世界はいつも自分を中心にまわっている。

まるおさん

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一章 第五話

3.ヨスガ

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 同日、夜、イーシュ駐屯地、監督執務室――。

 陽は山の向こうへ沈み、雲が黒緋色の月を削り不気味に暗い影を映している。
 イーシュ駐屯地の監督、ユージ・ノーガット中佐は、未だ床に入る事もなく、執務机に座り込んでいる。その顔はまるで月に血の気を吸われたかと思うほど蒼白で何かに怯えてるかのようであった。

「王都から早馬が来た。次の山域調査の隊長は多分、変わらずアフトリカ大尉だろう。本当にこれで大丈夫なんだろうな?」

 震えた絞り出すような声でノーガットは問う。問いかけた先には、仄暗い部屋の闇に溶け込むように、紫の法衣を纏った僧侶が立っていた。僧侶は大袈裟に芝居がかったふりで答えた。

「ええ、勿論ですとも。そうして貴方は英雄となり、栄達の道を歩むのです」
「だがっ……現状なんのそれらしい理由もない!     駐屯地ぐるみで特務部隊の隊長を討つなどっ……。それで間違いであったら大罪ではないかっ!」

 反駁したノーガットを一笑に付して僧侶は言った。

「根拠が必要だと?」

 僧侶の答えに唖然とするノーガットを他所に、僧侶は慇懃無礼に演説した。

「なら、君が此処イーシュを治める立場にあるのも根拠があると?  いいや、それはただ君の家名によってもたらされたものだ!」

 僧侶は両手を拡げ、さながら自身に陶酔した演劇のごとく言葉を歌い上げノーガットをなじる。
 それまでは極めて冷静を装い、大袈裟な振る舞いはあくまで演技であるかに見せていたが、その語気には抑えきれない怒りと憎しみが混じっていた。

「そもそも家名や血統などなんの根拠にもなりはしない。この世で唯一根拠になるものが有るとすればそれは――」
  
 最後に少し言いかけたところで、僧侶は先程とは別人のように穏やかな表情に居直りると、包み込むような慈悲深く優しい邪悪な声でノーガットに諭した。

「大丈夫だとも。全ては計画通り。貴方は今まで通り、流れに身を委ねていれば良いのです」




 後日、昼、ヨアン村――。
 魔力の反動による激痛が発症してから5日。
 身体の痛みも3日目でひどい筋肉痛程に治まり、今では我慢できる痛さとなった。
 今まで通り村の仕事に復帰した自分イナトは、今日も畑の整備を終えた後で東の森に来ていた。期限が目前に迫っている丸太切りの修行の為である。

 いつも通り鉈を構えて呼吸を整え、意識を集中させ魔力を練り始める。目の前には昨日から改めて対峙している木が、深い傷をつけながらも泰然と佇んでいる。

 サクラさんの指導のお陰で魔法の使い方も徐々に掴めてきた。
 特に強化魔法に関しては、寝ている間に魔力を練る練習を行っていた事に加えて、現代で知った人体についての知識と生来の理屈っぽい性格が合っていたようで、何もない所に水や風を生み出す属性魔法よりも、自分の身体や道具の強化の方が感覚を掴みやすかった。
 また、村長が修行場所に選んだこの森が静かで、意識の集中が重要な魔法の練習には最適である事に気付いたのは、魔法という未知にも慣れてきたということだろう。

 爽やかに風が吹き抜け、静かに枝葉を揺らす森の音に心を落ち着け、また魔力を練り始める。

「ボンクラビビってる!   ヘイ!ヘイ!ヘイ!」

 暇潰しについてきていたアルが、遠巻きからヤジを飛ばしてきたので、微かに練られていた魔力で足を強化して飛び掛かり、アルに制裁を加える。
 集中することが何よりも大事だと解っているにも関わらず妨害してくるのだから当然の報いである。

 改めてもう一度魔力を練る。一呼吸する度に身体の底で魔素が集まり渦巻き、少しずつ魔力となって練られていく。
 強化魔法は魔力を必要箇所に留められない分、継続して練り続けなければならない。加えて、魔力を練り続けると同時に、発動の間は強化のイメージを持ち続ける必要がある。
 刃はより硬く、力はより強く。明確に、適切に。強化すべき場所、強化された姿を具体的に思い描く。
 肩から手にかけての骨格と筋肉を意識して練られた魔力を鉈の先まで魔力で満たすイメージを持ち、深く重ねられた幹の切り口に向けて鉈を振るった。

 鈍く響きの無い音と共に微かに枝葉が揺れ、刃は傷口を更に深く削りながら、深々と幹に突き刺さっていた。
 張り詰めていた集中が解け、緩んだ胸から一度深く息を吐く。さっきまで練られていた魔力は既に体内から霧散し、少しの疲労感だけが肺に残っている。
 現世の常識からすれば、一人の力だとは考え難い深さで幹に突き立つ鉈の柄を握りなおし、刃をこぼれさせないよう慎重に少しずつ体重をかけて鉈を幹から引き抜く。
  
 これを向きを変えながら繰り返すこと数回目。
 空は朱みを増し、集中力も体力もそろそろ切れかかった頃、ついにその時はきた。

 いつもは打ち付けると深く刺さっていた鉈が今度は手応えもなく外れた。
 同時にメキメキメキメキという轟音と共に、傷口を広げながら、呑気そうに見守ってくれていたアルの方へ向かって傾いていく。
  
「ええええええええっ!?」

 さすがに危険を察知したアルが血相を変えて退避する。
 横へ逃げればいいのに、必死で木の倒れる方向に走っていく。倒れていく木の枝葉が今まさにアルを飲み込む瞬間、蹴躓けつまづいて体が宙に浮いたのが見え、そのままバキバキという大きな音と共に無数の枝葉の中に消えていった。

「アルッ!?」

 巻き込まれたアルが心配になり声をかけてみるが何かが蠢く気配もなく、切り株を残して倒れた木の他にアルの姿はない。

「……死んだか?」
「生きてるよっ!?」

 倒れた木の枝葉の中から、葉っぱまみれになったアルが頭を出した。

「……でしょうね」
「でしょうね!?」
「冗談だよ。本当に無事でよかった。大丈夫か?」
「ああ、運良く枝に何度か叩かれただけよ。あー、もう葉っぱだらけだ……」
 
 普通に業務上過失致死になりかねない大事故なんだが、本人が元気だし大丈夫か?
 手を差し伸べ、アルを生い茂る枝葉の中から引っ張り出す。アルは面倒そうに身体についた塵を払いながら言った。
  
「でも、これで修行は終わりなんでしょ?  やったじゃん」
「この修行に関してはな。ただで終わる気はしないけど……」

 何気なく横たわった木を眺める。たかだか数日の事だったのに、修行を始めた事がずっと昔の事のように思えた。すると両肩にどっと倦怠感と達成感がのし掛かってくる。その重さを解くように息を整え、両肩を伸ばすと踵を返し、荷物の方へ歩く。

「とりあえずやることやって、今日はもう帰って寝る!」

 鉈をおいて今度は仕込み刀を取り出し、横たわった木から延びた枝を居合いの型に合わせて斬り、剣術の真似事をする。
 村長曰く自分の武器の扱いに慣れ、本番で事故を起こさない為の練習だと言う。
 何度か葉っぱや枝を斬ってみたが、村長が言っていた通りメトロンさんに貰った物だけあって、鉈と同様に見事な切れ味で、調子が良いときには強化魔法を併せて腕くらいの太さの枝を垂直に断つ事ができた。
 もし、使い方を誤りその刃が己に向いてくることがあればと思うと、今まで以上に使いたくなくなってくる。
 しかし武器の扱いに慣れ、魔法を体得出来れば、山での事件や先日の魔獣に遭ってもどうにか生存率を上げることが出来るんじゃないかと、この世界での生存戦略にようやく兆しが見えた気がした。

 こうして、この日はしばらく修行を続けて後家に帰り、早速村長にノルマ達成の報告をした。



 同日、夕方、ヨアン村村長宅――。

「良かろう。なら、次からはある程度実践を交えての稽古にしていくかの」

 村長に今日の成果を伝えると、予想通り次の段階へ進む事を言い渡された。

「はい。  改めてよろしくお願いします」
「じゃが、明日は儂が用事があっての、褒美に明日の修行は休みで良いぞい」

 願ってもないご褒美だった。
 この世界に来てからは基本、毎日朝となく夜となく、修行も含め何かしら働く事があったので、基本的に自由に使える休日があまり無いかった。身体の疲労も蓄積している事を考えるとゆっくり休息もとれるだろう。

「マジですか!?」
「応とも。たまにはアメも必要じゃろう。健康体で遊べる最後の日になると思って精一杯楽しむが良い」
「やったぁ!!  ……えっ?」
「ホッホッホッ。冗談じゃよ。半分は」
「えぇ……」

 思わず苦い顔になる。それを見たサクラさんは、悪い冗談だと思って村長を諫める。

「もう、おじいちゃんたら。また冗談ばっかり」

 いえいえ、サクラさん。たぶん冗談じゃないんです。
 ホントに半分本気なんです!   冗談じゃない!!  こんなところに居られるか!
 と、決して口には出さぬように考えていると、サクラさんから思いもよらぬ提案があった。

「あっそうだ!  良かったら明日はコークの町に行きませんか?」
「町……ですか?」
「ええ。イナトさん魔法も少しずつ使えるようになってきましたし、自分の杖があっても良いかなって」
「でも、自分の手持ちで買えるんですかね?」
「私が使っているような生活用の簡単な物なら、そこまで高くないですよ」
「ちなみに、町へ行くのは俺とサクラさんでですか?」
「えぇ。そうですけど?」

  サクラさんはキョトンと小首を傾げ、可愛らしい顔をこちらに向けている。

「修行の前に死ぬかもしれん」
「えっ?」
「いや、何でもありません。こっちの話。サクラさんこちらこそよろしくお願いします!」

 事実上のデートのお誘いである(断言)。
 聞いた話によると、この国では男女共に16、7歳は結婚適齢期らしい。
 これはひょっとするとひょっとして、今度こそフラグがたってるのでは?  始めてのお出掛けで二人の距離が急接近なんて事も無くはないのでは?
 そんな実に人間らしい妄想がムクリと芽生えそうになった瞬間――

「楽しんでくるが良い。不埒な輩が多いからの、暗くなる前に真っ直ぐ帰ってくるんじゃぞ」

「……モ、モチロンジャナイデスカー。とっ、とりあえず、おやっさんの所に行って、明日ウマを貸してもらえるように話してきますね!」

 突き刺さる村長の視線に、妄想の芽は根本から刈り取られ、 せかせかと逃げるように家を出た。
    


 外は既に日も落ちて、すっかり暗くなっていた。
 この世界は化学があまり発展しておらず、一介の貧しい農村であるこの村に当然、街灯に類するものはなく、ランプや松明が無いと村の通りを歩くのでさえ、月明かりか側の家から漏れる光を頼るしかない。
 しかし、自分自身の方も順調にこの世界に適応してきているようで、転生の際に視力を元に戻して貰った事もあり、慣れてしまえば夜目が利くようになってきた。かといって、ランプの光である程度周りは確認できるが、村人達が基本的に夜間は出歩かない事が、警戒すべき事実を語っているため、速やかにに村の北側にあるアイオックおやっさんの家に向かった。

 玄関のドアをノックすると、ニコニコした顔で奥さんが迎えてくれた。奥から料理の匂いが漂ってくる。きっとまだ食事中だったのだろう。
 娘のビオちゃんが美少女なだけあって、奥さんも姉妹といって違和感の無い程の美人で、柔和な笑顔と抜群のプロポーションは田舎のウシ飼いの家には全く似合わない。

「すみません。突然、お食事中に」
「いいんですよ。イナトさんもすっかりこの村の家族みたいなものじゃないですか」

 とても嬉しい事を言ってくれる奥さんに続くように、家の奥から聞き慣れた男の声が近づいてくる。
 あの人おやっさん、家族と居るときテンション高いんだよなぁ。

「おうおう!  誰だぁ?  愛する嫁と娘が作った飯の邪魔をすんのは」
「こんばんは」
「なんだお前か。帰れ帰れ明日にしろ!」
「すみません夜分に。急なお願いがあってきたんですけど」
「お願いぃ?  まさか!?  ビオを嫁にください!  とか言うんじゃねぇだろうなぁ!?」
「違います」
「なあぁにいぃ!?  てめぇ!!  うちのビオじゃあ不満だってのか!?」
「まさか、僕には勿体ないですよ」
「たりめぇだ!!  死んでもやらん!!」
「ビオちゃんも大変だなぁ」
「じゃあ、用がすんだら帰れ!」
「いや、そうじゃなくて」
「まだ何かあんのか。まさか!?  嫁に夜這いをかけに来たってのか!?」

 おやっさんの突拍子も無い言葉に面食らいながらも、つい男のさがとして、あくまでほんの一瞬だけ、奥さんの抜群の容姿体型を意識してしまい、即答すべき場面での反応が遅れてしまった。

「……違います」
「てめぇ!  今なんか一瞬考えただろ!!」

 失敗したなぁ、面倒くさいなぁ、とおやっさんの追求をよそに、少し申し訳ない気持ちで奥さんの方を見ると、頬に片手の平を添えて、少し照れた様子で奥さんは言った。

「なんだか、ちょっとドキドキしてしまいますねー」
「ちょっと!?  余計にメンドくさくなるんですけど!?」

  家族の事になると少し面倒になるおやっさんもおやっさんだが、この夫にしてこの妻ありと言わんばかりに、奥さんは奥さんでおっとりした性格の上に天然ボケの気が多分にあるのだ。
 奥さんの発言により、事実無根、清廉潔白の不貞の容疑を、さらに追求してきたおやっさんをなんとか宥めるのに約数十分を要し、ようやく本題に入った。

「明日コークの町へ行くので、1日ウマを借りたいんですけど」
「何だそんな事か。お前が世話してるヤツがいるだろ、あいつを連れてけ。鞍は出しておいてやる」
「ありがとうございます」

 あれだけの茶番を繰り広げた後で、本題の用事はすんなりと終わってしまった。お礼を言ったところで奥さんが尋ねてきた。

「町へは何しに行かれるんですか?」
「魔法が使えるようになってきたので杖を買いに」
「あら、そうなんですか?  おめでとうございます!」
「いえ、そんなに大したことでは……。サクラさんとオトヤが教えたくれて、うっすら肉体強化が出来るくらいで……」
「あっそういえば!  イナトさん、町へ行くならお使いを頼んでも良いでしょうか?」
「ええ、もちろん。なんでしょう?」
「これをコークにある郵便屋さんに出してきてもらえませんか?  少しですがお釣りはしまって貰って構いませんので」
「いえいえ、ウマを借りるのはこっちなんですから、手紙だけお預かりしますよ」
「そうですか?  ありがとうございます。では、お願いしますね」

 そう言って、奥さんから手紙を預かり礼を言って帰ろうとする。奥さんに「またいつでもいらして下さいね」と言ってもらった後で、おやっさんから「折角のデートだ。一発かましてこい!」とすごくいい顔で親指を立てて見送られた。

 少しずれているような気がするものの、ウマを借りる事ができた。和気藹々とした会話の中で改めて感じたが、良い人の多いこの村で、この家族は強い結束を感じる。この世界での生き方がそうさせるのもあるのだろうが『家族』というコミュニティの在り方のお手本というか、こんな家に産まれる事ができたら人を思いやり、少なくともただ自己の利益と権利を主張するだけの人間が生まれる事の無いことは、ビオちゃんを見れば明らかだろう。

 おやっさんの家を後にしようとした歩き出したときに、家の裏の牛屋の方から、人の足音のような音が聞こえた。夜間、近くに家畜小屋のある場所である。闇に紛れて野党の類が村に入ったかもしれないと、警戒しながら建屋の影から家畜小屋の方を覗くとオトヤが居た。
 陸上選手の様にトントンとつま先で跳ねると、凄まじい蹴り出しから一瞬で数メートル跳躍し、逆の足での急ブレーキ。一目で強化魔法の熟練度が自分より上であることが解る。
 初めて強化魔法を教えてもらった時といい、魔法を使うようになってから練習に顔を出さなくなった事といい、オトヤと魔法の間に何か因縁があるのではと少し気にしてはいたが、今は物音の正体が明らかになった事に安心し声をかけた。

「オトヤ」

 オトヤはこちらに気づきバツの悪そうに舌打ちした。「舌打ちかよ」と、気さくに歩み寄ろうとするが、オトヤは踵を返して立ち去ろうとするので、すかさず「待ってよ」と呼び止めた。

「……なんだ?」
「やっぱり強化魔法も使えたんだな」

 オトヤは黙って背を向けたまま、けれども立ち去ることもなく、自分の話を聞いている。

「オトヤのお陰で化け物からも逃げられたし、なんとか修行もクリア出来たよ。ありがとな」

 目もくれずに少し速足でオトヤは行ってしまった。もしかすると、やはり何か琴線に触れてしまったのかもしれない。



 翌朝、朝御飯の片付けが終わり、サクラさんが準備をしている間にウマを借りに行っていた。
 村の西側の通りの先で待ち合わせをして迎えにいくと、よそ行きの服装に長ネクタイとスカートのサクラさんが眩しい。
 サクラさんをエスコートし鞍に座らせ、自分はその後ろに座り腕を回し手綱を握る。仕事の合間にアルの口車に乗って遊びがてら乗馬の練習はしていたが、このウマ(命名:ウメ♀)が懐いてくれているのもあり、乗るのは容易であった。
 眼の前にサクラさんの白い首元。とてもいい匂いがする。修行のご褒美と言うならすでに過分だ。
 現世に居るときから基本的に日常のささやかな幸運にすら遭い慣れてない自分からすると、逆に素直に享受しづらい幸運である。

 そんなこんなで、この世界で初めてヨアン村を出る事になったのである。
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