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「今日の幸せ。野良猫がこっち見て、“にゃー”って言った。」
「……は? それが幸せ?」
朝のオフィス、彼が呟くようにノートに書き込んだのを見て、隣の席の営業・森くんが目を丸くした。
「いやいや森くん、あれは“お前いい顔してんな、今日イケてるぜ”って猫的には言ってるわけよ。感じたね、シンクロ。」
「猫の通訳かよ……」
彼は苦笑しながら、ちょこんと自作の「小さな幸せ日記」の表紙を撫でた。100均のノート。手書きのタイトル。「“幸せ”、今日も1ミリずつ前進中」――なかなかダサいが、彼の誇りだ。
「今ので何件目っすか? その日記。」
「ちょうど……今日で1万個目。」
「えっマジで!? それ、なんか記念すべきやつっすね! 神様からスタンプカード出てくるとかないっすか?」
「願わくば、ポイント貯めたら“人生ガチャSSR確定”とか……」
「いいっすねー、転職・結婚・不労所得、ぜんぶドン!」
「そこまでうまくいったら……怖いよ、逆に。」
そうは言ったものの、彼の心にはほんのりとした高揚があった。10年近く、毎日書き続けてきた“幸せ日記”。野良猫から始まり、プリン、天気、コンビニのおつり、友達の笑顔――積もり積もって1万個。
「……なんか変わるのかもな」
彼が窓の外に目をやると、雲の切れ間から一筋の光が差し込んでいた。
「あっ! なんか今、異世界転生始まりそうな光出てましたよ!」
「うるさいよ、森くん……でも確かに、何か来そうな気がする。」
彼のその“何か”が、数時間後、予想のはるか斜め上でやってくることを、この時はまだ、誰も知らなかった――。
最後までお読みいただきありがとうございます🌷
「面白かった」「続きが気になる!」と思っていただけましたら、ぜひ【お気に入り登録】や【感想】で応援いただけると励みになります!
あなたのひと言が、次のお話を書く力になります✨
「……は? それが幸せ?」
朝のオフィス、彼が呟くようにノートに書き込んだのを見て、隣の席の営業・森くんが目を丸くした。
「いやいや森くん、あれは“お前いい顔してんな、今日イケてるぜ”って猫的には言ってるわけよ。感じたね、シンクロ。」
「猫の通訳かよ……」
彼は苦笑しながら、ちょこんと自作の「小さな幸せ日記」の表紙を撫でた。100均のノート。手書きのタイトル。「“幸せ”、今日も1ミリずつ前進中」――なかなかダサいが、彼の誇りだ。
「今ので何件目っすか? その日記。」
「ちょうど……今日で1万個目。」
「えっマジで!? それ、なんか記念すべきやつっすね! 神様からスタンプカード出てくるとかないっすか?」
「願わくば、ポイント貯めたら“人生ガチャSSR確定”とか……」
「いいっすねー、転職・結婚・不労所得、ぜんぶドン!」
「そこまでうまくいったら……怖いよ、逆に。」
そうは言ったものの、彼の心にはほんのりとした高揚があった。10年近く、毎日書き続けてきた“幸せ日記”。野良猫から始まり、プリン、天気、コンビニのおつり、友達の笑顔――積もり積もって1万個。
「……なんか変わるのかもな」
彼が窓の外に目をやると、雲の切れ間から一筋の光が差し込んでいた。
「あっ! なんか今、異世界転生始まりそうな光出てましたよ!」
「うるさいよ、森くん……でも確かに、何か来そうな気がする。」
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