そんなのは人気取りのために……」
「そなたにはそう見えるのじゃな。しかし、相手も馬鹿ではないぞ。人気取りのためにしておるかどうかぐらい、ずっと見ておれば分かるものじゃ。それに仮にそれで人気が得られるのであればそなたもやればよかったのではないかえ?」
「それは……」
「このような行動を取るほど時間と力を持て余しているのなら、偽善でもいいから人のためになることをせんか!」
女王様がアマンダさんを叱っている。本気で怒っているけど、アマンダさんへの優しさも感じるんだよな。
「――もういい。私の気持ちは誰にも分からない。しかし、よく私の呪術を見破ったな。この国で分かるものはいないと思ったのに。
……そうか。お前たちが邪魔をしたんだな?」
アマンダさんは僕とルシアの方を見て、恨んだ目つきで呟いた。
『ほう。次はこちらに憎悪を向けおるか。4対1の状況で中々の胆力だな。
いかにも。呪術を見抜いたのは我だ。しかし、不明なことがいくつか残っておるな。女王にベルスよ。捕らえるのは任せてもらってよいか?』
女王様と宰相様が顔を見合わせて、宰相様が答える。
「いえ、そこまでご迷惑をおかけする訳には行きません。我々で捕らえたいと思います。しかし何か理由があるのでしたらお聞きします」
ルシアが僕の方を見て答える。
『理由というほどのことではないが、折角の対人戦だ。人魚と戦えるまたとない機会ゆえ、レンに経験を積ませたいのだ』
あっ。僕が戦うんだね。そういえば心の準備をしとけって言ってたけど、これを想定してたってことね。
「ルシア様からそのように言われると、断る理由もありませんが……」
宰相様たちも了承するしかないみたいだね。
『よし、決まりだ。レンよ。アマンダを捕らえるのだ。殺してはいかんぞ。上手く捕まえよ』
いずれ人と戦うときがあるってことは覚悟してたし、殺られる前に殺るってことも覚悟はしてたけど、初めての対人戦が他国の王宮で女王の姪と戦うんだもんね。捕らえよという指示でホッとしたよ。
「子どものお前が私を捕らえるだと? ウェスタールから2名の来客が会ったことは聞いている。人族が人魚の私に勝てるはずがないだろう? 舐めるなよ!」
アマンダさんはそう叫ぶと魔力を集中する。すごい魔力量だ。さすが人魚だね。
「ウォーターランス!!」
5本の水の槍が僕を目がけて飛んでくる。速い! それに威力も強そうだ。
避けるか、防ぐか。一瞬で考えて僕は目の前に水の壁を出現させる。ウォーターウォールだ。もちろん無詠唱で。
「何だと!」
僕のウォーターウォールで5本の水の槍を全て漏れなく防ぐことができた。速くて威力もあるけど、あれぐらいなら問題ない。
「お、お前、ウェスタール王国のやつじゃないのか?」
戦闘中にアマンダさんが話しかけてくる。随分と悠長だな。まあ、答えてもいいか。
「そうだよ。ウェスタール王国から来たレンだ。なぜそんなことを聞くんだ?」
「ウェスタールから来たやつがなぜ水魔法を使ってる!」
「建物の中で火魔法を使うと何かを燃やしそうだからさ。水魔法なら濡れるぐらいで済むし」
「火魔法も水魔法も使えるというのか!」
「え? 使えるけど」
「馬鹿な。与えられた加護以外の魔法は例え使えたとしても、大した威力にはならない。だからウェスタール王国のやつなら火魔法が得意なのは当然として、私の槍を防ぐほどの水魔法を使える訳が無い。そうか……。お前、何かの理由でネイスエルからウェスタールに移り住んだのだな」
すごい方向に妄想が進んでるよ……。
「そんな訳ないでしょ。僕はアリウス家の長男のレアンデル=アリウス。ウェスタール生まれのウェスタール育ちだよ」
「そんなはずは……まさか、火魔法も水魔法も同じように使いこなせるとでもいうのか……」
属性魔法なら風魔法も使えるけど、教えてやる必要はない。
女王様と宰相様も驚いた顔をしてるから、複数の属性魔法を使えるのって改めて特別なことなんだよな。
「おしゃべりはこの辺で。とりあえず捕らえさせてもらうよ」
「ふざけるな! 人族に捕らえられる私では無い!」
人魚としてのプライドが高いんだろうな。確かに魔力量は僕より遥かに多そうだ。でも魔力量がそのまま強さを表してる訳じゃないからね。
それじゃ今度はこちらから攻めさせてもらうとしよう。
「勘違いしているのはそなたじゃ」
冷静な声で語りかける女王様。女王様の声って以前も思ったけど、人を惹きつける力があるんだよな。
「クリスタが慕われているのは魔力ではない。確かに魔力については妾を超える素質をもっておることに間違いはない。そこに期待をしておる国民もいるじゃろう。じゃがクリスタが慕われているのはクリスタが持つ優しさじゃ。
貴賤などにとらわれず誰とでも温かく接し、週末には病院や孤児院などを訪れ、治癒魔法を施したり、子どもたちと遊んだりしておる」
「そんなのは人気取りのために……」
「そなたにはそう見えるのじゃな。しかし、相手も馬鹿ではないぞ。人気取りのためにしておるかどうかぐらい、ずっと見ておれば分かるものじゃ。それに仮にそれで人気が得られるのであればそなたもやればよかったのではないかえ?」
「それは……」
「このような行動を取るほど時間と力を持て余しているのなら、偽善でもいいから人のためになることをせんか!」
女王様がアマンダさんを叱っている。本気で怒っているけど、アマンダさんへの優しさも感じるんだよな。
「――もういい。私の気持ちは誰にも分からない。しかし、よく私の呪術を見破ったな。この国で分かるものはいないと思ったのに。
……そうか。お前たちが邪魔をしたんだな?」
アマンダさんは僕とルシアの方を見て、恨んだ目つきで呟いた。
『ほう。次はこちらに憎悪を向けおるか。4対1の状況で中々の胆力だな。
いかにも。呪術を見抜いたのは我だ。しかし、不明なことがいくつか残っておるな。女王にベルスよ。捕らえるのは任せてもらってよいか?』
女王様と宰相様が顔を見合わせて、宰相様が答える。
「いえ、そこまでご迷惑をおかけする訳には行きません。我々で捕らえたいと思います。しかし何か理由があるのでしたらお聞きします」
ルシアが僕の方を見て答える。
『理由というほどのことではないが、折角の対人戦だ。人魚と戦えるまたとない機会ゆえ、レンに経験を積ませたいのだ』
あっ。僕が戦うんだね。そういえば心の準備をしとけって言ってたけど、これを想定してたってことね。
「ルシア様からそのように言われると、断る理由もありませんが……」
宰相様たちも了承するしかないみたいだね。
『よし、決まりだ。レンよ。アマンダを捕らえるのだ。殺してはいかんぞ。上手く捕まえよ』
いずれ人と戦うときがあるってことは覚悟してたし、殺られる前に殺るってことも覚悟はしてたけど、初めての対人戦が他国の王宮で女王の姪と戦うんだもんね。捕らえよという指示でホッとしたよ。
「子どものお前が私を捕らえるだと? ウェスタールから2名の来客が会ったことは聞いている。人族が人魚の私に勝てるはずがないだろう? 舐めるなよ!」
アマンダさんはそう叫ぶと魔力を集中する。すごい魔力量だ。さすが人魚だね。
「ウォーターランス!!」
5本の水の槍が僕を目がけて飛んでくる。速い! それに威力も強そうだ。
避けるか、防ぐか。一瞬で考えて僕は目の前に水の壁を出現させる。ウォーターウォールだ。もちろん無詠唱で。
「何だと!」
僕のウォーターウォールで5本の水の槍を全て漏れなく防ぐことができた。速くて威力もあるけど、あれぐらいなら問題ない。
「お、お前、ウェスタール王国のやつじゃないのか?」
戦闘中にアマンダさんが話しかけてくる。随分と悠長だな。まあ、答えてもいいか。
「そうだよ。ウェスタール王国から来たレンだ。なぜそんなことを聞くんだ?」
「ウェスタールから来たやつがなぜ水魔法を使ってる!」
「建物の中で火魔法を使うと何かを燃やしそうだからさ。水魔法なら濡れるぐらいで済むし」
「火魔法も水魔法も使えるというのか!」
「え? 使えるけど」
「馬鹿な。与えられた加護以外の魔法は例え使えたとしても、大した威力にはならない。だからウェスタール王国のやつなら火魔法が得意なのは当然として、私の槍を防ぐほどの水魔法を使える訳が無い。そうか……。お前、何かの理由でネイスエルからウェスタールに移り住んだのだな」
すごい方向に妄想が進んでるよ……。
「そんな訳ないでしょ。僕はアリウス家の長男のレアンデル=アリウス。ウェスタール生まれのウェスタール育ちだよ」
「そんなはずは……まさか、火魔法も水魔法も同じように使いこなせるとでもいうのか……」
属性魔法なら風魔法も使えるけど、教えてやる必要はない。
女王様と宰相様も驚いた顔をしてるから、複数の属性魔法を使えるのって改めて特別なことなんだよな。
「おしゃべりはこの辺で。とりあえず捕らえさせてもらうよ」
「ふざけるな! 人族に捕らえられる私では無い!」
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