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第27話 美しいひと
しおりを挟むそうして今度は順調に、魔力の属性について測定している途中……。
何故か俺は、酷い虚脱感に襲われた……何だコレ? 急に身体に力が入らなくなったような……もしかしてこれが神官さんが言ってた急激な体調の変化ってやつか?
イヤ……でもこれくらいなら、まだまだ耐えられる。社畜は過酷な事態に慣れているからな、こんなん余裕ですよ。
でも、早く終わってくれると嬉しいけど……これ以上続くと、ちょっとまずい、かもしんない。
次第に、まるで身体の中からエネルギーを無理矢理引っこ抜かれたような気分になってきて……こいつは本気でヤバいか!?
クラクラしながらも、最後の力を振り絞って何とか流し続けていると、ようやく水晶の方に光る文字が浮かび上がってきたらしい。
「はい、終わりました。お疲れ様、ケイイチ。もうよろしいですよ」
「あ、はい。ありがとうございました」
俺の魔力属性の測定結果が、無事に出たらしい。
要らんとこで社畜根性を発揮して無理してしまった感はある。でも、終わりまで魔力がもってよかった、よ……うん……。
「あ、ケイイチ……?」
安心した途端、焦ったように呼びかける神官さんの声が聞こえて……そして、遠ざかっていった。
――どうやら俺は、あれから気を失って倒れたようだ。
「良かったっ。気が付かれましたか、ケイイチ」
「うぅ……ん。あれ、神官さん?」
「すみません。随分と無理をさせてしまいましたね……」
寝かされていたベッドの近くの椅子に座った神官さんが、申し訳なさそうに謝ってくる。
神官さんこそ、随分と疲れきった様子なんだけど……もしかして俺が起きるまでずっと傍についててくれたんだろうか? なんだか申し訳ない。慌ててベッドから起き上がる。
「謝らないでください、神官さん。元はと言えば、俺が自己申告しなかったのが悪いんです。神官さんにきちんと注意を受けていたのに」
そうなのだ、神官さんはちゃんと危険性を説明してくれていたのだ。俺がいらん社畜根性を発揮さえしていなければ良かっただけのこと。
「でも、貴方は初めて魔法を使って、加減が分からなかったのですから。私がもっと注意深く、体調の配慮をしなくてはいけなかったのです。すみません」
「いやいや、そもそも俺ができると過信して無理したからであって……」
「いえいえ、やっぱり私が……」
「いや俺が……」
「おい。そこまでにしておけ、二人とも」
延々と謝り合いを繰り返していたら、そこに第三者の声が割って入ってきた。
それは、乱暴な言葉遣いに反して涼やかな女性の声で耳に心地よく響いた。
聞こえていた方に目を向けると……。
そこには比喩ではなく、女神が立ってがいた。
「なんて、美しいひとなんだっ……」
「え」
「ええぇっ?」
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