122 / 718
第四章 崩壊
第十三話 安全地帯
しおりを挟む
ベルフィア達に合流できたミーシャは、この不自然に明るい炭鉱の中枢で偉そうに腕を組んで大蛇とそれに寄り添う男を眺めていた。
「おい。妾達は早いとこ先に進まねばならんノじゃ。何故出入り口ではなくこんな場所に連れてきタ?説明しろ」
藤堂は思い出したように振り向いて頭を掻きながらこっちにやって来る。
「いやぁ、すまんすまん。とりあえず落ち着いて話そうと思ってなぁ。虫どもは待ってくれんしな」
苦笑いで受け答えする。ベルフィアはため息をついて顔を背ける。
「どうでもヨいわ。さっさと話せ」
「ちょ……ベルフィアさん。どうしたんですか?さっきは別にそんな感じじゃなかったじゃないですか」
ブレイドはベルフィアの態度を見て融和的な雰囲気が消えている事に言及する。
「まぁまぁ……俺も持って回った言い方をしていたし、ここまで説明不足な感じは否めなかった。仕様のない事よなぁ」
藤堂はベルフィアの不機嫌を自分の説明不足のせいだとするが、実のところそうではない。ミーシャに対し蛮行を働いた馬鹿な蛇を庇う藤堂が気に食わないのだ。ミーシャがこの程度の魔獣如きに傷を負うなど思っていないが、これは許し難い事だ。
ミーシャが「殺せ」と命じてくれれば喜んで殺すが、全く手出ししないミーシャを尻目に勝手に沙汰を下すのはそれこそ神への軽視。一応大人しくしているが、口調が攻撃的になるのはベルフィアの性格上、仕方がないのだ。
「……そこの爬虫類」
ミーシャは大蛇を指さす。大蛇は鎌首をもたげてミーシャを見る。
「お前は私たちが入って来た事をどうやって知った?」
先小競り合いの最中の会話で出た『迷い人?他にも何人か侵入者がいるようだが…お前の仲間か?』というセリフ。他の侵入者の情報をここから動けるはずのない大蛇が知りえたのは一体どういうことなのか?この場所には炭鉱の内部を知りえる何かがあるのだろう。
それを聞くや否や魔力の塊に視線を逸らす。光り輝くその魔力の塊は、
『魔鉱石。鉱物でありながら生き物のように魔力を生み出す石。この山脈の隅々まで力を送り、実りや命を与える……』
ミーシャに向き直り、一拍置いて話し出す。
『この魔鉱石の力で侵入者の確認ができる』
「……ということは、今ラルフがどこにいるか分かると言う事ね?」
ミーシャは魔鉱石に視線を移す。
「で?どうやればいいの?」
手をかざして魔力を溜め始める。それを見た大蛇は首を振った。
『魔力を操作するのではない。感じ取ることでこの洞窟内を見渡すのだ』
大蛇は目を瞑ると魔鉱石がさらに光り出した。
『……ラルフとはどちらの事だ?』
その質問に大蛇と藤堂を抜いた五人は疑問を覚える。
「何を言うとル?ここに入っタノは妾達六人だけじゃ。他に誰がおルというんじゃ?」
『これは……人狼と人間か?』
「人狼だって?この辺にはいないはずの種族がどうして……」
ブレイドが考え込むが、ベルフィアとミーシャの顔に苦々しい顔が浮かぶ。アルルは二人の顔を見て不思議に思う。
「どうしたんです?人狼に心当たりでも?」
「ああ、まぁ……ミーシャ様ここは妾が彼奴を処理いタします。今度こそ生かして返しません」
ベルフィアは手首をコキリと鳴らすとミーシャに指示を仰ぐ。ミーシャはベルフィアに手を挙げて制する。
「いや、人狼は生け捕りにする。情報を聞き出したい。ラルフを害するなら殺すが…とりあえず、ラルフを回収しよう。お前」
ミーシャは藤堂に目を向ける。
「ラルフの元まで案内しろ」
「あぁ?俺ぇ?」
藤堂は突然の指名に困惑する。安全地帯で久々に人と話ができると意気揚々と帰ってみれば、すぐに移動するようお呼びがかかる。大蛇をチラリと見るが目を閉じて肩を竦めたような動きを見せる。「仕方がない、行ってやれ」と言われている様な雰囲気を感じる。その様子に藤堂も肩を竦める。
「まぁ、俺ぁ暇だしなぁ。ちょっくら行くかぁ……」
「ミーシャ様。妾も……」
「いや、ベルフィアは残れ。ここで爬虫類から情報を聞くんだ。ブレイド、ウィーを貸せ。ウィーを連れて行く」
「なっ!?」
ウィーはすっかり安心して地面に両足をついていたが、それを聞いて急いでブレイドの後ろに隠れる。ガタガタ震えてそっとミーシャを見ている。
「どうした?暗闇が怖いのか?」
「ウィーは炭鉱内の虫に噛まれて怖がってるんです。多分炭鉱を出るまではこんな調子ですよ」
ブレイドもちょっと呆れ気味だ。ずっと抱えて連れてきたのでブレイドを頼りにしている。
「お前の索敵が今必要なんだ。私が守るからついてきて」
「それなら妾ノ”吸血身体強化”で事足ります!是非とも妾を……!」
つかつか歩いてブレイドとウィーの元に行くと、膝を抱えるように屈む。ウィーはブレイドの足に一瞬隠れるが、チラリと顔をのぞかせる。
「ラルフを迎えに行きましょう?」
完全に無視されたベルフィアは口をあんぐり開けて、その様子を見る。ウィーも逡巡するが、ミーシャの真っ直ぐな視線と優しい目にほだされて、ブレイドの足から離れた。ミーシャが立ち上がり、右手を出す。ウィーは左手を出して手をつなぐと、藤堂の所まで歩く。その様子を見たベルフィアはガックリとうなだれた。
「俺の案内が信用できないってのかい?」
藤堂も良い気はしない。厚意で案内しようってのに、”索敵”という言葉から疑いの目がある事を示唆しているも同義。面白くないのは当然である。
「知らない奴を簡単には信用しない。それは当然の事でしょ?お前は違うの?」
つないだ手を離し、ウィーを脇から持ち上げると藤堂の目の前に突き出す。
「それにこの子は万が一の保険よ。分かる?」
「ウィー」
ウィーはひょろい両手を力こぶを見せる様に腕を挙げる。
「あ~……うん分かった分かった。どうにでもしてくれ……」
そろそろ投げやりな対応になって行く。納得したことを確認すると、ウィーを胸元に持ってきて抱える。手足が自由な状態でぬいぐるみのように納まる。
「……じゃあ皆、ラルフを迎えに行ってくるね」
「お願いします」「お気をつけて~」とブレイドとアルルは手を振る。
ベルフィアもすぐさま立ち直ってピッと背筋を伸ばすと、斜め45度の礼をみせ、「……いってらっしゃいませ」とミーシャを送り出した。
「おい。妾達は早いとこ先に進まねばならんノじゃ。何故出入り口ではなくこんな場所に連れてきタ?説明しろ」
藤堂は思い出したように振り向いて頭を掻きながらこっちにやって来る。
「いやぁ、すまんすまん。とりあえず落ち着いて話そうと思ってなぁ。虫どもは待ってくれんしな」
苦笑いで受け答えする。ベルフィアはため息をついて顔を背ける。
「どうでもヨいわ。さっさと話せ」
「ちょ……ベルフィアさん。どうしたんですか?さっきは別にそんな感じじゃなかったじゃないですか」
ブレイドはベルフィアの態度を見て融和的な雰囲気が消えている事に言及する。
「まぁまぁ……俺も持って回った言い方をしていたし、ここまで説明不足な感じは否めなかった。仕様のない事よなぁ」
藤堂はベルフィアの不機嫌を自分の説明不足のせいだとするが、実のところそうではない。ミーシャに対し蛮行を働いた馬鹿な蛇を庇う藤堂が気に食わないのだ。ミーシャがこの程度の魔獣如きに傷を負うなど思っていないが、これは許し難い事だ。
ミーシャが「殺せ」と命じてくれれば喜んで殺すが、全く手出ししないミーシャを尻目に勝手に沙汰を下すのはそれこそ神への軽視。一応大人しくしているが、口調が攻撃的になるのはベルフィアの性格上、仕方がないのだ。
「……そこの爬虫類」
ミーシャは大蛇を指さす。大蛇は鎌首をもたげてミーシャを見る。
「お前は私たちが入って来た事をどうやって知った?」
先小競り合いの最中の会話で出た『迷い人?他にも何人か侵入者がいるようだが…お前の仲間か?』というセリフ。他の侵入者の情報をここから動けるはずのない大蛇が知りえたのは一体どういうことなのか?この場所には炭鉱の内部を知りえる何かがあるのだろう。
それを聞くや否や魔力の塊に視線を逸らす。光り輝くその魔力の塊は、
『魔鉱石。鉱物でありながら生き物のように魔力を生み出す石。この山脈の隅々まで力を送り、実りや命を与える……』
ミーシャに向き直り、一拍置いて話し出す。
『この魔鉱石の力で侵入者の確認ができる』
「……ということは、今ラルフがどこにいるか分かると言う事ね?」
ミーシャは魔鉱石に視線を移す。
「で?どうやればいいの?」
手をかざして魔力を溜め始める。それを見た大蛇は首を振った。
『魔力を操作するのではない。感じ取ることでこの洞窟内を見渡すのだ』
大蛇は目を瞑ると魔鉱石がさらに光り出した。
『……ラルフとはどちらの事だ?』
その質問に大蛇と藤堂を抜いた五人は疑問を覚える。
「何を言うとル?ここに入っタノは妾達六人だけじゃ。他に誰がおルというんじゃ?」
『これは……人狼と人間か?』
「人狼だって?この辺にはいないはずの種族がどうして……」
ブレイドが考え込むが、ベルフィアとミーシャの顔に苦々しい顔が浮かぶ。アルルは二人の顔を見て不思議に思う。
「どうしたんです?人狼に心当たりでも?」
「ああ、まぁ……ミーシャ様ここは妾が彼奴を処理いタします。今度こそ生かして返しません」
ベルフィアは手首をコキリと鳴らすとミーシャに指示を仰ぐ。ミーシャはベルフィアに手を挙げて制する。
「いや、人狼は生け捕りにする。情報を聞き出したい。ラルフを害するなら殺すが…とりあえず、ラルフを回収しよう。お前」
ミーシャは藤堂に目を向ける。
「ラルフの元まで案内しろ」
「あぁ?俺ぇ?」
藤堂は突然の指名に困惑する。安全地帯で久々に人と話ができると意気揚々と帰ってみれば、すぐに移動するようお呼びがかかる。大蛇をチラリと見るが目を閉じて肩を竦めたような動きを見せる。「仕方がない、行ってやれ」と言われている様な雰囲気を感じる。その様子に藤堂も肩を竦める。
「まぁ、俺ぁ暇だしなぁ。ちょっくら行くかぁ……」
「ミーシャ様。妾も……」
「いや、ベルフィアは残れ。ここで爬虫類から情報を聞くんだ。ブレイド、ウィーを貸せ。ウィーを連れて行く」
「なっ!?」
ウィーはすっかり安心して地面に両足をついていたが、それを聞いて急いでブレイドの後ろに隠れる。ガタガタ震えてそっとミーシャを見ている。
「どうした?暗闇が怖いのか?」
「ウィーは炭鉱内の虫に噛まれて怖がってるんです。多分炭鉱を出るまではこんな調子ですよ」
ブレイドもちょっと呆れ気味だ。ずっと抱えて連れてきたのでブレイドを頼りにしている。
「お前の索敵が今必要なんだ。私が守るからついてきて」
「それなら妾ノ”吸血身体強化”で事足ります!是非とも妾を……!」
つかつか歩いてブレイドとウィーの元に行くと、膝を抱えるように屈む。ウィーはブレイドの足に一瞬隠れるが、チラリと顔をのぞかせる。
「ラルフを迎えに行きましょう?」
完全に無視されたベルフィアは口をあんぐり開けて、その様子を見る。ウィーも逡巡するが、ミーシャの真っ直ぐな視線と優しい目にほだされて、ブレイドの足から離れた。ミーシャが立ち上がり、右手を出す。ウィーは左手を出して手をつなぐと、藤堂の所まで歩く。その様子を見たベルフィアはガックリとうなだれた。
「俺の案内が信用できないってのかい?」
藤堂も良い気はしない。厚意で案内しようってのに、”索敵”という言葉から疑いの目がある事を示唆しているも同義。面白くないのは当然である。
「知らない奴を簡単には信用しない。それは当然の事でしょ?お前は違うの?」
つないだ手を離し、ウィーを脇から持ち上げると藤堂の目の前に突き出す。
「それにこの子は万が一の保険よ。分かる?」
「ウィー」
ウィーはひょろい両手を力こぶを見せる様に腕を挙げる。
「あ~……うん分かった分かった。どうにでもしてくれ……」
そろそろ投げやりな対応になって行く。納得したことを確認すると、ウィーを胸元に持ってきて抱える。手足が自由な状態でぬいぐるみのように納まる。
「……じゃあ皆、ラルフを迎えに行ってくるね」
「お願いします」「お気をつけて~」とブレイドとアルルは手を振る。
ベルフィアもすぐさま立ち直ってピッと背筋を伸ばすと、斜め45度の礼をみせ、「……いってらっしゃいませ」とミーシャを送り出した。
0
あなたにおすすめの小説
異世界だろうがソロキャンだろう!? one more camp!
ちゃりネコ
ファンタジー
ソロキャン命。そして異世界で手に入れた能力は…Awazonで買い物!?
夢の大学でキャンパスライフを送るはずだった主人公、四万十 葦拿。
しかし、運悪く世界的感染症によって殆ど大学に通えず、彼女にまでフラれて鬱屈とした日々を過ごす毎日。
うまくいかないプライベートによって押し潰されそうになっていた彼を救ったのはキャンプだった。
次第にキャンプ沼へのめり込んでいった彼は、全国のキャンプ場を制覇する程のヘビーユーザーとなり、着実に経験を積み重ねていく。
そして、知らん内に異世界にすっ飛ばされたが、どっぷりハマっていたアウトドア経験を駆使して、なんだかんだ未知のフィールドを楽しむようになっていく。
遭難をソロキャンと言い張る男、四万十 葦拿の異世界キャンプ物語。
別に要らんけど異世界なんでスマホからネットショッピングする能力をゲット。
Awazonの商品は3億5371万品目以上もあるんだって!
すごいよね。
―――――――――
以前公開していた小説のセルフリメイクです。
アルファポリス様で掲載していたのは同名のリメイク前の作品となります。
基本的には同じですが、リメイクするにあたって展開をかなり変えているので御注意を。
1話2000~3000文字で毎日更新してます。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
俺たちYOEEEEEEE?のに異世界転移したっぽい?
くまの香
ファンタジー
いつもの朝、だったはずが突然地球を襲う謎の現象。27歳引きニートと27歳サラリーマンが貰ったスキル。これ、チートじゃないよね?頑張りたくないニートとどうでもいいサラリーマンが流されながら生きていく話。現実って厳しいね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる