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第45話 魔術学院の始動
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入学式が終わると樹たちは学長室へと案内された。
「ここが、学長室になります。隣はアリアさんの副学長室がありますので、ご自由にお使いになられてください」
事務長のエドモンさんがそう説明してくれた。
「ありがとうございます」
「ありがたく使わせて頂きます」
学長室の机の上には『学長 綾瀬樹』と書かれたプレートが置かれていた。
他にも魔術関連の文献や絵画、未決済とされている書類が山積みになっていた。
「ひとまず、この書類を処理しないとだよな」
「はい。急ぎの書類ではないので今日やらなくても大丈夫ですよ」
エドモンさんが言った。
「いや、こういうのは早めにやっちまうに限る」
樹は燕尾服を脱ぎ、胸ポケットから万年筆を抜いて決済書類に目を通してはサインを書いていく。
「「早い……」」
アリアもエドモンも驚いていた。
「樹さま、ちゃんと読んでます?」
「おう、全部読んでるぞ」
サインしながらそう答えた。
「終わったー!」
ほんの数分で山積みだった未決済の書類は片付いていた。
「お疲れ様です。流石は公爵様方が見込んだお方だ。納得い致しました」
エドモンは感心していた。
「授業は明後日から始まります。学長たちは冒険者としての依頼が優先されますので、自由出勤で構いませんよ。緊急時にはこちらから連絡致しますので」
「分かりました」
「承知致しました」
公爵様が言っていた通り、樹たちは自由出勤でいいそうだ。
「では、今日の所はこれで失礼します」
そう言って樹とアリアは学院を後にした。
「この服、疲れるよなぁ」
「はい、私も着物なんて久々に着ましたよ」
そんな事をしているうちに一日に幕が降ろされようとしていた。
二日後、魔術学院の授業開始日となった。
樹とアリアも初日くらいは授業を見ておこうということになり、魔術学院へと向かった。
「「おはようございます」」
二人は学院に着くと事務長のエドモンに話しかけた。
「学長方、おはようございます。今日はご出勤なされなくてもよかったのですよ」
「いや、せっかくの授業開始日なので授業の方を見ておこうかと思いましてね」
「そうでしたか。そういうことでしたら、ご案内いたしますよ」
「ありがとうございます」
二人はエドモンの案内で学院内を歩いていた。
そこで、樹が目にしたのはごく普通の座学だった。
「これは、何の授業何ですか?」
樹がエドモンに尋ねた。
「魔術式の詠唱文の授業ですよ。魔術を起動させるには詠唱しなくてはいけませんからね」
「そんな、面倒なことよくしますよね」
「はい??」
「魔術なんて無詠唱で打てるじゃないですか」
その言葉にエドモンは目を丸くした。
「そんなこと普通は出来ないですよ。出来るのはこの国にもそうは居ないでしょう」
「あ、そうなんですね」
樹はあまりにも簡単に無詠唱を取得しているため、普通のことかとすら思っていた。
「ここでは実技の授業を行っています。この実演場はかなり頑丈に作られていますので、そう簡単には
壊れません」
「じゃあ、俺も試してみようかな」
「それは、ご遠慮いただきたく。いくら頑丈とはいえ、学長の魔術に耐えられるかどうかは定かではありませんので」
エドモンが言った。
全く、人を何だと思っているのか。
「ここが、学長室になります。隣はアリアさんの副学長室がありますので、ご自由にお使いになられてください」
事務長のエドモンさんがそう説明してくれた。
「ありがとうございます」
「ありがたく使わせて頂きます」
学長室の机の上には『学長 綾瀬樹』と書かれたプレートが置かれていた。
他にも魔術関連の文献や絵画、未決済とされている書類が山積みになっていた。
「ひとまず、この書類を処理しないとだよな」
「はい。急ぎの書類ではないので今日やらなくても大丈夫ですよ」
エドモンさんが言った。
「いや、こういうのは早めにやっちまうに限る」
樹は燕尾服を脱ぎ、胸ポケットから万年筆を抜いて決済書類に目を通してはサインを書いていく。
「「早い……」」
アリアもエドモンも驚いていた。
「樹さま、ちゃんと読んでます?」
「おう、全部読んでるぞ」
サインしながらそう答えた。
「終わったー!」
ほんの数分で山積みだった未決済の書類は片付いていた。
「お疲れ様です。流石は公爵様方が見込んだお方だ。納得い致しました」
エドモンは感心していた。
「授業は明後日から始まります。学長たちは冒険者としての依頼が優先されますので、自由出勤で構いませんよ。緊急時にはこちらから連絡致しますので」
「分かりました」
「承知致しました」
公爵様が言っていた通り、樹たちは自由出勤でいいそうだ。
「では、今日の所はこれで失礼します」
そう言って樹とアリアは学院を後にした。
「この服、疲れるよなぁ」
「はい、私も着物なんて久々に着ましたよ」
そんな事をしているうちに一日に幕が降ろされようとしていた。
二日後、魔術学院の授業開始日となった。
樹とアリアも初日くらいは授業を見ておこうということになり、魔術学院へと向かった。
「「おはようございます」」
二人は学院に着くと事務長のエドモンに話しかけた。
「学長方、おはようございます。今日はご出勤なされなくてもよかったのですよ」
「いや、せっかくの授業開始日なので授業の方を見ておこうかと思いましてね」
「そうでしたか。そういうことでしたら、ご案内いたしますよ」
「ありがとうございます」
二人はエドモンの案内で学院内を歩いていた。
そこで、樹が目にしたのはごく普通の座学だった。
「これは、何の授業何ですか?」
樹がエドモンに尋ねた。
「魔術式の詠唱文の授業ですよ。魔術を起動させるには詠唱しなくてはいけませんからね」
「そんな、面倒なことよくしますよね」
「はい??」
「魔術なんて無詠唱で打てるじゃないですか」
その言葉にエドモンは目を丸くした。
「そんなこと普通は出来ないですよ。出来るのはこの国にもそうは居ないでしょう」
「あ、そうなんですね」
樹はあまりにも簡単に無詠唱を取得しているため、普通のことかとすら思っていた。
「ここでは実技の授業を行っています。この実演場はかなり頑丈に作られていますので、そう簡単には
壊れません」
「じゃあ、俺も試してみようかな」
「それは、ご遠慮いただきたく。いくら頑丈とはいえ、学長の魔術に耐えられるかどうかは定かではありませんので」
エドモンが言った。
全く、人を何だと思っているのか。
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