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第102話 スターポケット
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スターポケットで合流した一行はそれぞれ飲み物を頼んでテーブル席を2席独占した。
春田の席は隣に加古、向かいに木島と虎田。すぐ後ろの席に竹内、高橋ときて、その向かいに館川と篠崎だ。これだけ歳の差がある集まりに入れられたら普通の小学生なら委縮しそうなものだが、ジュースのおかげか幸せそうだ。
(できればこんなかわいい妹が欲しかったぜ……)
自分の妹は生意気で兄を兄とも思っていない。まだ魔王の主張をしてた頃の話なので、仕方のないことだが嫌われている。辛い気持ちをコーヒーで流し込むと、ふと木島に目が行った。
見た目はまるっきりギャルだ。軽くチークで頬を染め、アイプチとつけまつげ、アイシャドーもバッチリ。口紅が濃い目で実年齢より少し大人のイメージを醸し出す。ピアスで耳も飾り付けている。学校でピアス穴が開いてることは確認済みだったが、「へー、こうやってつけるんだな」と再確認する。
加古は出来れば普通に育ってほしい気持ちが湧くが、同性の兄弟姉妹というのは兄または姉の真似をしたがるものだ。加古も近い将来ギャルになるのだろうと一瞬寂しい気持ちになった
その視線に気づいた木島は凄く嫌そうな目で見てくるが、無視して虎田に話題を振った。
「この後どうする?」
虎田は口に持って行こうとしたコーヒーカップを皿に置き、視線を上にして考える。
「う~ん……せっかくこれだけ人数がいるんだし、どっか遊びに行く?」
普段なら虎田の口から出て来ない意見だ。これを引き出したのが春田だと思うと、はらわたが煮えくり返りそうだが我慢して頷く。
春田は(え?まだ解散しないの?)と乗り気ではないが、この二人を泳がせることにした。
「じゃあ……カラオケとかいいんじゃない?」
その会話を背後で聞いていた竹内が声を上げる。
「……アタシパス」
「ええ~竹さん行きましょうよ~」
竹内は高橋の顔を見る。
「……今日はもうしんどい……帰って寝る……」
持ち帰り用の紙コップに口を付けるとホッと息をつく。(いいぞ竹内!このまま解散の流れにもってけ!)と心の中で応援する。
「とか何とか言ってブラック飲んでんじゃないっすか。それじゃ昼寝出来ないっすよ?」
「……コーヒー飲んだ後、昼寝すると寝覚めが良いから飲んでんの……」
とにかく帰ろうとする竹内。
「うぅ~……竹さん行きましょうよ~。今日竹さんの歌が聞けないと、めぐが寝れないっすよ~……」
「……知るか」と言ってまた一口コーヒーを啜る。
「めぐちゃんむっちゃ誘うじゃ~ん。竹内さんって~そんな歌上手なの~?」
「プロっすよプロ!ガチ聞いて欲しいっすもん」
それを聞いたら春田も聞きたくなる。竹内の普段の言動からは想像できないので、さぞギャップがあるのだろうと興味がわいた。
「先輩も聞きたいっすよねぇ!」
心の声が聞こえたわけでも無いだろうが、高橋は同調を強要する。
「いやまぁ……そんなに言うなら聞いてみたいけど、寝たいっつってんだし無理強いすることはないだろ」
竹内のことを考えて、という建前の元に発言する。ほとんど外で遊ぶことのない春田は、次へ次へと行ったハシゴ行為に慣れていない。遊ぶなら一ヶ所決め打ちで楽しむべきだ。
今回は何に呼び出されたのか分からなかったから、とにかくショッピングモールに来たが、本来なら遊ぶのか買い物なのか理解した上で集合すべきであると考えている。
友達と遊ぶなら遊び場がコロコロ変わるなど、その場の空気でよくあることだが、ある種のお約束を知らないが故、空気の読めない発言となるが、自分もこれに乗じて帰ろうと思うので丁度いい。
「……見ろ、春田は私の味方だ」
「先輩~……空気読んでくださいよ~」
篠崎が机に肘を乗せる。
「これに関しちゃ春田の言うとおりかな。あんま強要すんのは良くないぜ高橋後輩」
篠崎はビシッと言い放つ。高橋は不満げだが「は~い」と言って引き下がった。
「じゃあ、めぐも帰ろっかな……」
「……あんたは行けばいいじゃん」
「だって~……」
竹内、高橋ペアはこの後のカラオケには消極的である。春田は少しほくそ笑む。(良い流れだ……)このまま自分もパージしてやろうと考えた。
「じゃあ~、竹内さんとめぐちゃんを抜いた6人でってこと~?」
(ここだ!)自分も竹内同様「パス」を宣言する。このタイミングしかない。そこでふいに入り口に目が行った。物陰からそっと見守るように小さな影と目が合う。キュートキュートショーで出会った少女がそこにはいた。
「……え?あ~……?」
歯切れの悪い声が口から漏れ出る。口を開けたのに言葉にならない声を発声した春田を見て、虎田と木島は「ん?」と不思議に思う。
「……ちょっとごめん」
急にガタッと立ち上がると、入り口に向かう。
「春田くん?」
それを目で追うが、さっさと出ていってしまった。
「えぇ~……なになに~?どうしたの~?」
館川の疑問の声はここにいる全員の総意だ。突然の事に心配になった虎田も立とうとするが木島が止める。
「みゆきまで行かないでよ?」
「でも……」
「心配しなくてもリュック置いてんじゃん。すぐ戻るっしょ」
篠崎は遠目からあっけらかんといい放つ。加古も心配の眼差しを向ける。
「……お兄ちゃんも迷子になるの?」
虎田が春田に対して、過敏になりすぎなせいで不安にさせてしまったようだ。
「……大丈夫……すぐ戻るよ」
竹内は安心させるようにゆったり答える。その優しい空気に高橋は笑いをこらえる。吹き出しこそしなかったが、肩が震えている。竹内にしては珍しい声だったのだろう、高橋のツボに入った。
竹内はイラッとする。本当はいつも通り肩にパンチしたいが、小学生の手前、見える暴力は避けたい。だからと言って痛みを与えないとこの馬鹿は分からないので、高橋の左手の手の甲を思いっきりつねった。
「……~!!」
声にならない喉奥から出る奇声を発し悶絶する。2秒ほどつねって手を離すと高橋が涙目で手の甲を擦ってしょんぼり「くぅ~ん……」と情けない声を出した。
「めぐちゃん犬みたい。か~わいいっ」
向かいに座る館川は身を乗り出して高橋の頭を撫でた。
「ひな、お尻見えてる」
篠崎は冷静に指摘するが、「えぇ~?隠して隠して~」と言いながらやめる気配はない。どころかお尻を振る始末。その対応にも慣れたもので、焦ることなく周りを見渡し男性が後ろにいるか確認する。ちらほら見えたので、そっと立ち上がって館川のカーディガンをむんずと掴むと多少持ち上げる形で引き戻した。椅子に投げる様に座らせたので「きゃっ」という甲高い声が出る。
「も~、らんぼ~。もっと優しく~」
「もっと恥じらいを持ちな。学校でもちょくちょく見られてるよ」
館川は男子生徒にとってある意味天使だ。陽キャで売女と陰口を叩かれたりするが、大抵は同性からで、異性には頗る評判がいい。天然ふわふわギャルな彼女は東高で5本の指に入る人気者である。ちなみにスポーツ万能クールお姉さま系な篠崎は同性に大人気だ。
竹内は前の二人を一瞥した後、後ろの席に座る二人をチラリと見る。木島も木島で学年の中ではまぁまぁ有名だし、虎田は学年で上位の成績。張り出されるテストの結果の上位ランカー。一応全員が何かしらの能力のある連中だ。
「……おかしな奴らだ……」
自分の事を棚に上げる竹内だったが、この小さな呟きは誰にも聞かれる事なく虚空に消える。
そのころ春田は子供を追いかけて、スターポケットから少し離れた通路に来ていた。
「あれ……?あの子どこだ?」
すぐ後ろを追ったつもりだったが角を曲がったところで見失った。呆けて立っていると、後ろから袖を引かれる。振り向くと例の少女が立っていた。
「……どうしたんだ?俺に何か用か?」
喋ることなく俯いてジッとする少女。迷子かもしれない。そう思って屈んで少女に目を合わせる。その時不思議な違和感を覚える。この少女にショー以前から会っている気がする。顔の作りやキャップの被り方、髪の流し方に至るすべてが似ている。ただ自分の知る人物を小学生サイズに縮めただけの様な……。その瞬間電撃が走る。
「……ポイ子……?」
ボソッとつぶやくと少女の目が輝いた。(やっぱりか……)そのわずかな変化を春田は見逃さなかった。
「……ポイ子……何してんだお前……?」
「どうして分かったんです?」
「見た目だな。小さくなっただけで隠す気ゼロじゃないか……」
うなだれてため息を吐くと、ポイ子が嬉しそうに応えた。
「流石私のご主人様」
「いいから元の姿に戻れ。そのままじゃ連れていけないからな……」
春田はポイ子にトイレに入るよう指示し、元の姿に戻るのを待つ。
(確か高橋と竹内は初めてじゃないし、連れてっても大丈夫だろう)
トイレ入り口でフワッとそんなことを思いつつ待つ春田であった。
春田の席は隣に加古、向かいに木島と虎田。すぐ後ろの席に竹内、高橋ときて、その向かいに館川と篠崎だ。これだけ歳の差がある集まりに入れられたら普通の小学生なら委縮しそうなものだが、ジュースのおかげか幸せそうだ。
(できればこんなかわいい妹が欲しかったぜ……)
自分の妹は生意気で兄を兄とも思っていない。まだ魔王の主張をしてた頃の話なので、仕方のないことだが嫌われている。辛い気持ちをコーヒーで流し込むと、ふと木島に目が行った。
見た目はまるっきりギャルだ。軽くチークで頬を染め、アイプチとつけまつげ、アイシャドーもバッチリ。口紅が濃い目で実年齢より少し大人のイメージを醸し出す。ピアスで耳も飾り付けている。学校でピアス穴が開いてることは確認済みだったが、「へー、こうやってつけるんだな」と再確認する。
加古は出来れば普通に育ってほしい気持ちが湧くが、同性の兄弟姉妹というのは兄または姉の真似をしたがるものだ。加古も近い将来ギャルになるのだろうと一瞬寂しい気持ちになった
その視線に気づいた木島は凄く嫌そうな目で見てくるが、無視して虎田に話題を振った。
「この後どうする?」
虎田は口に持って行こうとしたコーヒーカップを皿に置き、視線を上にして考える。
「う~ん……せっかくこれだけ人数がいるんだし、どっか遊びに行く?」
普段なら虎田の口から出て来ない意見だ。これを引き出したのが春田だと思うと、はらわたが煮えくり返りそうだが我慢して頷く。
春田は(え?まだ解散しないの?)と乗り気ではないが、この二人を泳がせることにした。
「じゃあ……カラオケとかいいんじゃない?」
その会話を背後で聞いていた竹内が声を上げる。
「……アタシパス」
「ええ~竹さん行きましょうよ~」
竹内は高橋の顔を見る。
「……今日はもうしんどい……帰って寝る……」
持ち帰り用の紙コップに口を付けるとホッと息をつく。(いいぞ竹内!このまま解散の流れにもってけ!)と心の中で応援する。
「とか何とか言ってブラック飲んでんじゃないっすか。それじゃ昼寝出来ないっすよ?」
「……コーヒー飲んだ後、昼寝すると寝覚めが良いから飲んでんの……」
とにかく帰ろうとする竹内。
「うぅ~……竹さん行きましょうよ~。今日竹さんの歌が聞けないと、めぐが寝れないっすよ~……」
「……知るか」と言ってまた一口コーヒーを啜る。
「めぐちゃんむっちゃ誘うじゃ~ん。竹内さんって~そんな歌上手なの~?」
「プロっすよプロ!ガチ聞いて欲しいっすもん」
それを聞いたら春田も聞きたくなる。竹内の普段の言動からは想像できないので、さぞギャップがあるのだろうと興味がわいた。
「先輩も聞きたいっすよねぇ!」
心の声が聞こえたわけでも無いだろうが、高橋は同調を強要する。
「いやまぁ……そんなに言うなら聞いてみたいけど、寝たいっつってんだし無理強いすることはないだろ」
竹内のことを考えて、という建前の元に発言する。ほとんど外で遊ぶことのない春田は、次へ次へと行ったハシゴ行為に慣れていない。遊ぶなら一ヶ所決め打ちで楽しむべきだ。
今回は何に呼び出されたのか分からなかったから、とにかくショッピングモールに来たが、本来なら遊ぶのか買い物なのか理解した上で集合すべきであると考えている。
友達と遊ぶなら遊び場がコロコロ変わるなど、その場の空気でよくあることだが、ある種のお約束を知らないが故、空気の読めない発言となるが、自分もこれに乗じて帰ろうと思うので丁度いい。
「……見ろ、春田は私の味方だ」
「先輩~……空気読んでくださいよ~」
篠崎が机に肘を乗せる。
「これに関しちゃ春田の言うとおりかな。あんま強要すんのは良くないぜ高橋後輩」
篠崎はビシッと言い放つ。高橋は不満げだが「は~い」と言って引き下がった。
「じゃあ、めぐも帰ろっかな……」
「……あんたは行けばいいじゃん」
「だって~……」
竹内、高橋ペアはこの後のカラオケには消極的である。春田は少しほくそ笑む。(良い流れだ……)このまま自分もパージしてやろうと考えた。
「じゃあ~、竹内さんとめぐちゃんを抜いた6人でってこと~?」
(ここだ!)自分も竹内同様「パス」を宣言する。このタイミングしかない。そこでふいに入り口に目が行った。物陰からそっと見守るように小さな影と目が合う。キュートキュートショーで出会った少女がそこにはいた。
「……え?あ~……?」
歯切れの悪い声が口から漏れ出る。口を開けたのに言葉にならない声を発声した春田を見て、虎田と木島は「ん?」と不思議に思う。
「……ちょっとごめん」
急にガタッと立ち上がると、入り口に向かう。
「春田くん?」
それを目で追うが、さっさと出ていってしまった。
「えぇ~……なになに~?どうしたの~?」
館川の疑問の声はここにいる全員の総意だ。突然の事に心配になった虎田も立とうとするが木島が止める。
「みゆきまで行かないでよ?」
「でも……」
「心配しなくてもリュック置いてんじゃん。すぐ戻るっしょ」
篠崎は遠目からあっけらかんといい放つ。加古も心配の眼差しを向ける。
「……お兄ちゃんも迷子になるの?」
虎田が春田に対して、過敏になりすぎなせいで不安にさせてしまったようだ。
「……大丈夫……すぐ戻るよ」
竹内は安心させるようにゆったり答える。その優しい空気に高橋は笑いをこらえる。吹き出しこそしなかったが、肩が震えている。竹内にしては珍しい声だったのだろう、高橋のツボに入った。
竹内はイラッとする。本当はいつも通り肩にパンチしたいが、小学生の手前、見える暴力は避けたい。だからと言って痛みを与えないとこの馬鹿は分からないので、高橋の左手の手の甲を思いっきりつねった。
「……~!!」
声にならない喉奥から出る奇声を発し悶絶する。2秒ほどつねって手を離すと高橋が涙目で手の甲を擦ってしょんぼり「くぅ~ん……」と情けない声を出した。
「めぐちゃん犬みたい。か~わいいっ」
向かいに座る館川は身を乗り出して高橋の頭を撫でた。
「ひな、お尻見えてる」
篠崎は冷静に指摘するが、「えぇ~?隠して隠して~」と言いながらやめる気配はない。どころかお尻を振る始末。その対応にも慣れたもので、焦ることなく周りを見渡し男性が後ろにいるか確認する。ちらほら見えたので、そっと立ち上がって館川のカーディガンをむんずと掴むと多少持ち上げる形で引き戻した。椅子に投げる様に座らせたので「きゃっ」という甲高い声が出る。
「も~、らんぼ~。もっと優しく~」
「もっと恥じらいを持ちな。学校でもちょくちょく見られてるよ」
館川は男子生徒にとってある意味天使だ。陽キャで売女と陰口を叩かれたりするが、大抵は同性からで、異性には頗る評判がいい。天然ふわふわギャルな彼女は東高で5本の指に入る人気者である。ちなみにスポーツ万能クールお姉さま系な篠崎は同性に大人気だ。
竹内は前の二人を一瞥した後、後ろの席に座る二人をチラリと見る。木島も木島で学年の中ではまぁまぁ有名だし、虎田は学年で上位の成績。張り出されるテストの結果の上位ランカー。一応全員が何かしらの能力のある連中だ。
「……おかしな奴らだ……」
自分の事を棚に上げる竹内だったが、この小さな呟きは誰にも聞かれる事なく虚空に消える。
そのころ春田は子供を追いかけて、スターポケットから少し離れた通路に来ていた。
「あれ……?あの子どこだ?」
すぐ後ろを追ったつもりだったが角を曲がったところで見失った。呆けて立っていると、後ろから袖を引かれる。振り向くと例の少女が立っていた。
「……どうしたんだ?俺に何か用か?」
喋ることなく俯いてジッとする少女。迷子かもしれない。そう思って屈んで少女に目を合わせる。その時不思議な違和感を覚える。この少女にショー以前から会っている気がする。顔の作りやキャップの被り方、髪の流し方に至るすべてが似ている。ただ自分の知る人物を小学生サイズに縮めただけの様な……。その瞬間電撃が走る。
「……ポイ子……?」
ボソッとつぶやくと少女の目が輝いた。(やっぱりか……)そのわずかな変化を春田は見逃さなかった。
「……ポイ子……何してんだお前……?」
「どうして分かったんです?」
「見た目だな。小さくなっただけで隠す気ゼロじゃないか……」
うなだれてため息を吐くと、ポイ子が嬉しそうに応えた。
「流石私のご主人様」
「いいから元の姿に戻れ。そのままじゃ連れていけないからな……」
春田はポイ子にトイレに入るよう指示し、元の姿に戻るのを待つ。
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