世界はいつも自分を中心にまわっている。

まるおさん

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一章 第一話

3.BOY MEETS GIRL with grandpa

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 山裾を出てすぐ、目の前に拡がる草原の先に集落が見えた。
 集落は向かいの尾根の麓にあり、そこまでは一面の草原と小規模な森が点在している。
 西からの陽の光に照された草原の黄緑。奥には梔子色くちなしいろに光る小さな家々。そこに細く射し込む山影の黒が、鮮やかなコントラストを織り成していた。
 こちらの世界に来て初めて開けた視界。
 空。大地。山。森。家。目に映るもの全てが優しい光と色で満ちている。

 雄大な景色の中、急に何かが途切れたかのように、両脚が重みに耐えられなくなった。
 ストン、とその場にへたり込む。
 急に胸が込み上げ、慟哭と言うには見窄らしい声が、喉から溢れ出した――。

 目標となる集落を見つけたことでひとまず胸を撫で下ろしたが、まだゴールに着いた訳ではない。幸い距離はそこまで遠くなさそうだ。安全な今夜の寝床を確保するためにも、日が暮れるまでに急いで村に入らなければ……。
 呼吸を整え、集落に向けて再び歩き始める。一面の草原を渡ると、途中から生活道と思われる道を見つけたので、そのまま道なりに村を目指した。

 畑に囲まれたのどかな道を歩く。麦や稲の様な、穂のついた作物の畑が一面に拡がっている。遠目に眺めると、村の中にも農園があるみたいだ。食料自給が出来ていれば当面の行動拠点として期待が持てる。
 畑を抜け、そろそろ集落の中心部に近づいてきた。日もだいぶ西に傾いている。
 それにしても、自分はもう集落の中に居るのだろうか。というのも、この集落は現世のように区画整理されているものではなく、文字通り家々が集まって成り立っているようだ。
 なので、中心の集まりから少し離れた建物もあり、既に何件か通りすぎてきたが、畑の柵以外には村の境界みたいなものが何もなく、不思議と住人も見かけなかった。そろそろ一番大きな住宅地に近付いているが、まだ人影はない。

 そうこうして、中心の住宅地の入り口に辿り着いた。レンガや石造りの住宅が立ち並び、通りの向こうの方にやっと、人の姿がちらほら見えてきた。奥の方に広場が有るみたいだ。そこで誰かに話しかけてみよう。広場に向かい歩き出そうとしたその時、「もし、そこのお若いの」と、右側から声がした。

 気配も感じず、意図していない所から話し掛けられたのでかなり驚いてしまった。
 見ると一人の小柄な老爺が立っていた。背が曲がり、年老いた猿のような顔に白眉と長い髭を蓄えた、いかにもこの村の長老だという見た目である。

「おぉっ、驚かせてしまったかの。すまんすまん。この辺では見ない風体じゃったから、ついの」
「あっ、いえ。こちらこそ」
「して、失礼じゃが、そなたは旅の御方か?」
「あっ、はい。さっきあの山を越えて、あそこの尾根から歩いてきたんです」
 後ろの山を指して答える。

 ちなみに、ここまでこの老爺と普通に会話出来ているのは、全てメトロンさんの調整のお陰である。異世界転生に際して、言語がわからないまま放り出すのは目標達成と生存率に大きく関わるということで、最初の国で生活会話が出来る程度には言葉や文字が解るようになっているらしい。それでも固有名詞や方言は意味が解らない場合があるらしいので注意が必要だ。

「おお、あの山を越えてきたと。それはそれは大変なことで」
「いえ、なんとかここまで来れて良かったです。お爺さんはこの村の方ですか」
「えぇ。裏に畑があっての。その帰りなんじゃ」
「そうでしたか」

 良かった。何はともあれ第一村人発見である。会話の通じ具合のテストもかねて、話してみよう。

「近くに来てから人に会ってなかったもので。この村はなんという村ですか」
「ここはヨアン村ですじゃ。……ああ、そうか。実は昼頃からウシヤギが産気付いての。結構な難産になったもんで、そっちに皆集まっておったんじゃ」

 牛……?  家畜の出産があったのだろうか。少し聞き慣れない単語があったが、今はいいだろう。

「そろそろ皆も家に帰るじゃろう。旅の御方……おっと名前を聞いておらなんだの」
「そう言えばそうでしたね。失礼しました。私の名前は姓はイナト、名はナオルと申します」
「ではイナトさんや。今夜泊まる当てはあるんかの」
「それがさっぱりで。この村に宿はありますか?」
「最近は村に旅人が来なくたったもんで。村の宿屋はのうなってしもたんじゃ」

 まずい。ここまで来たのに、野宿は勘弁願いたい。

「そうなんですか……。何処か泊めてくれそうな所はありませんかね」
「なら、村長の家を訪ねるとええ」
「村長さんの家ですか」
「この通りを行くと広場があっての。広場の右手に、村の東に抜ける道がある。その角の家が村長の家じゃ」
「広場の右の角ですね、わかりました」
「行くと、若い姉やが出てくるじゃろうから、話してみるとええ」
「ありがとうございます!  そろそろ皆さん忙しい時分でしょうし、早速行ってみます」
「いえいえ、どういたしまして」
  お爺さんにお礼を言い、早速広場に向かって歩き始めた。

 広場に近づくにつれ人も多くなり、そろそろ夕飯時なのか、何処からか漂う美味しそうな臭いの中を、村の大人は皆忙しそうに動き回っている。仕事帰りの人達も多そうだ。
 そんな中でもやはり、村の外から来た人間は珍しいらしい。すれ違いに横目で見てきたり、中には「おう、お兄さん!  旅の人かい?」なんて気さくに話しかけてくる人もいた。
 日本でも小さな集落なら、村意識が強く排他的であったりする所も存在する。しかし、さっきのお爺さんをはじめ、外部の人間に気さくに出来るというのは、おそらくこの辺りの治安はかなり良いのだろう。

 そんな事を思いながら、井戸のある広場に面した村長宅とおぼしき家の前に着いた。素朴な木板を並べたドアに、中々格式高そうな馬の頭を型どったノッカーが付いている。一度やってみたかったんだよなぁ、とか思いながら、コンコンと軽くドアを鳴らした。
 すると中から「はーい」と声が聞こえ、お爺さんの言った通り若い女性が出てきた。とびっきりの美人である。

 二十歳くらいだろうか。動く度にサラサラと効果音が聞こえそうな肩まで伸びた暖かな栗色の髪。髪と同じ色の瞳と少し下がった目尻は優しさに溢れ、慎みのある口元は大人の包容力を感じさせる。清楚な白っぽいワンピースに身を包んだ、正に大和撫子の概念を在り物にしたような女性であった。

「あの、どちら様でしょうか」

 おっと、いけない。つい見とれて挨拶を忘れてしまっていた。まずはここの家族であろうこの娘から村長に取り次いでもらおう。
 しかし本当に美人だな。自分がもし、女性経験皆無なキモオタ陰キャであったなら、まともに目を合わせて挨拶すら出来なかっただろう。だが、自分はこれでも現世では人並みに女性経験をしてきているし、社会生活での初対面の印象の重要性を重々承知している。相手が美人だろうが、いつもと何も変わらない。あくまで謙虚に社交的に話せばいいだけだ。いざ。

「あっ、あの!  わ、わたくしっ、姓はイナト、名はナオルという、た、旅人、旅の者でございます!  スーッ、えと、ヨアン村の、村長のお宅は、こちらで、ヨロシカタデショウカ」
    
 これが自分の限界だった。
 自分の渾身の挨拶術に対して、娘も「……はぁ」と綺麗な顔で愛嬌溢れる苦笑いで答えてくれた。こうかは ばつぐんだ!
 しかし幸か不幸か、この彼女の表情が、自分の浮わついた気分を一気に天上からマントルまで叩き落としてくれた。

「こほん。突然、申し訳ございません。私、姓はイナト、名はナオルという旅の者でございます。さきほど村の入り口で会ったお爺さんに、こちらを紹介していただき伺わせていただきました。今夜一晩だけでも屋根をお借り貸したいんですけど、村長殿は御在宅でしょうか……」

 心の底まで落ち切ったテンションで、さっきの醜態がまるで無かったかのように仕切り直した。

「え~っと。つまり、今夜泊まるところを探してるっていう事ですよね」

 先程の先制パンチが効きすぎたのか、明らかに警戒している。

「左様でございます」
「でも今、おじいちゃん……あっ」

 娘が何か言いかけて止まった。

「……もしかして、村の入り口であったお爺さんって、あの人ですか?」

 娘が微笑みながら尋ねてくる。
 促されて後ろを見ると、村の入り口で出会った老爺が立っていた。

「ああ、さっきの」

 先程のお礼も込めて軽く会釈する。すると同時に後ろから、

「もう、おじいちゃん!」という声が聞こえた。

  えっ?

 とっさに娘の美しい顔と老爺の白眉を見比べる。
 呆気にとられていた自分に、娘が少し申し訳なさそうに微笑みながら言った。

「すみません、あの人はうちのおじいちゃん。このヨアン村の村長です」

 遺伝子の奇跡を目の当たりにした気がした――。



 異世界転生初日。日もすっかり暮れ落ち、空には一面の星空が瞬いている。
 自分は村長さん家の食卓を3人で囲み夕飯をご馳走になっていた。

「でもさっきはホントに驚きましたよ」

 まさか村に来て初めに会った人がその村の村長だったとは。

「はっはっはっはっはっ!」

 お爺さんこと村長は、スープを付けた白髭を揺らして笑っている。

「すみません。おじいちゃんってば歳なのに、いたずらが好きなので」と、村長家の娘、サクラさんは少し申し訳無さそうに言ったのに対して、平気で答える。

「いえいえ、良いんですよ」

 現世でも美人が謝れば大概は無条件で無罪放免になりますから。

「こちらとしても運が良かったです。村長さんにはいずれ挨拶に伺うつもりでしたから」
「そう言って貰えたら嬉しいんですけど、ごめんなさい」

 いえいえとんでもない、と手振りで彼女に伝えた。むしろお礼を当然言うのはこちらの方なのだ。

「そう言えばイナトさんや、ベイノック山を越えて来たと申されていたが、生まれはどちらかの」
「生まれは……ここよりずっと西にあるニホンと言うところです」
「ほう、聞いたこともないのう」
    
 実は村を見つけてから「この世界での自分の設定」について考えていた。
 これからも今回のように、出自を聞かれたり生活風習の違う事も出てくるだろう。その時に自分を「国を渡り歩いてきた異国人」として周知させておけばフォローもしやすい。なので、多くの国を渡り歩いた流浪の旅人として通すことにした。

「でしょうね。かなり遠いところにある小さな国ですから」
「左様か。ではあの山を越えてきたと申されておったが、山には何処から入られた?」

 さっきの設定には、ある意味致命的とも言えるリスクがある。自分はこの世界の国を知らない。今日この世界のベイノック山に飛ばされたばかりの自分は、何処から何処を経て来たのかという問いに答えられない。ならば。

「……それが、覚えてなくて。いや、解らないと行った方がいいのかな」
「ほぅ?」

 二人が自分に注目する。
 村長の白眉の奥から鋭い視線を感じる。まぁ、何処の馬の骨かも解らない者に警戒心を持ったとしても、何もおかしくはない。逆にサクラさんは少し驚いたような顔をしてをしてこちらを見ている。

「それが、当ての無い旅。知らないうちに山道に合流していたみたいで。この山周辺の地図も、偶然会った商人から買い付けていたんですが役に立たず、それでひたすらに東を目指して歩いてきたという訳なので、山に入る前後はよく覚えていないんです」

 嘘を吐くときのコツは嘘に少しの真実を混ぜることである。いつの間にか山中に居たのは紛れもない真実だ。

 村長は何か考えてから「……なるほどの」と静かに頷き、
「それは険しい道中、ご苦労じゃったの。ささ、無事にここに辿り着けたお祝いじゃ。ほら、とんと飲みなされ」と、村長がワインのような酒を注いでくれた。

「ありがとうございます。でもこうして村に着くことが出来たので、本当に良かったです」
「本当に無事で良かったですね。今夜はゆっくり休んでくださいね」
「すみません、お世話になります。夕飯ご馳走様でした。美味しかったです」       
    
 その後、夕食の片付けを手伝い、しばし食後の団欒の時間。その後も村長から今までの旅を聞かれたので、話として現世の実家の話や東京での暮らしを、出来るだけこちら風にアレンジして話してごまかした。

「ところで村長殿。今夜泊めていただく上に、厚かましいこと承知でお願いがあるんですけれども」
「ほう。どうなされた」
「次の出発まで、この村で準備を整えさせてもらいたいんですが、何処か住み込みで働かせて貰えるところはないでしょうか」
「なるほどのう。じゃが、見ての通りここは貧しい百姓の村。畑の手伝いなら仕事はあるじゃろうが、住み込むとなるとのぅ」

 その後も村長は考えてくれている。自分も何かヒントにでもなればと、実家は農家なので知識はないが道具は使えるとか、バイトで板前をやっていたとか、文字は読めるが書くのは苦手など、出来る事を話した。

「それじゃあその間に、お風呂の準備してきますね」と、サクラさんが椅子から立ち上がる。それを見て思い付いたように村長が言った。

「おお。ウチならどうじゃ?  ウチは、サクラが家の仕事を一手に引き受けてくれておる。イナト殿は料理も出来るという事じゃし、男手があればサクラも少しは楽になるじゃろう」

 家政夫として美女と1つ屋根の下での協同生活。心の中で全俺が大歓声を挙げ、この世の春と世界の平和を祝っていた。
 だが、誠実で良識ある紳士な俺は1つだけ問題が思い当たった。

「それは、正直願ってもない事ですが、よろしいので?  この家には、その、年頃のサクラさんが居るところに、僕のような男が上がり込んでも……」

 サクラさんの方を見ると「いえ、私は別に……」と自分に失礼の無いようにささやかな笑みを浮かべてくれている。
 しかし、苦笑いの女の子の「別に……」が拒否7割の結論保留というのが、現世での共通認識だ。
 そんな当然の遠慮を外に、
「あぁ、その点は心配要らんよ」と村長があっけらかんと言った。
「もし、サクラに狼藉を働く輩が居ようものなら――」


「――この儂手ずから其奴の存在を無かったことにしてくれる」


 蓄えた白眉の奥から、獲物を狩る獣の瞳がこちらを伺っている。
 背中から色んな汗が吹き出てくる。

 だが次の瞬間には、
「それとも、そんな気があるのかの?」と、からかうように尋ねてきた。

「滅相もございません!」

 えっ?  なにこれ?  怖っ!!

「いやいや解っとるよ。はっはっはっはっはっ」
「すみません。おじいちゃんがまた……」
「い、いえいえ。それよりも本当に良いんですか?  僕なんかが上がり込んでも」
「昔から、立ち寄った旅人さんを泊める事は、たまにあったんです。ただ、住むとなるとお部屋のお掃除が出来てなくて」

 思うところはそこなのか……。

「いやいや!  それくらい自分でやらせてもらいますって」
「それじゃあ明日は、部屋の掃除からかの。村の者にも紹介して回らにゃいかんし、明日は忙しいぞ!  そうと決まれば、風呂に入らねば!」
「おじいちゃん!  まだ準備出来てないんだから!」
「そうじゃった!  はっはっはっはっは!」
    
 つられて、自然と笑いが起こる。
 この人達が、こちらの世界でしばらく御世話になる家族。
 結果的としては、なんとか打ち解けることが出来たようだ。
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