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万騎士さん察する
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万騎士さんは扉を叩く。
慌てた彼の様子に魔女さんも答えて扉を開ける。
「すみません……何度も」
「……はぁ……今度は何用ですか」
魔女さんはため息しか出ない。
汗を垂らしながら焦っている万騎士さんを見ながら、仕方なく応答する。
「聞きたいことがあるんです。竜の王と、帝王について」
「ああ……あの人達ですか」
魔女さんが額に手をあてながら、ちょっと嫌そうな顔になる。
「実は王国を彼らが攻めてきたんです。……事情を知りませんか」
「事情? 元から攻めるという話はしていましたよ。第一王子でしたっけ、彼が来た時にも……あれ、ドラゴンさんは攻めるなんて言ってませんでしたっけ。……んー?」
魔女さんが首を傾げる。
万騎士さんは、いまいちピンと来ていない魔女さんに、一言付け加えて伝えた。
「なにか怒っているような、そんな感じでした。通告もなにもなく、こちらからの連絡すらも拒否するような有様でして……ん、あれは……?」
万騎士さんがふと紙切れを見つける。
何気ない紙切れだ。
普通なら無視してもおかしくはない。だが、こんな森の中にあるのは不思議なものだった。
なにか万騎士さんの勘のようなものが働いた。
「うーーーん……?」
魔女さんは腕を組んで考えこんでいる。
万騎士さんは紙を拾う。
そして……上に文字が書いてあることに気づく。
「これは……手紙か?」
万騎士さんが文字を目で追う。
内容は……公爵家の見るもひどいものだった。
「……これ……か……」
万騎士さんが顔を青くさせて、ただただ呟いた。万騎士さんも一周回って呆れしか覚えていない。
「うーん……なんだろう……?」
未だに考えている魔女さん。
万騎士さんは涙目になりながら、
「ソフィア様……また来ます」
今にも謝りたい気持ちを抑えて、万騎士さんが頭を下げる。
「? ……は、はい……?」
まだ得心のいかない様子だが、万騎士さんは説明している暇なんてなかった。
今はただ王のところへ報告に行く、それだけだった。
慌てた彼の様子に魔女さんも答えて扉を開ける。
「すみません……何度も」
「……はぁ……今度は何用ですか」
魔女さんはため息しか出ない。
汗を垂らしながら焦っている万騎士さんを見ながら、仕方なく応答する。
「聞きたいことがあるんです。竜の王と、帝王について」
「ああ……あの人達ですか」
魔女さんが額に手をあてながら、ちょっと嫌そうな顔になる。
「実は王国を彼らが攻めてきたんです。……事情を知りませんか」
「事情? 元から攻めるという話はしていましたよ。第一王子でしたっけ、彼が来た時にも……あれ、ドラゴンさんは攻めるなんて言ってませんでしたっけ。……んー?」
魔女さんが首を傾げる。
万騎士さんは、いまいちピンと来ていない魔女さんに、一言付け加えて伝えた。
「なにか怒っているような、そんな感じでした。通告もなにもなく、こちらからの連絡すらも拒否するような有様でして……ん、あれは……?」
万騎士さんがふと紙切れを見つける。
何気ない紙切れだ。
普通なら無視してもおかしくはない。だが、こんな森の中にあるのは不思議なものだった。
なにか万騎士さんの勘のようなものが働いた。
「うーーーん……?」
魔女さんは腕を組んで考えこんでいる。
万騎士さんは紙を拾う。
そして……上に文字が書いてあることに気づく。
「これは……手紙か?」
万騎士さんが文字を目で追う。
内容は……公爵家の見るもひどいものだった。
「……これ……か……」
万騎士さんが顔を青くさせて、ただただ呟いた。万騎士さんも一周回って呆れしか覚えていない。
「うーん……なんだろう……?」
未だに考えている魔女さん。
万騎士さんは涙目になりながら、
「ソフィア様……また来ます」
今にも謝りたい気持ちを抑えて、万騎士さんが頭を下げる。
「? ……は、はい……?」
まだ得心のいかない様子だが、万騎士さんは説明している暇なんてなかった。
今はただ王のところへ報告に行く、それだけだった。
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