元最強賢者は異世界でメイドカフェを開きます〜転生賢者のメイドカフェ経営〜

津ヶ谷

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第20話 新サービスを開始します。

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 メレーヌという新たなメイドを入れて今日もメイド喫茶セルヴァントは営業している。
メレーヌは杏から研修を受けているようであった。

「お疲れ様」
「あ、オーナーお疲れ様です」
「今日、営業終わったらみんなを残すように伝えてくれ」
「分かりました」

杏は不思議そうな表情を浮かべたが、また自分の仕事に戻っていく。
この時、御影は新サービスを考えていた。
 そして、営業終了時間となった。
早々に
店の片付けをし、出勤メイドを集める。
今日はこれを見越して全員を出勤させていた。

「みんな集まったな。明日から、新サービスを始めようと思う。これだ」

そう言って御影はストレージから道具屋の店主に作らせたボードゲームを出した。

「これは……何ですか?」

杏とクラリスがのぞき込んでくる。

「これはリバーシと言ってだな。黒と白の石があるだろ? これで白で黒を挟んだら挟まれた石は白になる。これは、縦横斜めどれでもいい。最終的に自分の色が多い方の勝ちというゲームだ」

まあ、これは実際にやった方が理解しやすいだろうけどな。

「どう? とりあえずやってみる?」
「「「はい」」」

まずは、杏と御影が対戦する。
御影が教えながらゲームを進めると、杏は呑み込みが早かった。

「なるほど、面白いゲームですね」

次に、杏とクラリス、天音さんとアラベル、ルシールとメレーヌが対戦していた。

「これを、メニューにいれるんですか?」
「うん、別途料金を払うとメイドさんと対戦できるようにしようと思っているよ」

ゆくゆくは他の対戦ゲームも入れたいと考えている。

「最初の方は、メイドさんがルールを説明しながらだと思うけどね。もし、ご主人様、お嬢様方が勝った時は、メイドさんからの手書きメッセージがもらえるとかにしようかと」
「なるほど。いいんじゃないでしょうか」

他のメイドからも反対意見は出なかったため、これを明日からメニューに追加する。

「じゃあ、今日はこの辺で解散としましょう。今月分の給料渡すね」

今日はセルヴァントの給料日だったのでそれぞれに給料を手渡した。
ギルド発行の冒険者カードを持っていたら、そこにチャージ出来て楽なのだが、あいにく、うちの従業員たちは冒険者登録をしていないからな。
 給料を受け取ると皆それぞれ帰路に就いた。
杏とクラリス、メレーヌは御影の屋敷に住んでいるため、一緒に帰る。

「今日もお疲れ様でした」
「うん、お疲れ様。どう? 慣れた?」
「はい、そうですね。色々ありましたがだいぶ慣れてきました」

杏と会話しながら、屋敷へ入る。
一日の疲れを癒す為にも早々にに風呂に入り、ベットに潜り込んだ。
 翌日、御影も出勤する。
例の新しく導入したリバーシが気になったのだ。

「お疲れー。調子どう?」
「それが、なかなか評判なんですよ。皆さん頼んでくださいます。まだ、私たちが勝ってしまいますが」

そりゃ、みんなで練習していたからな。
 ご主人様方もお気に入りのメイドさんとゲームができると楽しんでいるようであった。

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